1R(ワンルーム) 間取り
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1R(ワンルーム)ってどんな間取り?同じ間取りでもキッチンで変わる?メリット・デメリット、レイアウトのポイントを解説

執筆者プロフィール

高山みさと
インテリアコーディネーター

CADオペレーター・大手住宅設備メーカー勤務を経て、住宅ライターとして開業。インテリアコーディネーター資格保有。元キッチンスペシャリスト。家づくりやリフォームにおける難しい知識を分かりやすく伝えている。プライベートでは築20年の戸建て住まい。リフォームやDIYで家づくりを楽しんでいる。

ざっくり要約!

  • 1R(ワンルーム)とは、居室1部屋にキッチンがある間取りを指し、玄関・キッチン・居室までが一体となった空間
  • 1Rは家賃が安いことがメリットだが、調理のにおいが広がりやすい、冷暖房効率が下がりやすいなどのデメリットも多い

初めての一人暮らしでは、物件選びに悩むことも多いのではないでしょうか。一人暮らしで検討する間取りには、1R(ワンルーム)や1K・1DKなどがあり、その違いは分かりにくいものです。

この記事では、1Rがどのような部屋なのか解説するとともに、レイアウトのポイントまで紹介。一人暮らしの物件選びで迷われている方は、ぜひご覧ください。

1R(ワンルーム)とはどんな間取り?1K・1DK・1LDKとの違い

1R(ワンルーム)とは、居室1部屋にキッチンがある間取りを指し、玄関・キッチン・居室までが一体となった空間のことです。

1Rは主に、一人暮らしで検討されることが多く、部屋の広さに関わらず、キッチンと居室が仕切られていなければ、1Rとして表記されます。

1Kとの違い

1Kとは、1部屋の居室に4.5畳未満のキッチンがある間取りを指します。1Rとの大きな違いは、キッチンをドアで仕切ることができ、居室が独立した空間になることです。

1DKとの違い

居室1部屋に、DK(ダイニングキッチン)がある間取りを1DKと呼びます。1Rとの違いは、居室とダイニングキッチンがドアで仕切られ、寝食の空間を分けられることです。

また、DKの広さには目安があり、居室1部屋の場合は、4.5畳以上8畳未満の広さのDKを有するものとされています。

出典:不動産の表示に関する公正競争規約施行規則(不動産公正取引協議会連合会)
DK・LDKの広さ(畳数)の目安となる指導基準

1LDKとの違い

居室1部屋に、LDK(リビングダイニングキッチン)がある間取りを1LDKと呼び、LDKは8畳以上の広さを有するものとされています。

1Rとの違いは、寝食の空間を分けられることに加えて、くつろげるスペースまでを確保できることです。居室がプライベートな空間として独立するので、LDKには来客を安心して通すことができます。

1Rの間取りのメリット・デメリット

1Rの間取りは、居室とキッチンが区分されておらず、それによりさまざまなメリットとデメリットがあります。

メリット

1Rは、必要最低限の省スペースな間取りと言え、専有面積が13㎡位から物件があります。家賃は専有面積だけで決まる訳ではありませんが、基本的に家賃が安いことがメリットです。

また、居室とキッチンの間にドアがないことはデメリットでもありますが、開け閉めの手間がなく出入りしやすいことは、メリットとも言えます。

デメリット

1Rの間取りは、玄関から居室までがひとつながりの空間のため、外気が入りやすく、冷暖房効率が下がりやすいことがデメリットです。調理したにおいや煙が部屋に流れやすく、寝具や衣類に付着することも懸念されます。

また、玄関から部屋を見通せてしまう間取りもあり、プライバシーの観点からも不安があります。

同じ1Rでもロフト・廊下・キッチンの有無や場所で間取りはこんなに違う!

1R(ワンルーム) ロフト 廊下 キッチン

ひと口に1Rと言っても、キッチンの位置や部屋の形状によって、間取りは大きく変わります。1Rの代表的な間取りの特徴と注意点を解説します。

キッチンの位置でレイアウトは大きく変わる

廊下が中央にあり、片側にトイレや浴室、片側にキッチンが配置された間取りは、1Rに多く見られます。キッチンにドアがないので、多少のにおいは部屋に流れますが、居室の独立性が高く、レイアウトがしやすい間取りです。

一方で、居室内にキッチンがある場合は、においがこもりやすいため、自炊する機会が少ない方に適しています。調理家電や家具を1部屋にレイアウトするので、雑然として見えやすく、配置に工夫が必要な間取りです。

