ざっくり要約!
- フローリングには、単層フローリングと複合フローリングがある
- 床材にはフローリング以外にもクッションフロア、フロアタイル、畳などがある
- 選ぶ床材により部屋の印象が大きく変わる
フローリングには、単層フローリングと複合フローリングがあり、複合フローリングもさらにいくつかの種類に分けられます。
種類により材質や特徴が異なるので、目的に応じた床材を選ぶことが重要です。
この記事では、フローリングとその他床材の種類を解説します。用途に合わせた選び方も紹介するので、マイホームの購入やリフォームを検討している方は、ぜひ参考にしてください。
記事サマリー
フローリングの種類
フローリングとは、木材を使った一般的な床材のことです。オーク、ブラックウォルナット、メープル、チーク、ヒノキ、スギなどの木材が使われます。
フローリングは、大きく分けると単層フローリングと複合フローリングに分けられます。
さらに、複合フローリングには、挽き板フローリング・突き板フローリング・シートフローリングの3つがあります。以下で詳しくみていきましょう。
無垢(むく)フローリング
無垢フローリングとは、切り出した天然木を板状に加工して作ったフローリングです。木材を重ねることなく、そのままの状態で使われるため、単層フローリングとも言います。
無垢フローリングは、天然木100%ならではの質感、手触りのよさが魅力です。ヒノキやスギなどの心地良い香りが感じられるので、快適に過ごせるでしょう。また、時間が経過するほど味わい深くなるので、長い間楽しむことができます。
一方で、天然木であるため、割れや反りが起きやすい点はデメリットです。水などに弱く、こまめなお手入れが求められます。また、床暖房が使えない場合も多いため、注意が必要です。
挽き板(ひきいた)フローリング
挽き板フローリングは複合フローリングの1つで、合板などの表面に、のこぎりなどで薄く挽いた天然木を貼ったものです。
表面の天然木の厚さが2mm程度あるので、無垢フローリングのように木そのもののぬくもりや質感が感じられます。
挽き板フローリングは、反りや伸び縮みが少なく機能性に優れた複合フローリングの特性と、単層フローリングならではの質感をあわせもつ床材であり、無垢フローリングに近い手触りやあたたかさを求める方におすすめです。また、床暖房にも対応できます。
突き板(つきいた)フローリング
突き板フローリングも複合フローリングの1つで、合板などの表面に、0.3~0.6mmほどの薄さにスライスした天然木を貼ったものです。
挽き板よりは薄いものの、天然木が貼ってあるため木のぬくもりや風合いが感じられます。表面に塗装がされたものも多く、メンテナンスに手間がかからないのも魅力です。価格も比較的リーズナブルな傾向にあります。
ただし、突き板は表面の天然木の厚さが1mm未満と薄いので、傷つきやすい点には注意しましょう。
突き板フローリングは、お手入れに手間をかけたくない方やコスト重視の方におすすめの床材です。
シートフローリング
シートフローリングは複合フローリングの1つで、合板などの表面に、オレフィンなどに木目柄をプリントしたシートを貼り合わせたものです。
表面にシートが貼られているので、汚れても水拭きができお手入れが簡単に行えます。リーズナブルな傾向にあり、デザインや色の選択肢も豊富です。
天然木をリアルに再現したシートフローリングも多くありますが、木そのもののぬくもりや経年による変化は楽しむことができません。
シートフローリングは、機能性を重視する方、幅広いデザインや色から好みのものを選びたい方におすすめの床材です。
フローリングの広さの単位
ここでは、フローリングの広さの単位を解説します。フローリングの価格比較などをするうえで役立つので、ぜひ参考にしてください。
- 平方メートル
- 坪
- 畳
平方メートル
「平方メートル」は、広さを示すのに最も一般的に使われる単位で、㎡(平米)と表します。1平方メートルは、1m×1mの正方形のことです。
1平方メートルあたりの価格も記載されていることが多いので、フローリングの比較検討をする際は1平方メートルあたりの価格で比べると良いでしょう。
坪
