最近、テレビで取り上げられたりスーパーでも売っていたりして目にするようになった「大豆ミート」。大豆ミートという言葉を知っていても、どんな食べ物なのかはわからないという方もいらっしゃるでしょう。
そこで今回は、大豆ミートについて解説をするとともに、大豆ミートの魅力やおいしい食べ方について紹介していきます。
記事サマリー
大豆ミートは、大豆から作った「第4の肉」
大豆ミートとは、大豆を原料にした加工食品で、肉の食感と味に近くなるように作られている代替え肉のことです。
「牛」、「豚」、「鶏」といった肉に次ぐ、「第4の肉」ともいわれており、肉の代用食品としても知られています。
大豆の油分を取り除いたあとの大豆かすを加熱・加圧したもので、肉類はいっさい使われていません 。
最近では、本物の肉と味や風味までそっくりなものが作られており、まるで本物の肉を食べているかのような満足感を得られる製品が増えています。
大豆ミートの魅力
大豆ミートには、いったいどんな魅力があるのでしょうか。大豆ミートの魅力について、紹介します。
低カロリーで高たんぱく
文部科学省から発表されている日本食品成分表では、日本で食べられている食品の可食部100gに対する栄養価が表示されています。
食品 | エネルギー | たんぱく質 |
---|---|---|
粒状大豆たんぱく(乾燥大豆ミート) | 360kcal | 46.3g |
牛ひき肉 | 272kcal | 17.1g |
豚ひき肉 | 236kcal | 17.7g |
鶏ひき肉 | 186kcal | 17.5g |
この表だけでは、大豆ミートのカロリーが360kcalと一番高く見えてしまいます。しかし、表に記載されている大豆ミートは、乾燥した状態を示しています。
乾燥大豆ミートを食べるためには、湯で戻す必要があり、一般的な乾燥大豆ミート製品は、お湯でおおよそ3倍の量に戻してから食べます。したがって、エネルギーとたんぱく質の量も1/3で計算する必要があります。
表のエネルギーとたんぱく質の数値を1/3にすると、大豆ミート100gあたりのエネルギーは120kcal、たんぱく質は15.4gほどになります。このように比べてみると、ひき肉よりも低カロリーで、さらにタンパク質は引けをとらないくらい含まれていることがわかります。
また、肉のなかでヘルシーとされている「鶏ささみ」は、可食部100gあたりのエネルギーは105kcal、たんぱく質は23g。大豆ミートは、鶏ささみにも劣らないほど低カロリーで高たんぱくの食品といえるでしょう。
食物繊維が豊富
日本人において食物繊維は、目標摂取量に対して不足しがちで、積極的に摂取することがすすめられている栄養素のひとつです。食物繊維は小腸では消化・吸収されず、大腸まで届きおなかの調子を整えてくれます。
食物繊維は、動物性の食品よりも植物性食品に多い傾向があります。そして、大豆から作られている大豆ミートには、食物繊維が豊富に含まれています。
コレステロールフリーである
コレステロールとは、人間の体に必要な脂質のひとつですが、過剰に摂取してしまうと動脈硬化や肥満など、生活習慣病の要因になるといわれています。コレステロール含有量がほぼ0に近いことは、大豆ミートの魅力です。
カルシウムやビタミンなどのミネラルも豊富
大豆ミートには、カルシウムやマグネシウム、亜鉛、鉄分など不足しやすい栄養素や、ビタミンB群や葉酸などのミネラルも豊富に含まれています。
大豆特有の栄養素も摂取できる
大豆には、大豆特有の大豆サポニンや、大豆イソフラボンなどの抗酸化物質が含まれています。
抗酸化物質とは、その名のとおり身体の酸化を防止してくれる物質のことで、アンチエイジング効果や生活習慣病の予防が期待できます。健康に関心が高い方や、美容に興味がある方なら聞いたことがあるかもしれません。
また、大豆イソフラボンは、女性ホルモンに似た働きをするということも研究により明らかになってきています。大豆ミートは、特に女性にとってはうれしい食品でしょう。
長期保存が可能
販売されている多くの大豆ミート製品のうち、主流は乾燥タイプです。乾燥タイプの大豆ミートは、常温で長期保存が可能で、家庭で簡単に保管できます。
