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第42回「不動産投資家調査」(2020年4月現在)の調査結果

 一般財団法人日本不動産研究所は5月26日第42回「不動産投資家調査」(2020年4月現在)の調査結果の概要を公表しました。

■投資用不動産の利回りの動向

・今回の調査では、新型コロナウイルス感染症の拡大により、不動産投資家の認識にどのような変化が生じたのかが注目されましたが、その影響度合いはアセット毎に濃淡異なる結果となりました。影響が大きかったのはホテルで、期待利回りは「東京」だけでなく、「札幌」「大阪」「京都」「福岡」「那覇」などの地方都市においても軒並み 0.1~0.2㌽ 程度上昇しました。また、直近まで観光インバウンド需要が市場を牽引してきた都心型商業施設も、今回は「東京」「大阪」を含むほぼ全ての地区において期待利回りは「横ばい」となり、不動産投資家のリスク認識や様子見姿勢が鮮明となりました。
・一方、オフィスや物流施設については、そこまでの変化はまだみられず、前回調査とほぼ同様に期待利回りは「低下」と「横ばい」が混在する結果となりました。

(図表1)[Aクラスビル(オフィスビル)の期待利回り] (図表2)[賃貸住宅一棟(ワンルームタイプ)の期待利回り] (図表3)[商業店舗の期待利回り] (図表4)[物流施設・倉庫(マルチテナント型 湾岸部)の期待利回り] (図表5)[宿泊特化型ホテルの期待利回り]

■不動産への新規投資意欲など

・不動産投資家の今後1年間の投資に対する考えは、「新規投資を積極的に行う」が86%で前回調査よりも 9㌽ 低下しました。一方「当面、新規投資を控える」の回答は18%で前回調査より 13㌽ 上昇しました。
・日銀を含む世界主要国の中央銀行の金融緩和により、不動産投資家の投資姿勢・投資意欲は、現段階において、大きな落ち込みはみせていませんが、新型コロナウイルス感染症に係る社会や経済の混迷長期化リスク等、不動産投資市場は予断を許さない状況にあります。

(図表6)[今後1年間の不動産投資に対する考え方]

一般財団法人日本不動産研究所公表 第42回「不動産投資家調査」(2020年4月現在)より転載。
著作権は一般財団法人日本不動産研究所に帰属します。

なお、本調査に関する詳しい公表資料は、一般財団法人日本不動産研究所のホームページから入手することが出来ます。
https://www.reinet.or.jp/?p=23984