ざっくり要約!
- マンション買取は資金化を急いでいる方やスケジュールを早く組みたい方に向いている売却方法
- マンション買取のメリットだけでなく、デメリットも理解したうえで検討することが大切
マンションの売り方は、不動産会社に「仲介」してもらい、買主を募る方法が一般的です。一方で、不動産会社が直接マンションを買い取ってくれるケースもあります。
不動産会社によるマンション買取は、早く、手間をかけずに売れるというのが大きなメリットです。この記事では、買取に適した物件の特徴や詳しい売却方法を解説します。迅速かつ安心・納得したうえでマンションを売却したいとお考えの方は、ぜひお役立てください。
記事サマリー
マンションの「買取」と「仲介」の違いは?
マンションを売却する方法は「買取」と「仲介」に大別されます。2つの売却方法の違いは、次のとおりです。
「買取」とは
マンション買取とは、不動産会社がマンションを直接、買い取ることを指します。
不動産会社によるマンションの買取は、修繕やリフォーム、リノベーションをしたうえで再販し、利益を出すことを目的としています。マンションを買い取る不動産会社は、買取を専門としている買取業者、後述する仲介事業とともに買取事業を行っている不動産仲介会社に大別されます。
「仲介」とは
仲介とは、不動産会社のサポートを受けてマンションを売却する方法です。
仲介における不動産会社の役割は、売主と買主の取引を円滑かつ安全に進めることです。売主を仲介する不動産会社は、仲介手数料を対価に、マンションの査定や調査、広告活動、買主との交渉、契約サポートなどをします。
マンションの「買取」と「仲介」の違い
買取 | 仲介 | |
買主 | 不動産会社 | 主に一般消費者 |
売却にかかる期間 | 数週間から1ヶ月程度も可能 | 3〜4ヶ月程度が一般的 |
販売活動 | なし | あり |
仲介手数料 | 不要 | 要 |
売却金額 | 相場の7〜9割程度 | 相場通りの売却が見込める |
マンションの買取と仲介の大きな違いは、買主です。買取は、不動産会社が直接買い取りますが、仲介では一般消費者が買主となることがほとんどです。
事業としてマンションを買い取る不動産会社は、判断も早く、融資を受ける場合の審査も一般消費者と比べて早い傾向にあります。仲介による売却では不可欠な販売活動も不要です。そのため、買取なら数週間程度で売買契約・引き渡しを終えることもできます。
また、買取は不動産会社と売主の契約となるため「仲介」にはあたらないことから、仲介手数料が不要です。一方、買取価格は相場より安くなってしまうケースが多くなります。
以上の特徴から、マンション買取は、資金化を急いでいる方やスケジュールを早く組みたい方に向いている売却方法です。
次章からは、マンション買取のメリット・デメリットという視点で仲介との違いを紐解いていきましょう。
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マンション買取のメリットは?
