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第43回「不動産投資家調査」(2020年10月現在)の調査結果

 一般財団法人日本不動産研究所は2020年11月25日第43回「不動産投資家調査」(2020年10月現在)の調査結果の概要を公表しました。

■投資用不動産の利回りの動向

・今回調査では、新型コロナやそれを受けた新常態(ニューノーマル)の影響が鮮明となりました。
・新型コロナ禍前までは、利回りの低下傾向が続いていたオフィスや住宅の期待利回りは、一部の調査地区で前回比0.1㌽ 低下しましたが、全体としては、前回比横ばいの地区が多くを占めました。また、都心型高級専門店の期待利回りも多くの地区で前回比横ばいでしたが、「東京・銀座」では前回比0.1㌽ 上昇しました。郊外型ショッピングセンターの期待利回りも前回比横ばいの地区が多くを占めました。
・一方、新型コロナによる新常態(ニューノーマル)で施設需要が伸びている物流施設は、「東京」を含む多くの地区で期待利回りが0.1~0.2㌽ 低下しました。また観光インバウンドが長く市場を牽引してきたホテル(宿泊特化型)の期待利回りは、「東京」「札幌」「福岡」「那覇」で前回比0.1㌽ 上昇しました。

(図表1)[Aクラスビル(オフィスビル)の期待利回り] (図表2)[賃貸住宅一棟(ワンルームタイプ)の期待利回り] (図表3)[商業店舗の期待利回り] (図表4)[物流施設・倉庫(マルチテナント型 湾岸部)の期待利回り] (図表5)[宿泊特化型ホテルの期待利回り]

■不動産への新規投資意欲など

・不動産投資家の今後1年間の投資に対する考えは、「新規投資を積極的に行う」が92%で前回調査よりも6㌽上昇しました。一方、「当面、新規投資を控える」の回答は11%で前回調査より7㌽低下しました。
・前回調査では、緊急事態宣言や社会経済活動の自粛等により、不動産投資家の新規投資意欲が減退しましたが、今回調査では、ホテルや都心型商業施設の一部で期待利回りが上昇するなどの慎重な見方も見えますが、金融緩和等に支えられ、全体としては不動産投資家の積極的な投資姿勢が強まりました。

(図表6)[今後1年間の不動産投資に対する考え方]

一般財団法人日本不動産研究所公表 第43回「不動産投資家調査」(2020年10月現在)より転載。
著作権は一般財団法人日本不動産研究所に帰属します。

なお、本調査に関する詳しい公表資料は、一般財団法人日本不動産研究所のホームページから入手することが出来ます。
https://www.reinet.or.jp/?p=24809