大豆ミートの注意点
魅力の多い大豆ミートですが、気をつけるべきことがあります。大豆ミートの注意点について見ていきましょう。
価格が比較的高い
大豆ミート製品は、まだ流通数が多いとはいえません。そのため、比較的価格が高くなってしまいがちです。特に大豆ミートを使用したハンバーグや唐揚げのような、調理済みのものは割高感があるかもしれません。
下ごしらえに手間がかかる
前述したように、大豆ミート製品は乾燥タイプが主流となっています。そのため、大豆ミートを調理する前に湯で戻すか、茹でて水洗いをする必要があります。
本物の肉と比べると、下ごしらえの工程が多くなってしまい、調理時間が長くなってしまいがちです。
添加物が多いこともある
大豆ミートにも、食品添加物は使われています。大豆ミートの加工度が高くなるにつれ、添加物が多くなる傾向にあります。自炊の食事と比較すると、塩分の摂り過ぎになってしまうこともあるので注意しましょう。
大豆ミートの種類
大豆ミート製品には、いくつかの種類が存在します。大豆ミートの種類について紹介します。
乾燥タイプ
流通している大豆ミート製品の主流は、「乾燥タイプ」です。
乾燥タイプの大豆ミートにも、ひき肉のような「ミンチタイプ」、角切りのような「ブロックタイプ」、こま切れ肉のような「フィレタイプ」など、さまざまな形状がありますので、食べ方によって使い分けることができます。
冷凍タイプ
下ごしらえまでを終わらせてあり、そのまま加えることができる「冷凍タイプ」の大豆ミートもあります。
冷凍の大豆ミートは「ミンチタイプ」が多いです。また、普通の冷凍食品のような餃子や唐揚げなど、焼くだけや揚げるだけの加熱調理で食べられるものもあります。
レトルトタイプ
大豆ミートには、「レトルトタイプ」もあります。レトルトタイプの大豆ミートは、味付けまでの調理がされており、手軽に食べられるのが特徴で、本格的な味付けのハンバーグやミートボール、パスタソースなどが販売されています。
普通のレトルト食品のように、基本的には長期保存が可能ですが、乾燥タイプや冷凍タイプと比較すると、一度開封してしまうと日持ちがしない点は注意してください。
大豆ミートのおいしい食べ方
食べ方がわからなくて大豆ミートを購入しづらい、という方もいるかもしれません。大豆ミートはどんな食べ方をすればよいのでしょうか?
例えば、ミンチタイプはミートソースやそぼろにするのがおすすめ。ブロックタイプは食べごたえのある塊肉のように、唐揚げやカツなどにすると、おいしく食べられるでしょう。
フィレタイプは、こま切れ肉のような薄切りのタイプなので、炒めものなどに幅広く使うことができます。
このように、大豆ミートは普通の肉のように使用することでき、どんな料理にも使えます。
大豆ミートを上手に使ってヘルシーな食事を楽しもう
大豆ミートは、カロリーが低く高たんぱくで、ビタミンやミネラル、食物繊維などさまざまな栄養価の高い食品です。
最近では、加工技術の進化で味や食感が本物の肉に、より近くなり、肉が好きな人でも満足感を得ることができる製品が増えています。
肉を食べたいけれどカロリーや脂質が気になる、という人は、肉の代用食品として大豆ミートを使用してみるのもよいでしょう。
この記事のポイント
- 大豆ミートの魅力とは?
大豆ミートの魅力は以下のようなものがあります。
- 低カロリーで高たんぱく
- 食物繊維が豊富
- コレステロールフリーである
- カルシウムやビタミンなどのミネラルも豊富
- 大豆特有の栄養素も摂取できる
- 長期保存が可能
- 大豆ミートにはどんな種類がある?
大豆ミート製品には、流通している大豆ミート製品の主流「乾燥タイプ」、手間のかかる下ごしらえまでを終わらせてあり、そのまま加えることができる「冷凍タイプ」、ハンバーグやミートソースなど、加工済みの「レトルトタイプ」などがあります。
詳しくは「大豆ミートの種類」をご確認ください。
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