マンション買取は早く売却できることだけでなく、次のようにさまざまなメリットがあります。
仲介手数料が不要
買取は、仲介にはあたらないため「売却金額×3%+6万円(税別)」が上限の仲介手数料が不要です。マンションの売却には、売却金額の4%程度の諸費用がかかるといわれていますが、このうち約3%の仲介手数料が不要になることから諸費用が抑えられます。
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売却スケジュールを立てやすい
東日本不動産流通機構によれば、2023年の首都圏中古マンションの登録から成約に至るまでの日数の平均は80.1日でした。しかし、「仲介」によるマンション売却は、まだ見ぬ買主に向けて販売活動をして売却するため、どのような方が、いつ購入してくれるかわかりません。
一方、マンション買取は、不動産の買取を事業としている不動産会社が買い取ってくれるため、一般的な買主と比べて決断も資金調達も早く、売主の都合に合わせてくれることも多い傾向にあります。したがって、売主は売却や住み替えのスケジュールを立てやすくなります。
手続きの手間が少ない
スケジュールを立てやすいということにも通じますが、マンション買取では、仲介に必要な媒介契約や販売活動といった工程がありません。不動産会社はビジネスライクに買取の判断をするため、条件さえ合えばすぐに契約、引き渡しへと進められます。
内見対応の必要がない
居住中のマンションを仲介で売却するにあたり、売主の大きな手間になりかねないのが内見対応です。1〜2回の内見で決まることもあれば、5回、10回……と対応しなければならないこともあります。これもまた、不特定多数の方に向けて販売活動を実施する仲介ならではの必要な工程です。
買取の場合も不動産会社がマンションを見に来ますが、多くの場合、1度きりです。また、不動産会社は修繕やリフォーム、リノベーションすることを前提に買い取るため、仲介における内覧時のように隅々まで綺麗に清掃したり、整理・整頓したりする必要はありません。
・「マンションの内覧対応」に関する記事はこちら
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契約不適合責任が免責となるケースが多い
不動産の売主は、基本的に「契約不適合責任」を負う必要があります。契約不適合責任とは、1年以内に契約に適合していない不備や不良を指摘された場合、修繕などの責任を負うことです。
契約不適合責任は、民法で規定されています。ただし、契約した当事者の意思によって異なる取り決めができる任意規定です。当事者間で合意すれば、期間を短縮したり、免責としたりすることもできます。
仲介によるマンションの売却では、契約不適合責任を3ヶ月程度とするのが一般的ですが、買取では多くの場合、免責となります。したがって、マンション買取は、売却後にトラブルになるケースが少ないといえるでしょう。
・「契約不適合責任」に関する記事はこちら
契約不適合責任とは?不動産取引で買主ができる4つの請求と売主がとるべき対策を解説
近隣の方に知られずに売却できる
仲介によるマンションの売却では、販売活動が不可欠です。販売活動とは、次のようなことを指します。
- 不動産業者専用の物件情報システム「レインズ」への登録
- 不動産ポータルサイトへの掲載
- 不動産会社のホームページへの掲載
- 新聞折込
- 投函チラシ
不動産会社と締結する媒介契約の種類や売主の希望次第では、上記のような販売活動をしないことも可能ですが、そうなると早期売却は難しいといえるでしょう。
しかし、マンション買取ではこうした販売活動は不要です。不動産会社が下見に訪ねてくることはあっても、内覧者が何組も来ることもないため、近隣の方に知られずにマンションを売却できます。
訳あり物件でも売却できる可能性がある
仲介によるマンション売却で買主になる可能性があるのは、主に自己居住用物件を探している方です。新たな住まいとなるマンションのスペックや状態を気にしない買主はいないため、次のような状況が見られるマンションは買主探しに難航する可能性があります。
- 事件や事故があった物件
- 窓の外が火葬場や墓地
- 騒音が著しい
- 反社会的勢力の事務所の近隣
マンション買取をしている不動産会社の中には、こうした“訳あり物件”を専門に買い取っている会社もあります。「仲介では売れなかった」「売却までに時間がかかりそう」というマンションも、買取を検討してみると良いでしょう。
