ざっくり要約!
- 良好なマンションコミュニティの形成は住みやすさや防犯性の向上、マンションの資産価値アップにつながる
- マンション内のコミュニティスペースを上手に活用することで、マンションコミュニティ形成のきっかけになることも
分譲マンションには区分所有者全員で構成された管理組合がかならず存在し、その多くは管理会社のサポートを受けながら、マンションの維持管理を行っています。
マンションコミュニティとは、住んでいる人同士のつながりや相互扶助の関係性を意味しますが、管理組合や自治会をさすこともあります。
現代はお隣同士の付き合いが希薄だともいわれることがありますが、最近ではマンションコミュニティの大切さが認識され、コミュニティ活動を積極的に行っているマンションもあります。
この記事では、マンションコミュニティを形成するメリット・デメリットについて解説し、マンションコミュニティの事例も紹介します。
記事サマリー
マンションコミュニティとは?
マンションコミュニティとは、マンションに住んでいる人同士のつながりや、相互扶助の関係性をいいます。しかしマンションコミュニティに明確な定義はなく、管理組合や住民の有志で行う子ども会やサークル活動などをさすこともあります。
マンションコミュニティ形成の役割
マンションコミュニティを形成することで、住民同士のコミュニケーションが活発になり、トラブルを未然に防ぐことができます。
また災害時には互いに助け合うこともでき、安心や住みやすさにもつながります。
コミュニティ形成が適正に行われているマンションほど、建物の維持管理が良好であるケースが多いともいわれています。
・「マンションの管理組合」に関する記事はこちら マンションの管理組合とは?理事長や役員、理事会や総会の役割を解説 |
マンションコミュニティ形成のメリット
マンションコミュニティが形成されることで、お互いに顔を認識することになります。
つまり不審者を判別しやすくなるため、マンションの防犯性が向上します。
また地震や洪水など有事の際は、お互いに声を掛け合うことで迅速に避難することができます。高齢者や一人暮らしでも、安心して暮らすことができるでしょう。
マンションに住む人同士が日頃からコミュケーションをとっていることで、意思の疎通もしやすくなり、住民同士のトラブルを未然に防ぐことにも役立ちます。
さらにマンション内のコミュニケーションが適正かつ活発に行われることで、住民同士が住みやすくなり、マンションの維持管理もしやすくなります。
良好な管理や住みやすさは付加価値となり、結果としてマンションの資産価値向上にも影響するでしょう。
マンションコミュニティ形成のデメリット
ご近所付き合いを煩わしいと感じる人や、他人から干渉されたくないと思っている人にとっては、マンション内のコミュニティを負担に感じることもあるでしょう。
一方で積極的にコミュニケーションをとり、イベントなどを開催したいと思う人もいます。したがってコミュニティに対し、消極的な人と積極的な人の対立を生んでしまう可能性があります。
住民の多様性を受け入れるようにし、イベントなどへの参加は強制にせず、お互いが心地よいと感じる距離感を保つようにしましょう。
マンションコミュニティ形成の具体的な方法
マンションコミュニティは、どのように形成されるのでしょうか。この章では、コミュニティを形成する具体的な方法について紹介します。
マンションコミュニティの形成の仕方
マンションコミュニティの代表的な例は管理組合です。分譲マンションでは、区分所有者全員が管理組合の組合人になります。輪番制で管理組合の理事を経験することも多く、一度は理事を経験しているという方が多いのではないでしょうか。理事になると、1年間ほど月に1回程度顔を合わせることになります。今まで接点がなかった住民同士がお互いを知るきっかけになるでしょう。
比較的大規模なマンションでは、マンションを1つのくくりとして、地域の自治会や子ども会に参加しているケースがあります。マンション内に自治会の委員や子ども会の役員を務めている人がいれば、夏祭りなどのイベントを通して、自然と交流を深めることもできます。
他にも、一部の住民の提案で委員会やサークル活動を始めるケースもあり、自然発生的にマンションコミュニティが結成されることもあります。
コミュニティスペースがある場合は活用
マンション内の共用施設として、キッズスペースやトレーニングルームがあることがあります。コミュニティスペースがある場合はその空間を上手に活用することで、マンションコミュニティの形成のきっかけになることがあります。
たとえばキッズルームで顔を合わせるうちにママ友になったり、トレーニングルームでサークル仲間を結成したりすることもあるでしょう。
