プラスチックゴミが増えると、海洋の環境に影響を与えることがあります。浜辺にゴミが集まると景観を損ねるだけでなく、海洋生物や人体の健康を損ねる場合もあるため、対策が必要です。
プラスチックゴミを減らすためには、ルールを守って適切に廃棄するほか、マイバッグやマイボトルなどの利用を検討する必要があります。
そもそもプラスチックゴミとは何なのか、また、プラスチックゴミを正しく廃棄する方法について解説します。ぜひ参考にして、ゴミを減らす生活を実現していきましょう。
記事サマリー
プラスチックの特徴
プラスチックには、次の3つの特徴があります。
- 可塑性、形成性
- 軽量性
- 自然分解されない
可塑性・形成性とは、熱などに反応し自由に形を形成できることです。さまざまな形にすることができるので、用途が広く、幅広い場面で使われます。
また、重量が軽いため、持ち運びやすく、輸送コストを抑えられる点もプラスチックの特徴です。
しかし、自然分解されないため、放置すると、いつまでもそのままの形で残ります。そのため、ゴミの量がかさばり、廃棄に苦労するというデメリットが生じます。
プラスチックは、ビニール袋、ストロー、シャンプーボトル、包装トレイ、発泡スチロールなどの形で用いられます。いずれも自然分解されないので、プラスチックゴミとなります。
プラスチックゴミが増加すると環境汚染につながる
適切に処理されなかったプラスチックゴミが、直接海へ流れ、海洋に影響を与える可能性があります。これを「海洋プラスチック問題」 と呼び、世界的な問題となっています。
例えば、プラスチックゴミが海洋生物に絡まり、生命活動を阻害するだけでなく、命を奪う可能性もあります。クジラやカメがプラスチックゴミを飲み込み、健康被害が生じることも少なくありません。
そのほかにも、漁獲物にプラスチックゴミが混入したり、プラスチックゴミがスクリューに絡まり、船舶が故障するなど、漁業 への影響があります。
また、プラスチックゴミの観光への影響も指摘されています。波打ち際に寄せられたプラスチックゴミが景観を悪化させ、観光客が徐々に減ることもあるでしょう。
さらに、プラスチックに含有されている有害物質が海に溶出し、人の健康へ悪影響を及ぼす との懸念もあります。
プラスチックの有害物質が魚類の体内に蓄積しているとの不確かな情報が広まり、消費者の魚離れ、魚の価格下落などの風評被害に繋がる可能性もあります。
今すぐできるゴミ削減の方法
自然環境や生物を守るためにも、プラスチックゴミを削減する必要があります。今すぐできるプラスチックゴミ削減のための活動を2つ紹介します。
- マイバッグやマイボトルを使う
- ゴミは常に持ち帰る
マイバックやマイボトルを使う
マイバッグやマイボトルの利用で、使い捨てのビニール袋やプラスチックカップを使う機会が減ります。
また、マイ箸を持ち歩き、プラスチックのスプーンやフォークを使う機会を減らせば、プラスチックゴミ削減につながります。
プラスチック製のストローの使用や購入を控えることでも、プラスチックゴミを減らせます。冷たいドリンクでもカップから直接飲む、もしくは紙製のストロー、再利用可能なマイストローの使用を検討しましょう。
ゴミは常に持ち帰る
海や川でレジャー活動をするときは、ゴミをしっかり持ち帰りましょう。
「ひとつくらいならいいだろう」という考え方は禁物です。当然ではありますが、山や平地などの直接海洋につながらない場所であっても、ゴミを捨ててはいけません。
また、ゴミを捨てないだけでは、すでに捨てられているゴミを減らせません。河川敷の清掃活動への参加も検討し、積極的にゴミを減らしましょう。
自治体における正しいゴミの捨て方
現代社会において、プラスチックゴミを完全になくすのは困難といえます。
なぜなら、プラスチックは可塑性がある軽量な素材で、卵や豆腐などの形を保ちにくい食品のケースとして適しているからです。プラスチックがなければ、今の便利な生活を続けていくことは難しいでしょう。
しかし、正しく廃棄すれば、プラスチックゴミが地球環境や生物に与える影響を抑制することは可能です。それぞれの自治体でプラスチックゴミの廃棄ルールを定めているので、内容を正確に把握し、正しく捨てましょう。
東京都練馬区のプラスチックゴミ廃棄ルール を例に、捨て方について解説します。
指定されたゴミ袋で捨てる
プラスチックゴミは、自治体の指定のゴミ袋で捨てます。袋を指定されていないときは、中身がわかる透明、あるいは半透明のビニール袋で捨てましょう。
必要以上にプラスチックゴミを増やさず、仕分ける手間を減らすためにも、指定、非指定にかかわらずビニール袋を二重にしないことが大切です。
軽くすすいでから捨てる
ボトル類、パック類、袋、フィルムラベル、発泡スチロール、カップ麺容器、トレイなどは、汚れがついたまま捨てるのではなく、軽くすすいでから捨てましょう。
練馬区では、軽くすすいでもよごれが落ちないプラスチックゴミは、可燃ごみとして出すことになっています。
自治体によってもルールは異なるので、確認しておきましょう。
正しく分別する
練馬区では、ペットボトルは資源ゴミ、ハンガー、歯ブラシ、クリーニングの袋、チャック付きのビニール袋は可燃ゴミとしています。在宅医療用の容器包装プラスチックも可燃ゴミに分類されます。
正しく分別し、指定されたゴミの日に指定された方法で出しましょう。
ゴミが出にくい生活を目指そう
環境を守り、生物の命を守るためにも、プラスチックゴミを正しい方法で捨てることが大切です。レジャーを楽しんだときは、ゴミは必ず自宅に持ち帰り、自治体で定められたルールに従って分類、廃棄しましょう。
また、マイバッグやマイボトル、マイ箸などを利用すれば、プラスチックゴミを減らせます。
プラスチックは可塑性や軽量性などの優れた性質がある物質のため、私たちの生活から完全になくすことは難しいかもしれません。
しかし、マイバッグやマイボトルなどを使えば、使い捨てのプラスチックを使う量を減らせます。一人ひとりの努力で、美しい地球と生命を守っていきましょう。
この記事のポイント
- プラスチックゴミ増加の問題とは?
適切に処理されなかったプラスチックゴミが直接海へ流れ、海洋プラスチック問題として世界的な問題となっています。
詳しくは「プラスチックゴミが増加すると環境汚染につながる」をご確認ください。
- ゴミ削減方法とは?
今すぐに取り組める、ゴミ削減の方法は以下のとおりです。
- マイバッグやマイボトルを使う
- ゴミは常に持ち帰る
といった事項が挙げられます。
詳しくは「今すぐできるゴミ削減の方法」をご確認ください。
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