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マンション買取の3つのデメリット
メリットの多いマンション買取ですが、次のようなデメリットもあるため、あらかじめ認識しておきましょう。
売却価格が相場より安くなりやすい
不動産会社は、修繕やリフォーム、リノベーションをしたうえで再販し、利益を得ることを目的にマンションを買い取ります。相場金額通りで買い取ってしまうと利益を出すことが難しくなるため、買取価格は相場より安くなるのが一般的です。
室内の状態が綺麗でも査定額に反映されにくい
同じく不動産会社が買い取る目的に通じるところですが、不動産会社は良くも悪くもマンションの「現状」を重視しません。これは傷や汚れが目立つマンションにとってはメリットになりますが、逆にすぐにでも住める状態の良いマンションは、その良さが査定額に反映されないことがデメリットとなり得ます。
最終的に誰が住むのかわからない
不動産会社は、転売を目的にマンションを購入します。マンションを買い取った不動産会社が、どのような人に販売するかはわかりません。大切に住んできたマンションはできれば同じように大切にしてくれる買主に引き継ぎたい……と考えている方にとっては、自分の後に住む人がわからないこともデメリットになるかもしれません。
マンション買取の流れ
マンション買取は、次のような流れで進んでいきます。
- 情報収集
- 買取相談
- 簡易査定(机上査定)
- 調査
- 買取査定
- 売買契約
- 決済・引き渡し
- 確定申告
ここからは、それぞれの工程を詳しく解説します。
1.情報収集
マンションの買取価格は、不動産会社によって異なります。まずは、どのような会社がマンションを買い取ってくれる可能性があるのか情報収集しましょう。
買取業者は、買取専門業者と仲介も行っている仲介会社に大別されます。どちらが高く買い取ってくれるか一概にはいうことはできませんが、仲介による売却も検討している場合は仲介会社に相談することをおすすめします。
2.買取相談
不動産会社が見つかったら、買取の相談をしてみましょう。買い取るマンションのエリアや築年数、広さなどを限定している不動産会社もあるため、相談の前に条件が合わず、断られる可能性もあります。情報収集の段階で複数の不動産会社を探しておきましょう。
3.簡易査定(机上査定)
条件に当てはまっていれば、多くの場合、相談後すぐに簡易査定(机上査定)をしてくれます。簡易査定とは、物件概要など机上だけでわかる情報で行う査定です。査定額がそのまま買取価格になるとは限りませんが、おおよその目安を知ることができます。
4.調査
机上の情報だけでは、詳細な査定をすることができません。買取前には、現地や役所、管理会社への調査が入ります。とはいえ、売主がとくにやるべきことはありません。不動産会社が現地を見にきたときには、自宅に上げる必要がありますが、清掃状態などが見られることはないため気負わずに臨みましょう。
5.買取査定
調査結果を基に買取査定額が提示されます。仲介における売却査定は、不動産会社が一定期間内に売れると考える金額ですが、買取査定額は売却金額とイコールです。金額に合意すれば売買契約となります。
6.売買契約
売主と不動産会社が、売買契約書に署名・捺印します。仲介における売買契約と同様に、金額や引き渡しの時期、契約不適合責任の取り決めなどの項目はとくによく確認しましょう。
・「マンションの売買契約」に関する記事はこちら
マンション売却時の売買契約の流れとは?売買契約書の内容も解説
7.決済・引き渡し
売買契約後、当日もしくは日を改めて決済・引き渡しとなります。売買契約と同日決済の場合は売買代金の全額を受領し、日を改める場合は売買契約時に受領した手付金を除いた残代金を受領します。売主からは鍵を渡し、所有権移転登記手続きをして取り引きは完了です。
8.確定申告
マンションの売却によって「譲渡所得(≒売却益)」が出た場合は、売却の翌年に確定申告をする必要があります。自己居住用のマンションを売却した場合は「3,000万円特別控除」や「軽減税率の特例」などを適用することで税額を引き下げたり、ゼロにしたりすることも可能ですが、控除特例の適用によって税額がゼロになる場合も確定申告が必須のためご注意ください。
・「マンション売却の税金」に関する記事はこちら
マンション売却にはいくら税金がかかる?節税のための控除なども解説
不動産売却時に確定申告が必要なケースと確定申告の方法について解説