もしマンションに住む人とコミュニケーションをとりたい時は、コミュニティスペースに積極的に足を運ぶことをおすすめします。
同じ年頃の子どもを持つ人や、トレーニングなど同じ趣味を持つ人と出会いやすくなります。
マンションコミュニティに役立つデジタルツール
最近では、マンションコミュニティを支えるためのデジタルツールを活用するケースもあります。この章では、マンションの住民向けのコミュニティ熟成アプリを紹介します。
マンション住民向けコミュニティ醸成アプリとは
マンションによっては、住民同士の情報交換やイベント参加の有無について連絡する際に、アプリなどのデジタルツールを活用しているケースもあります。
その代表的なアプリとして「GOKINJO」があります。昔ながらの回覧板に比べて伝達が早く、電話や対面よりもハードルが低いのがメリットです。
たとえばグループメッセージ機能を使うことで、同じマンション内の不特定多数の人に向けて声をかけることができます。実際にジョギングやゴルフを一緒にする仲間を作るなど、コミュニティ形成に役立っています。
またダイレクトメッセージ機能を使えば、交流したい人を限定できるので、子どもと同じ学年の保護者に学校のことで相談したいときなどにも便利です。
マンションコミュニティの事例
最後に、マンションコミュニティの事例を紹介します。マンションによって内容や頻度は異なるため、実際に購入を検討するマンションの状況については売主や不動産会社に確認してみてください。
住民の有志で園芸部を結成
マンションによっては、住民の有志で活動している趣味の会が存在します。たとえば有志で園芸部を形成し、マンションに隣接する公園の花壇に季節の花を植えたり、清掃活動を行ったりしています。
頻度や回数は有志で決めることができるので、負担にならないのも魅力です。
またマンションに住む人だけでなく、街を歩く人の目にも止まるため、街の環境美化にも役立っています。
季節のイベントの飾りつけで交流
エントランスなどの共用部に、ハロウィンやクリスマスの飾りつけを行うイベントを開催しているマンションもあります。
どちらかというと子ども向けのイベントですが、毎年エントランスを彩ってくれるので、飾り付けに参加しない世帯も間接的に楽しめるイベントといえます。
ちなみに1年に1回のイベントのため、飾りを保管しておくスペースを確保する必要があり、管理会社や管理人のサポートがある程度必要になります。
子ども向けのお祭りやイベントを開催
マンションによっては、敷地内や共用部を利用して夏祭りを開催している事例もあります。ミニゲームやお菓子を用意して子どもと一緒に遊ぶことで、住民同士の交流を深めることができます。
また小学生がいる世帯が中心となって子ども会を形成し、地域のお祭りに参加しているマンションもあります。
ファミリータイプのマンションは同世代が集まりやすく、すでに子ども同士の交流もあるため、比較的マンションコミュニティを形成しやすい条件がそろっています。
大規模修繕工事を経験して建物維持管理委員会を結成
大規模修繕工事後に建物の維持管理が重要であることを認識し、一部の住民の提案と声掛けで、建物維持管理委員会を結成したマンションもあります。
そのマンションの管理組合の理事は通常1年ごとに交代となるため、長期的な計画には不向きと判断し、建物の維持に興味や知識がある人が委員会を結成しました。
月に1回程度委員会を開催し、管理組や管理会社と協力しながら、建物維持管理について話し合いを行っています。
この記事のポイント
- マンションコミュニティにはどんな役割がある?
マンションコミュニティを形成することで、住民同士のコミュニケーションが活発になり、トラブルを未然に防ぐことができます。
また災害時には互いに助け合うこともでき、安心や住みやすさにもつながります。
コミュニティ形成が適正に行われているマンションほど、建物の維持管理が良好であるケースが多いともいわれています。
詳しくは「マンションコミュニティとは?」をご覧ください。
- マンションコミュニティの事例は?
マンションによっては、住民の有志で活動している趣味の会が存在します。たとえば有志で園芸部を形成し、マンションに隣接する提供公園の花壇に季節の花を植えたり、清掃活動を行ったりしています。
頻度や回数は有志で決めることができるので、負担にならないのも魅力です。
またマンションに住む人だけでなく、街を歩く人の目にも止まるため、街の環境美化にも役立っています。
詳しくは「マンションコミュニティの事例」をご覧ください。
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