ざっくり要約!
- ダウンライトとは、天井に開けた穴に設置する埋め込み型の照明器具のこと
- ダウンライトには種類が多く、照明計画には専門家のアドバイスが必要
ダウンライトは、新築やリフォーム時に採用されることの多い照明器具です。調光できる、自由に配列できる、光源の角度を変えられるなど、多彩な演出のできる照明ですが、その反面でプランニングが難しい照明でもあります。
この記事では、ダウンライトのメリット・デメリットを解説。適した場所についても紹介します。
記事サマリー
ダウンライトとは?
ダウンライトとは、天井に開けた穴に設置する埋め込み型の照明器具のことです。
一般的なシーリングライトは全般照明と呼ばれ、部屋全体を照らします。一方、ダウンライトはスポット的に照らすこともできれば、複数配列することによって部屋全体の照明として計画することもできます。
ただし、まぶしく感じたり、照度不足に陥ったりすることも少なくなく、プランニングには専門家のアドバイスが必要です。
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ダウンライトの種類
ダウンライトにはさまざまな種類があり、用途に合わせて選ぶことが大切です。
ベースタイプ
ベースタイプは、光源が固定されたダウンライトです。ダウンライトには、拡散タイプと集光タイプがあり、照らす範囲は商品によって異なります。拡散タイプは光を拡散させることで広範囲を明るくするのに対し、集光タイプは光を集め、ピンポイントを明るくします。拡散タイプは廊下やリビングなど全体を照らしたい場所、集光タイプはダイニングテーブルやキッチンの上など局所的に明るくしたい場所に向いています。
ダウンライトをプランニングする際には、配灯や配光といった照明計画が重要です。
ユニバーサルタイプ
ユニバーサルタイプは、光源の角度を変えられるダウンライトです。店舗や美術館などでよく使われ、商品や絵画にスポットを当てて魅力的な演出をします。
一般住宅においても、写真やアート作品などにスポットを当てることで、空間にアクセントをつけるのに効果的です。
固定型(一体型)
ダウンライトは、器具とランプを組み合わせて使う仕組みですが、固定型の場合は器具とランプが一体型となっており、ランプが切れた際には、電気工事によってダウンライト一式を交換する必要があります。
一見、デメリットに感じられますが、器具の耐用年数は10~15年程。LEDであれば、ランプも同等の年数使えるケースが多く、ランプと器具を同時に交換するのは合理的ともいえるでしょう。
交換型
交換型のダウンライトは、固定型のように電気工事は必要ありません。器具とランプが分かれた構造となっており、ランプを自分で交換することが可能です。
明るさや光色(昼白色や電球色など)を、後から変更したい場合に交換型は便利です。ただし、固定型より価格が高く、台数の全てを交換型にすることは現実的ではありません。
ダウンライトのメリット
ダウンライトは天井に埋め込まれていることによって、さまざまなメリットのある照明です。
空間が広く見える
一般的なシーリングライトやペンダントライトは、天井の下に照明器具が露出します。そのため、圧迫感を受けることもあります。
一方、ダウンライトは天井内に埋め込まれるので、天井面には出っ張りがなくフラットです。見た目もシンプルで、どんな空間にも合わせやすいというメリットがあります。
局所的に照らすこともできる
ダウンライトは、局所的に照らすこともできます。キッチンであれば、手元照明としても便利です。天井内の設置だけでなく、吊戸棚の底板に埋め込んで手元を照らす方法もあります。
また、ニッチに飾った絵画や花瓶、飾り棚などにスポット的に光を当て、印象的な空間を演出するのも素敵です。
掃除が楽
シーリングライトやペンダントライトにはホコリがたまりやすく、シーリングライトのカバーの中には小さな虫が入り込むことも。照明のお掃除には、何かと手間がかかります。
ダウンライトの掃除はとても簡単です。照明を消して、ランプ周辺のホコリを軽く取り除くだけで完了します。
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ダウンライトのデメリット
スッキリとした見た目が魅力のダウンライトですが、ランプ交換や位置変更ができないなどの難点もあります。
固定型は自分で交換できない
前述したように、ダウンライトの固定型は一式を交換しなければならず、電気工事が必要です。
例えば、イメージ違いのために後からランプを交換したいと思っても、気軽に交換することができません。電気工事が必要な上、ダウンライトを設置台数分交換しなければならず、費用もかさみます。