マンション買取を依頼する際の注意点
マンション買取を検討する際には、メリット・デメリットだけでなく、次のような注意点も認識しておきましょう。
マンションの売却相場を調べておく
マンションの買取価格は、売却相場を下回るケースが多いというのは先述のとおりです。売却相場に対してどれくらいの金額になるかはマンションの条件や不動産会社次第ですが、7〜9割程度になると考えておきましょう。
どれくらいの金額で売れるかは、住宅ローン完済の可否や新居の予算などにも関わってきます。おおよその買取価格を把握するためには、マンションの売却相場を調べる必要があります。マンションの売却相場は、次のような方法で調べることができます。
不動産ポータルサイトを閲覧する
SUUMOやHOME’Sなどの不動産ポータルサイトで、売却を検討しているマンションに近い条件の物件価格を調べてみましょう。立地や広さ、築年数などを絞り込んでいき、複数の物件の平米単価を算出したうえでご所有のマンションの平米数に乗じれば、売却金額の目安がわかります。
ただし、不動産ポータルサイトの金額はあくまで「売出価格」です。売出価格と取引価格は異なることもあるため、正確な相場価格ではないということは認識しておきましょう。
不動産情報ライブラリで取引価格を確認する
国土交通省が公開している「不動産情報ライブラリ」では、不動産の取引価格が調べられます。検索条件で地域、価格情報区分、物件種類、時期を絞っていくと、該当条件で成約した物件一覧が表示されます。
各々の物件のマンション名や住所まで特定することはできませんが、売出価格ではなく実際の取引価格がわかるため、おおまかな相場を把握するために役立ちます。
マンション買取にかかる費用を把握する
マンションの買取は「仲介」にはあたらないため、仲介手数料は不要です。ただし、次のような費用がかかるため、あらかじめ認識しておきましょう。
印紙税
電子契約を除き、不動産売買契約書には収入印紙を貼付しなければなりません。税額は、売買金額によって次のように異なります。なお、2027年3月31日までに作成される売買契約書は、表右の軽減税率が適用となります。
売買金額 | 通常の税率 | 軽減税率 |
10万円を超え50万円以下のもの | 400円 | 200円 |
50万円を超え100万円以下のもの | 1,000円 | 500円 |
100万円を超え500万円以下のもの | 2,000円 | 1,000円 |
500万円を超え1,000万円以下のもの | 1万円 | 5,000円 |
1,000万円を超え5,000万円以下のもの | 2万円 | 1万円 |
5,000万円を超え1億円以下のもの | 6万円 | 3万円 |
1億円を超え5億円以下のもの | 10万円 | 6万円 |
5億を超え10億円以下のもの | 20万円 | 16万円 |
10億円を超え50億円以下のもの | 40万円 | 32万円 |
50億を超えるもの | 60万円 | 48万円 |
抵当権抹消費用
マンションの売却時に住宅ローンを完済する場合は、抵当権抹消登記が必要です。登記費用は、不動産1つにつき1,000円です。マンションは建物と土地で構成されているため、登記費用は原則的に2,000円となります。
抵当権抹消登記は、司法書士に委託するのが一般的です。司法書士報酬は15,000円〜18,000円程度のため、登記費用と合わせて2万円程度と考えておきましょう。
・「抵当権の抹消」に関する記事はこちら
抵当権抹消とは?抹消が必要になるケースや費用、手続きの方法を解説
住宅ローン完済手数料
住宅ローンを完済するときには、金融機関に繰り上げ返済に伴う手数料を支払う必要があります。金額は金融機関によって異なりますが、1万円〜3万円程度です。
譲渡所得税
マンションの売却による譲渡所得には、所得税と住民税が課されます。譲渡所得は、次のように算出します。
- 譲渡所得=売却価格-取得費-譲渡費用
譲渡所得に対する税率は、マンションの所有期間によって次のように異なります。
- 長期譲渡所得(所有期間5年超え):20.315%(所得税15.315%・住民税5%)
- 短期譲渡所得(所有期間5年以下):39.63%(所得税30.63%・住民税9%)
計算方法の詳細や譲渡所得税、控除特例については、以下の記事をご参照ください。
・「譲渡所得税」に関する記事はこちら
マンション売却にはいくら税金がかかる?節税のための控除なども解説
引き渡し条件を確認する
