タワーマンション 最上階
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タワーマンションの最上階に住むメリット・デメリット!部屋の選び方も解説

執筆者プロフィール

悠木まちゃ
宅地建物取引士

ライター・編集者。ハウスメーカー勤務時に、新築戸建て住宅のほか、事務所建築や賃貸アパートの営業・設計を経験。
その後、2019年よりフリーライター・編集者として活動を開始。実務経験を活かし、不動産・金融系を中心に執筆から編集まで行う。ブックライターとしても活動するほか、ライター向けオンラインサロンの講師も担当している。

ざっくり要約!

  • タワマン最上階のメリットは、眺望の良さや資産価値の高さ、防犯性の高さ。
  • タワマン最上階の課題は、エレベーターの待ち時間と災害時の避難経路の確保。
  • タワマン最上階の部屋は、南向きがベストとは限らない。

タワーマンションの最上階に住む魅力は、その高さから得られる壮大な景色にあります。多くの人々が「いつかは住んでみたい」と憧れを抱くものですが、最上階には注意すべき点も存在します。

この記事では、タワマン最上階のメリット・デメリットや部屋の選び方を紹介します。知っておきたい「タワマン節税」の見直しについても解説するので、参考にしてください。

タワーマンションの最上階に住むメリット

タワーマンションの最上階における魅力は、眺望が良いことはもちろんのこと、資産価値の高さなども挙げられます。また、セキュリティといった実用的な面でもメリットがあります。

眺望が良い

タワーマンションの最上階は、他の階とは一線を画し、壮大な景色と開放感を楽しめます。都心に位置するなら、東京タワーや東京スカイツリーなどを含む都会の風景が広がります。

季節によっては花火の鑑賞や、晴れた日には遠くに富士山を望むこともできるでしょう。

また、外部からの視線を気にせず、カーテンを開けたままで生活しやすい点も、最上階に住む利点の一つです。

外から覗かれるリスクが低い

タワーマンションの最上階は、外から自宅の中を覗かれるリスクがかなり少ないです。中を覗かれないことによってプライバシーを保護できるだけでなく、セキュリティー面でもメリットがあります。

また、タワマンの最上階は物理的にも侵入しづらいため、防犯性は高いといえるでしょう。

上階からの騒音がない

上階からの騒音がないことも、タワーマンションの最上階に住むメリットのひとつです。

マンションでは、上階で発生する足音や物音がストレスとなり、トラブルに発展することも少なくありません。

しかし、最上階であれば上階からの騒音を気にする必要がなくなります。同じマンション内であっても、接する住戸が少ない最上階では、より快適に暮らせるでしょう。

資産価値が高い

将来的に賃貸や売却を検討する際、タワーマンションの最上階は、高値での取引が見込まれるため、資産価値が高いと言えます。

最上階はマンション内でも魅力的な場所の一つであり、タワーマンションの優れた立地と相まって、人気を集めています。借り手や買い手を見つけることも難しくないでしょう。

ペントハウスに居住できる

ペントハウスとは、マンションの最上階に設けられる特別な物件を指すことが多いです。ワンフロアに数戸しかなく、他の住戸よりも非常にグレードが高いことが特徴です。

たとえば、広いルーフテラスや特別仕様の設備が用意されていたり、メゾネットタイプの間取りになっていたりします。こうしたペントハウスを選べることも、タワーマンションの最上階に住むメリットです。

タワーマンションの最上階に住むデメリット

憧れの対象となることもあるタワーマンションの最上階ですが、エレベーターの待ち時間や災害時における避難などの課題もあります。あらかじめデメリットを知り、見るべきポイントを押さえておきましょう。

エレベーターの待ち時間が長い

タワーマンションでは居住世帯数が多いため、混雑する時間帯におけるエレベーターの待ち時間が課題となっています。高層階にお住まいの方ほど、地上へ降りるまでの時間が長くなってしまう状況です。

この混雑を軽減するために、近年ではさまざまな解決策が導入されつつあります。たとえば低層階、中層階、高層階向けにエレベーターを分ける手法がそのひとつです。

そのほか、高級タワーマンションでは、最上階専用のエレベーター導入などが採用されているケースもあります。

災害時には「高層難民」になる可能性がある

タワーマンションの最上階に住む場合、災害等の避難時に時間がかかるリスクがあります。最上階を検討する場合は、入居前に避難経路の確認を行うことが重要です。

なお、最上階に限らず、緊急時に備えて非常食や水の備蓄を行うことは大切です。

また、地震が発生した際、高層階では特に揺れをより強く感じます。揺れを低減するための建物構造として、免震構造や制震構造が採用されているか確認するとよいでしょう。

販売価格・賃料ともに高額

タワーマンションの最上階と他の階では、同じ面積であっても、家賃や売買価格が異なる傾向があります。価格設定については売主や貸主の自由であるため、需要のある物件ほど、高い価格となるのが一般的です。