設置場所も基本的に変更できない
ダウンライトは、天井に穴を開けて設置するため、基本的に位置変更はできません。
一方、ペンダントライトやダクトレールに取り付けた照明器具、フロアライトなどは、手軽に位置変更ができます。模様替えを楽しんだり、空間を自由に変えたりしたい方は、このような照明を活用するほうが良いでしょう。
目に入ると非常にまぶしい
ダウンライトの光源は、直接目に入ると非常にまぶしく、真下にソファやベッドがあると寝転んだときに不快な思いをする可能性があります。
また、ダウンライトは光源を直接見なくても、周囲に反射した光によってまぶしさを感じることもあります。
1つの1つの照度が小さい
ダウンライトは、1つ当たりの照度が小さく、広さのある空間では複数配列して照度を確保しなくてはなりません。
また、ダウンライトでイメージ通りの空間にするためには、配灯・配光・光色など、多くの要素を考慮する必要があり、専門的な知識が必要です。
火災の原因になることがある
ダウンライトは火災の原因になることがあり、使用場所には注意が必要です。
暗いと感じやすい納戸や収納には、人感センサー付きのダウンライトを設置するケースがあります。しかし、布団や衣類を収納した内部は、ダウンライトと適正な距離を確保できないこともあり、それが火災の一因となっています。
ダウンライトが適している場所
ダウンライトは、比較的短時間滞在する場所に適しており、長時間過ごす空間では計画に注意が必要です。また、天井に埋め込む特性上、コンクリートが露出した天井や、梁のある場所には設置することができません。
廊下・階段
廊下や階段のように「通路」として使う場所には、自動点灯するセンサー付きのダウンライトが便利です。
また、階段や廊下はダウンライトの反射光によって、予想以上の明るさを得られる場合があります。明るすぎると就寝時の移動の際に、睡眠の妨げになる可能性もあるため、落ち着きのある配灯を計画しましょう。
・「人感センサー付照明」を含む物件一覧はこちら |
洗面室・トイレ
トイレは、ダウンライトを取り入れることでスッキリとした空間になります。また、夜間利用することも多いトイレは、人感センサーで自動点灯・消灯するタイプのダウンライトがおすすめです。
身だしなみを整える洗面室の照明は、顔がよく見えることが大切です。ダウンライトを主照明とする場合も、ミラー照明を併用することをおすすめします(洗面台がメーカー品の場合はミラーに照明が付属しています)。
居室に設置する場合の注意点
ダウンライトを居室のような広い空間に計画するためには、ライトの配灯や光の拡散バランスなど、多くの配慮が必要です。人が長時間過ごす場所ほど、ダウンライトの照明計画は難しくなります。
とくに、子ども部屋のような個室の場合は、勉強から就寝まで一日を通してさまざまな用途で部屋が使われます。主照明をダウンライトにすると、ベッドに横になった際にまぶしさを感じるかもしれません。
また、子ども部屋は模様替えをする可能性も高く、ダウンライトの配灯によってはレイアウトを変えにくいことも。用途やレイアウトが変わりやすい場所の主照明は、シーリングライトにしたほうが安心です。
ダウンライトはプランニングが重要
ダウンライトは、照明計画によって多彩な演出ができる照明です。
他にも照明には、部屋全体を照らすシーリングライト、食卓を照らすペンダントライト、やわらかな光を放つフロアライトなど、多様な種類があります。
快適な照明環境を実現するには、これらを上手に組み合わせることが大切です。ダウンライトを含む照明計画は、専門家からのアドバイスを受けると良いでしょう。
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この記事のポイント
- ダウンライトはどんな照明?
ダウンライトは、天井に埋め込まれた照明器具です。スポット的な使い方から、部屋全体の照明としても使われます。
詳しくは「ダウンライトとは?」をご覧ください。
- ダウンライトを設置すると後悔する?
ダウンライトのデメリットを知らずに設置すると、後悔する可能性もあります。位置変更できない、まぶしく感じるなどのデメリットがあり、注意も必要です。
詳しくは「ダウンライトのデメリット」をご覧ください。
- ダウンライトが適している場所は?
ダウンライトは、廊下やトイレ、洗面室といった比較的短時間過ごす場所に適した照明です。
詳しくは「ダウンライトが適している場所」をご覧ください。
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