買取は、仲介による売却と比べて売却後のトラブルが少ない傾向にあります。しかし、他者同士の不動産取引という点においては仲介と同様です。売却後にもめることの無いよう、契約条件に加え、引き渡し条件をよく確認しておくようにしましょう。
引き渡し条件とは、次のようなことを指します。
- いつまでに物件を引き渡すか
- 引き渡し時の残置物の有無
買取実績が豊富な不動産会社に査定依頼する
買取価格は、不動産会社によって異なります。仲介による売却査定と異なり、マンション買取は買取査定額がそのまま売却金額となるため、少しでも高い金額をつけてくれる不動産会社を探すことが大切です。
高額査定をしてくれる不動産会社を見極めるポイントは、実績です。ご所有の物件のエリアでマンションの買取実績が豊富な不動産会社は、リフォーム金額が抑えられるとともに、再販時の売却力にも長けていると考えられます。少ない経費で高く売ることができれば、自ずと買取価格も上がるということです。
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マンション買取がおすすめな物件の特徴
ここまで、マンション買取のメリット・デメリットなどを解説してきました。これらを踏まえたマンション買取におすすめな物件は、次のとおりです。
室内の状態が良くない物件
- 築年数が古くリフォーム歴もない
- 傷や汚れが目立つ
- 故障している設備がある
上記のような物件は内覧時に与える印象が良いとはいえないため、仲介による売却では、修繕やクリーニング、リフォームなどが必要になる場合があります。買取は、現状のまま売却することができるため、室内の状態が良くないという点は買取がおすすめな物件の特徴の1つです。
残置物がある
- 相続したマンションで遺品整理が済んでいない
- ゴミ屋敷のような状態になってしまっている
家具や家電、家財などの残地物があるマンションで、その撤去の時間や手間をかけられない場合も買取に向いていると考えられます。不動産会社が買主となれば、残置物の処分も一手に請け負ってくれる可能性があるからです。
また、残置物を除去した後にシミや家具の設置跡が目立つような場合も、不動産会社は買い取り後にリフォームやリノベーションをするため問題ありません。
オーナーチェンジの投資物件
- 入居者がいる賃貸マンション
賃貸マンションは、入居者がいる状態でも「オーナーチェンジ物件」として売却できますが、この場合、買主は不動産投資家に限られます。また、入居者に内覧させてもらうわけにはいかないため、買主はマンションの中を見ずに購入を決めなければなりません。
利回りが高かったり、立地が良かったりすれば、オーナーチェンジであっても買い手がつくでしょう。一方、場所や築年数などの条件が悪い物件は売却に時間がかかってしまう可能性があるため、買取に適していると考えられます。
事件・事故・トラブルのあった物件
- 物件内で悲惨な事件・事故があった
- 隣合う住戸の所有者と揉めている
いわゆる事故物件やトラブルを抱えている物件は「心理的瑕疵(しんりてきかし)物件」に該当します。傷や汚れなど表立った不良箇所はないものの、心理的に購入を躊躇してしまう可能性のある物件を心理的瑕疵物件と呼びます。
こうした物件は、売却に時間を要したり、相場価格を大きく下回る金額にしたりしなければならないことも想定されます。また、事件や事故、トラブルの内容によっては、どんなに価格を下げても売れないこともあることから、買取を検討することをおすすめします。
マンション買取が向いている人
マンション買取の向き・不向きは、物件の特徴だけでは判断できません。次のような意向・状況にある方も、買取に向いているといえるでしょう。
売却したい期日が決まっている
- 住み替え先の新居の引き渡しを控えている
- 資金難で一刻も早くマンションを売却したい
- 相続税の納税期日が迫っている
上記のように、売却したい期日が決まっている方、あるいは一刻も早く売却したいという方は、買取に向いていると考えられます。
たとえば、マンションの住宅ローンが残っている中で、新たなローンを組んで新居を購入した場合、新居の引き渡しを受ける前にマンションの引き渡しを終えなければ住宅ローンが二重になってしまいます。このように差し迫った状況であっても、買取であれば新居の引き渡し前や同日に今のマンションの売却・引き渡しができる可能性があります。
・「住み替え」に関する記事はこちら
マンションを売却して住み替える際の費用や損しない手順を徹底解説!