ロフト付きなら空間にメリハリがつきやすい

ロフト付きの物件も、1Rではよく見られます。ロフトを寝室にすることもできるので、寝食の空間を分けることができ、メリハリのある生活をできる間取りです。
ただし、夏は暑くて過ごせない場合もあるので、下で過ごすことも想定しておきましょう。

また、ロフト用のはしごがあるため、表記されている面積よりも、実質的に使用できる面積は少なくなります。家具を置けるスペースや生活動線に支障が出る場合もあるので、内見の際に確認しましょう。

廊下がない間取りはセキュリティに注意

1Rの間取りには、廊下のない間取りもあります。玄関のドアを開けると、居室になっており、居室の奥にトイレや浴室、バルコニーがある間取りです。

このタイプの間取りは、レイアウトが難しいのはもちろんのこと、プライバシーやセキュリティ面で不安が残ります。パーテーションで遮るなどして、外部からの視線が居室に向かわないように工夫しましょう。

1Rのお部屋をレイアウトするときのポイント

限られた空間のワンルームに上手くレイアウトするには、動線を意識すること、家具選びを工夫すること、空間を仕切ることなどがポイントです。

ベッドとテレビを平行に配置する

1Rのレイアウトでポイントとなるのが、ベッドの配置です。ベッドを奥の窓際に配置する方法もありますが、窓がふさがれ、ベランダに出にくい配置になってしまいます。

ベッドを壁際にレイアウトし、向かいの壁際にテレビを配置すると、ベッドに寄りかかったり、腰掛けたりしてテレビを見ることが可能です。ソファ要らずでベランダへの動線も確保することができます。

1Rの間取りは、広さの確保よりも動線を意識したほうが、使いやすいレイアウトになります。

パーテーションや家具で空間を仕切る

部屋の中にキッチンがあると、落ち着かないと感じることも少なくありません。そのような場合には、パーテーションを立てると、キッチンと居住空間を分けることができます。パーテーションは倒れにくい突っ張り式のタイプがおすすめです。

また、腰高の家具を置いて、収納を兼ねたキッチンカウンターにする方法もあります。視界までは遮りませんが、キッチンと居室の仕切りとして機能します。

1Rの間取りは、寝食がひとつの空間になるため、メリハリのない生活になることも。可能な範囲で寝食の空間を分けることも大切です。

多機能な家具を選ぶ

家具には、複数の機能を併せ持つものも多くあります。
例えば、ソファとベッドを兼用できるソファベッド、収納を内蔵したベッドなどがあり、場所を大きく取るベッドを多機能にすることで、他の家具を減らすことが可能です。

多機能なテーブルには、ドレッサーにもなるローテーブルや昇降式のテーブルなどがあります。昇降式のテーブルが1台あると、ローテーブル、ダイニングテーブル、ワークデスクとして活用できるので重宝するでしょう。

まとめ

1Rは、家賃が安いことが魅力ですが、居室とキッチンの間にドアがないことにより、料理のにおいが広がりやすい、空調効率が下がりやすいなどのデメリットがあります。

1Rの限られた空間を上手く使いこなすためには、多用途な家具を選んだり、パーテーションで空間を仕切ったりするなどの工夫が必要です。

この記事のポイント

1R(ワンルーム)とはどんな間取りのことですか?

1R(ワンルーム)とは、居室1部屋にキッチンがある間取りを指し、玄関・キッチン・居室までが一体となった空間のことです。

詳しくは「1R(ワンルーム)とはどんな間取り?1K・1DK・1LDKとの違い」をご覧ください。

1R(ワンルーム)の間取りのメリットとデメリットはなんですか?

1Rの間取りは、居室とキッチンが区分されておらず、それによりさまざまなメリットとデメリットがあります。

詳しくは「1Rの間取りのメリット・デメリット」をご覧ください。

1R(ワンルーム)のお部屋はどうレイアウトすればいいですか?

限られた空間のワンルームに上手くレイアウトするには、動線を意識すること、家具選びを工夫すること、空間を仕切ることなどがポイントです。

詳しくは「1Rのお部屋をレイアウトするときのポイント」をご覧ください。

ライターからのワンポイントアドバイス

1Rは、間取りの種類によって暮らしやすさが左右されます。比較的暮らしやすいのは、廊下の左右に水まわりがあり、居室が独立したタイプの1Rです。筆者もこのタイプの間取りに住んだことがありますが、暮らしやすい間取りだったと記憶しています。
また、部屋のレイアウトに迷った場合は、家具の配置をシミュレーションできるアプリを活用すると、イメージを掴みやすくなります。レイアウトの際には、動線の確保も忘れないようにしましょう。

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