売買ソリューション事業本部 法人営業第三部
店舗賃料トレンド2022秋。
ラグジュアリーブランドが出店対象とするストリートへの出店意欲は高い状況
一般財団法人日本不動産研究所、株式会社ビーエーシー・アーバンプロジェクト、スタイルアクト株式会社は、9月30日「店舗賃料トレンド2022秋」を発表しました。
※本調査は、東京都内5エリア及び地方主要都市8エリア(全13エリア)について、過去3年間にわたって店舗公募賃料を収集し店舗賃料トレンドを分析、春と秋の年2回公表しています。
・2022年上半期の各エリアの1F賃料ランキング上位を見ると、1位~4位までは前回の順位で変化はありませんでしたが、前回5位の池袋は6位にダウンし、前回7位の横浜が5位にアップして都内エリアの中に食い込む形となりました。7位以下のエリアについては、仙台の順位がアップした一方、心斎橋、京都が順位を下げた結果となりました。
・どのエリアも新型コロナウイルスの影響は未だ残るものの、人流は徐々に回復に向かっています。但し、インバウンド依存の高いエリアについては、インバウンド客の戻りを待つ必要があります。
募集件数の増加は一服感。件数が減少しているエリアと高止まりしているエリアで二極化の傾向
・募集件数については、コロナ後に大きく増加していた時期と比べると、全般的に落ち着いてきた状況にあります。但し、件数の減少によりコロナ前の水準に近づいてきているエリアも有る一方で、募集件数が高止まりしたままのエリアもあり、エリアにより異なる傾向がみえます。
・ラグジュアリーブランドの売上は富裕層の旺盛な需要を背景に絶好調であり、百貨店では19年度同時期の売上実績を超えている施設もあります。各エリアの中でも、ラグジュアリーブランドが出店対象となるストリートは出店傾向が活発ですが、繁華性は高くてもラグジュアリーブランドの出店対象ではないストリートでは出店に勢いはみられませんでした。
・プライムエリアの賃料は引き続き底堅く、飲食系中心のエリアでも一時的な減賃を繰り返していた時期に比べると、持ち直しているエリアもあります。
・今後、新型コロナウイルスの収束後においても、テレワークの普及やeコマースの利用拡大により消費行動が変化し、また、店舗のショールーム化の促進や郊外の店舗需要の増大など構造変化が起きる可能性にも留意が必要です。
一般財団法人日本不動産研究所、株式会社ビーエーシー・アーバンプロジェクト、スタイルアクト株式会社発表
「店舗賃料トレンド2022秋」より転載。著作権は、一般財団法人日本不動産研究所、株式会社ビーエーシー・アーバンプロジェクト、スタイルアクト株式会社に帰属します。