複数人で共有している
- 相続人が複数いる
- 離婚する夫婦で共有している
共有物件の売却では、基本的にすべての共有者が媒介契約書や価格更新書類、売買契約書などに署名・捺印しなければなりません。共有者同士で揉めている場合は、売却にかける時間が、トラブルをより深刻化させてしまうことにもなってしまいかねません。
共有者間で揉めていなかったとしても、相続で取得したマンションは共有者同士の関係性が希薄だったり、高齢の方や遠方に住んでいる方が相続人に含まれていたりすることも少なくありません。売却手続きが簡略で、迅速に進められる買取は、権利関係が複雑なマンションの売却にも適していると考えられます。
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共有名義の不動産はどう売却する?方法とよくあるトラブル事例
不動産の共有名義とは?単独名義との違いやメリット、デメリットを解説
手間をかけたくない
- 土日祝休みではないため内覧対応が難しい
- 居住中の家を見てもらいたくない
- 遠方に住んでいるため手間をかけられない
仲介によるマンション売却は、売主に一定の負担が強いられます。売却に必要な手続きの多くを不動産仲介会社が担ってくれるとはいえ、週末の内覧対応や売れない期間の精神的な焦りは、日常生活にも影響をおよぼしかねません。
買取は、タイムパフォーマンスに優れたマンションの売り方です。お仕事で忙しくされている方、共働きで時間が取れない方、プライベートの時間を大切にしたい方にもマンション買取は適しています。
仲介で販売活動中もなかなか売れない
- 仲介でマンションを売却中も、半年、1年……経っても売れない
先述のとおり、不動産会社の仲介による首都圏マンションの平均販売価格は80日程度です。しかし、立地や条件次第ではこれ以上の期間がかかることもあります。多くの場合、金額を下げれば買い手はつきますが、競合物件が多く売り出されていたり、需要が低減していたりすると、適正価格が読みきれず、売却に時間がかかってしまいます。
長く続く販売活動は、売主にとって大きな負担となります。マンションの価値は基本的に経年によって損なわれるということもあるため、買取で売却することも検討してみましょう。
マンションの買取が断られるケースはあるの?
不動産会社であっても、必ずマンションを買い取ってくれるというわけではありません。次のようなマンションは、基本的に買取不可となりますのでご注意ください。
住宅ローンを完済できない
買取に限ったことではありませんが、不動産は基本的に住宅ローンを完済しなければ売却することはできません。これは、住宅ローン残債のある不動産に「抵当権」が設定されているからです。
抵当権とは、お金を貸している金融機関が不動産に設定する権利です。住宅ローンを借りている人の返済が一定期間滞ると、金融機関は抵当権を行使し、不動産を差し押さえることができます。
厳密にいえば、抵当権がついている状態でも不動産を売ることはできますが、いつ差し押さえられるともわからない不動産を購入する人はいません。そのため、不動産の売却には住宅ローンの完済が不可欠なのです。
・「抵当権」に関する記事はこちら
抵当権をわかりやすく解説!設定・抹消手続きの流れと不動産の売却方法
マンションが買取対象外
不動産会社は、買い取ったマンションを修繕やリフォーム、リノベーションし、再販して利益を得ることを目的にしているというのは先述のとおりです。
リフォームやリノベーションは、自社で行うケースもあれば外注することもありますが、いずれにしても全国のマンションを買取対象とすることは難しいといえます。また、一定の需要が見込めるエリアや築年数でなければ、どんなに華美な改修を施したとしても、利益を得ることは難しいでしょう。
そのため、多くの不動産買取会社は、買い取る物件の条件を決めています。この条件に当てはまらない場合は、相談から先に進むことはありません。とはいえ、すべての不動産会社が同じ条件というわけではありません。1社に断られてしまっても、別の不動産会社であれば買い取ってくれる可能性があります。
東急リバブルが買主となり、
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まとめ