また、最上階の一部には、他の階よりも広い居住スペースや高級設備が付帯されている場合もあり、これに伴って価格も大幅に上昇することがあります。

知っておきたい「タワマン節税」

「タワマン節税」とは、タワーマンションの市場価値と相続税評価額との乖離を利用した節税手法です。

高層階と低層階では市場価格に差があるにもかかわらず、固定資産税評価額が同一となるケースがあり、上層階になるほど、節税効果が高まります。

しかし、国税庁はタワマン節税の規制強化を進めており、2023年6月の有識者会議において相続税評価の見直し案が示されました。

築年数や所在階、総階数、敷地持分狭小度などをもとに、市場価格との乖離を算出し、評価額を調整する内容です。

これにより、築浅や高層階の住戸の評価額が上昇し、相続対策としての「タワマン節税」の効果は減少する見込みです。政府は2024年1月からこの見直し案を適用する方針としています。

タワマン最上階の部屋の選び方

タワマンの最上階を選ぶ際には、間取りや設備の仕様といった通常の物件選びのポイントに加えて見るべき箇所があります。

住戸の方角やエレベーターとの距離、避難経路などについては必ずチェックしておきましょう。

「南向き」がベストとは限らない

タワーマンションの最上階を選ぶ際、窓から入る光と、その方角は重要なポイントとなります。周囲の建物に遮られないため、晴天時には強烈な日差しにさらされることが特徴です。

南向きの住戸は人気ですが、昼間は直射日光が差し込むため、夏季には室内温度が上昇しやすいデメリットがあります。反対に、冬季には快適な室温を維持できるという利点があります。

北向きの住戸はニーズが低めですが、その分、価格も南向きより抑えられています。直射日光が差し込まないため、夏季も快適に過ごしやすい点や、家具などが日焼けしにくい点もメリットです。

最上階を検討する際にはさまざまな条件を考慮したうえで選びましょう。

エレベーターとの距離

住戸とエレベーターの距離をチェックする際は、乗降の利便性のほか、音の問題も意識してみましょう。距離が近すぎる場合、足音や話し話、機械音などが気になる可能性があります。

一方、エレベーターまでの距離が遠い場合は、移動に時間を要する点がデメリットとなります。メリット・デメリットの両方を知った上で、自身の優先順位にあわせて選ぶことが大切です。

災害時の避難ルート

最上階に住む際には、災害時の避難経路などを十分に把握しておく必要があります。

また、避難経路のほかに注視すべき点は停電時の対策です。近年では、太陽光パネルや蓄電システムを導入し、停電時にも共用施設へ電力が供給される物件や、水や食糧の備蓄をおこなうマンションも増えています。

まとめ

タワーマンションの最上階には、眺望の良さや開放感といった魅力のほか、資産価値の高さなどのメリットもあります。その一方で課題となっているのは、エレベーターの待ち時間や、災害時の避難経路の確保です。

メリット・デメリットを知ったうえで、自身のライフスタイルや優先順位に合うマンションを選びましょう。

この記事のポイント

タワマンの最上階のメリット・デメリットは?

メリットは、眺望の良さや資産価値の高さ、防犯性の高さなどです。一方、価格が高いことやエレベーターの待ち時間、災害時の避難経路の確保といったデメリットがあります。

詳しくは「タワーマンションの最上階に住むメリット」「タワーマンションの最上階に住むデメリット」をご覧ください。

タワマン最上階の部屋の選び方は?

窓から光が入る方角が重要です。北向き・南向きのそれぞれにメリット・デメリットがあるため、さまざまな条件を考慮したうえで選びましょう。

詳しくは「「南向き」がベストとは限らない」をご覧ください。

「タワマン節税」とは何?

「タワマン節税」とは、タワーマンションの市場価値と相続税評価額との乖離を利用した節税手法です。国税庁はタワマン節税の規制を進めており、2024年1月から見直し案が適用される方針です。

詳しくは「知っておきたい「タワマン節税」」をご覧ください。

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