マンションを貸すときの税金に関する経費・確定申告などよくある質問
カテゴリー: 家を貸す
マンションを貸すにあたっての「税金」に疑問・不安を感じていらっしゃいませんか?
こちらでは、マンションの賃貸経営にかかる税金について、よくある質問と回答をまとめております。
目次
マンション 貸す 税金に関するよくある質問
個人がマンションを貸すとどんな税金がかかりますか?
マンションを貸すときの「不動産所得」とは何ですか?
賃貸経営で節税できるというのは本当ですか?
マンションを貸すときの確定申告について教えてください。
税金シミュレーションをするため家賃収入の目安を知りたいのですが……
個人がマンションを貸すとどんな税金がかかりますか?
マンションの所有および賃貸借に伴っては、次のような税金が課税されます。
所得税・復興特別所得税
一定の所得を得たら「所得税」が課税されます。賃料収入は不動産所得にあたり、給与などのその他の所得との合計所得に対し、以下の税率で課税されます。
課税される所得金額 | 税率 | 控除額 |
---|---|---|
1,000円以上195万円未満 | 5% | 0円 |
195万円以上330万円未満 | 10% | 97,500円 |
330万円以上695万円未満 | 20% | 427,500円 |
695万円以上900万円未満 | 23% | 636,000円 |
900万円以上1,800万円未満 | 33% | 1,536,000円 |
1,800万円以上4,000万円未満 | 40% | 2,796,000円 |
4,000万円以上 | 45% | 4,796,000円 |
また2037年までは、東日本大震災からの復興を目的とした「復興特別所得税」が徴収されます。復興特別所得税の税率は、所得税額の2.1%です。
住民税
所得には、所得税のみならず「住民税」が課税されます。所得にかかる住民税の税率・税額は以下の通りです。
都道府県民税 | 市町村民税 | |
---|---|---|
税率 | 4% | 6% |
税額 | 1,500円 | 3,500円 |
固定資産税・都市計画税
不動産の所有者に対して課税される「固定資産税・都市計画税」は、マンションを貸している間も納税しなければなりません。課税額は、以下の通りです。
固定資産税 | 課税標準額×税率1.4% |
---|---|
都市計画税 | 課税標準額×税率0.3% |
※独自の税率を定めている自治体もあります。
マンションを貸すときの「不動産所得」とは何ですか?
不動産所得とは、不動産収入から経費を差し引いたものです。
所得税・住民税は「所得」に対して課税される
所得税や住民税は「収入」に対して課税されるわけではありません。課税対象は「所得」です。給与収入と不動産所得は「総合課税」に該当するため、合計所得に対して課税されます。
不動産収入金額に含まれるもの
マンションを貸すことによって得られる不動産収入は、次のような費用です。
- 家賃
- 共益費
- 礼金
- 更新料 など
経費になるもの
一方、不動産所得を算出するにあたって経費となるのは、次のような費用です。
- 管理組合への管理費、修繕積立金
- 修繕、リフォーム費
- 固定資産税・都市計画税
- 損害保険料
- ローンの利息
- 建物の減価償却費
- 不動産会社への管理手数料 など
賃貸経営で節税できるというのは本当ですか?
賃貸経営では、経費が計上できるとともに、給与などの所得と「損益通算」が可能なため節税につながります。
不動産所得は「総合課税方式」で計算される
不動産所得は、給与などその他の所得と合算されて課税される「総合課税」です。たとえば、不動産所得が200万円、給与所得が700万円であれば、合計所得900万円に対して所得税と住民税が課税されます。
不動産投資における損益通算とは
損益通算とは、利益と損失を相殺することです。利益とはプラスの所得、損失とはマイナスの所得を指します。
給与所得がマイナスになることはほとんどありません。一方で、減価償却費なども経費として算入できる不動産所得は、会計上、損失が生じることもあります。
ただし、不動産所得の損失のうち、土地の取得にかかるローンの利子に相当する部分は損益通算の対象とならないためご注意ください。
損益通算によって節税できることも
たとえば、給与所得が700万円、不動産所得が-100万円だったとすれば、合計所得は600万円となります。合計所得が下がれば税率や課税額が少なくなくなるため、損益通算によって節税できることがあります。
マンションを貸すときの確定申告について教えてください。
給与所得については、会社が年末調整をしてくれるため、基本的に確定申告する必要はありません。しかし、一定の不動産収入がある場合には確定申告が必要です。
確定申告が必要なケース
年間20万円以上の副収入があれば、確定申告が必要です。「所得」ではなく「収入」が20万円以上ですので、経費を算入して赤字になったとしても、賃貸収入が20万円以上となった年には、翌年の3月15日までに確定申告をしなければなりません。
白色申告と青色申告
個人の方が確定申告する方法は「白色申告」と「青色申告」に大別されます。
確定申告 | 青色申告特別控除 | 事業開始の届出等 | 添付書類 | 帳簿 |
---|---|---|---|---|
白色 | 無し | 開業届 | 収支内訳書 | 必要 |
青色 | 10万円控除※ | 開業届 所得税の青色申告承認申請書 |
決算報告書 (賃借対照表・損益計算書) |
必要 |
※「事業的規模(例:一棟の貸付部屋数10室以上)」の貸付による場合は55万円(電子申告時65万円)の控除があります。
青色申告と白色申告には、上記のような違いがあります。青色申告のメリットとして、次のようなことが挙げられます。
- 特別控除を受けられる
- 赤字を繰り越すことができる
- 30万円未満の資産を取得した場合、購入金額を一度に経費にできる
メリットの多い青色申告ですが、複式簿記による記帳が求められます。一方、白色申告は簡易簿記で良いため、記帳が楽なことがメリットです。
詳しくは、こちらをご確認ください。
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