マンション買取は、早く、手間をかけずにマンションを売りたい方に向いている売却方法です。状態が良くない物件や心理的瑕疵物件なども、買取を検討する価値があるといえるでしょう。ただし、買取価格が相場の7〜9割になってしまうことは十分理解しておく必要があります。仲介による売却であっても、値頃感のある金額で売り出せば早期売却が実現する可能性もあります。
とはいえ、マンション買取は、周囲に知られず売却できるうえに、売却後にトラブルになってしまうリスクを下げる効果にも期待できます。「金額」や「手間」だけでなく総体的にメリットを感じる方は、不動産会社に買取査定を依頼してみましょう。
東急リバブルのマンション買取
東急リバブルでは、マンションの仲介のみならず、東急リバブルが買主となってお客様のご所有不動産を直接購入する「リバブル不動産買取」も行っております。
リバブル不動産買取についての相談事例
宮城県のマンションの売却を検討されていたK様。
弊社以外の不動産会社に買取相談をされておりましたが、10日以上経っても査定額の提示がないということで、東急リバブルにご相談いただきました。
マンション買取をご検討されている方の多くは、早期売却を望まれています。
当社はご相談の連絡を折り返す段階で査定額を提示。
その後も、売却のスケジュールや諸費用、引き渡しに関する必要書類などのアナウンスを迅速に行い、スピード感を持ったうえでできる限り安心して売却に臨んでいただけるよう努めました。
結果的に、K様には「他社とは比べものにならない迅速な対応に感謝」と大変喜んでいただける事例となりました。
リバブル不動産買取でよくある質問
ここでは、東急リバブルに寄せられたマンション買取に関するご質問とその回答を掲載します。
Q.居住中のマンションを買い取ってもらいたいのですが、すぐに引っ越さなければなりませんか?
マンション買取では、売買契約と決済・引き渡しを同日にすることも可能ですが、引っ越しや買換えのスケジュールに合わせて、売買契約日や引き渡し日を調整することができます。
Q.遠方に住んでいて何度も足を運ぶことができないのですが買い取ってもらえますか?
一度現地にお越しいただく必要がありますが、何度もご足労をかけることはありません。
Q.買取査定を依頼したら必ず売らなければならないのですか?
買取査定は、あくまで当社からの見積もり額のご提示です。査定額を基に、売却をご検討ください。
Q.買取可能なのは首都圏だけでしょうか?
東京・神奈川・千葉・埼玉をはじめ、札幌や仙台、名古屋、福岡、関西圏で当社が日常的に営業・販売活動ができるエリアであれば対応いたします。
Q.買取の対象はマンションだけでしょうか?
マンションのみならず、土地や一戸建も対象です。
この記事のポイント
- マンションの「買取」と「仲介」の違いは何?
「買取」は不動産会社が直接マンションを買い取る一方、「仲介」における不動産会社の役割は買主を探し、より好条件に取引を成立させることにあります。
詳しくは「マンションの『買取』と『仲介』の違いは?」をご覧ください。
- マンション買取に向いている物件の特徴は?
状態が良くない物件や残置物がある物件などが、マンション買取に向いていると考えられます。
詳しくは「マンション買取がおすすめな物件の特徴」をご覧ください。
- マンション買取を断られることってあるの?
住宅ローンが完済できない場合や不動産会社ごとに異なる買取物件の条件を満たしていない場合は、買取を断られるでしょう。
詳しくは「マンションの買取が断られるケースはあるの?」をご覧ください。
ライターからのワンポイントアドバイス
買取は「早く売れるけど、金額が下がる」というメリット・デメリットの一部のみが認識されがちですが、近隣の方に知られずに売却できる点や売却後のトラブルを避けられるという点もメリットとなり得ます。
住み替えや相続、離婚など、マンションを売る理由から買取が適しているというケースもあります。判断に迷う場合は、売却査定・買取査定の両方を依頼し、比較・検討しながら売却を進めていきましょう。
物件探しや売却がもっと便利に。
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