「坪」は、古来の「尺貫法」で定められた広さの単位で、住居の広さなどに使われます。1坪は1辺6尺(1.82m)の正方形の面積のことです。
平方メートルで表すと、1坪は約3.31平方メートル、畳で言うとおおよそ2畳分の広さを表しています。
坪で表記されている場合は、坪数÷0.3025=○平方メートルの計算式で平方メートルを求めることが可能です。
畳
1畳の大きさは約1.82m×0.91mです。ただし、地域などにより微妙に異なるので注意してください。
なお、不動産広告のルール「不動産の公正競争規約」では、1畳は1.62平方メートル以上と決められています。
つまり、部屋の広さ(平方メートル)÷1.62平方メートルで算出すれば、何畳なのかが求められます。
フローリング以外の床材の種類
床材には、フローリング以外にもさまざまな種類があります。
- クッションフロア
- フロアタイル
- タイル・石材
- 畳
- カーペット
クッションフロア
クッションフロアとは、塩化ビニル樹脂でできたシート床材です。木目調、大理石調、パターンなどデザインや色の選択肢が豊富で、価格もリーズナブルな傾向にあります。
また、耐水性が優れておりお手入れが簡単なため、水回りにも使いやすいでしょう。名前のとおり、柔らかくクッション性があるので、高齢者や子どもが過ごす部屋にも適しています。
一方で、傷やへこみができやすい点には注意が必要です。
クッションフロアは、機能性や価格を重視する方におすすめの床材です。
フロアタイル
フロアタイルは、塩化ビニル樹脂でできたタイル状の床材です。クッションフロアと同様に本物の木の風合いは味わえませんが、バリエーションが豊富で本物のようにリアルに表現されているものも多くあります。
クッション性はなく、クッションフロアと比べてへこみに強いのも特徴です。ただし、防音性が低い点には注意しましょう。
フロアタイルは、柄やカラーなどの自由度の高さを重視する方におすすめの床材です。
タイル・石材
タイルは陶磁器などからできた床材で、水や熱に強く、屋外や水回りにも多く使われます。色やデザインのバリエーションも豊富です。また、無機質素材であるため、化学物質などによる室内空気汚染などによるシックハウス対策にもなります。
天然素材の石材は、石によって柄や色が異なり、自然の風合いが楽しめるのが特徴です。なかでも、大理石の床材は見た目が美しく、大理石ならではの光沢や高級感があります。お手入れもしやすくおすすめです。
一方で、子どもや高齢者がいる家庭では、柔らかさがないことや冷たく感じることはデメリットになるでしょう。
畳
畳は日本古来の床材のことで、イ草などで作られています。
湿度を調整してくれるため、夏でも過ごしやすいのが特徴です。クッション性が高く冬も冷たくなりにくいので、赤ちゃんが過ごすのにも適しています。こまめなお手入れは必要ですが、怠らなければ長く使える床材です。
畳には昔ながらのイメージがありますが、近年では畳縁のないおしゃれな置き畳や、樹脂製や和紙製など新素材のお手入れしやすいものも人気を集めています。
和の雰囲気を取り入れたい方や子ども、高齢者がいる家庭におすすめの床材です。
カーペット
カーペットは、ウール、ナイロン、アクリルなどでできた繊維系の床材のことで、断熱効果や防音性に優れています。
マンションなどで階下に生活音が響くのを防ぎたい方にもおすすめです。また、柔らかい踏み心地なので、赤ちゃんや子ども部屋にも適しています。
一方で、掃除がしにくく汚れが取れにくい点はデメリットでしょう。
カーペットは、寝室や書斎でゆったりと過ごしたい方や子どものいる家庭におすすめの床材です。
部屋に合わせた床材の選び方
部屋の用途によって適した床材が異なります。そこで、部屋に合わせた床材の選び方を解説します。
リビング
リビングで最も一般的に使われている床材は、フローリングです。
リビングは家のなかでも面積が広く、床材が変わるだけで部屋の印象が大きく変わります。また、1日のなかで最も長い時間を過ごす場所でもあるため、床材を選ぶ際にはデザイン性と機能性の両方が重要です。
無垢フローリングや複合フローリングから、自分に合った床材を検討すると良いでしょう。木のぬくもりや香りが感じられる無垢フローリングは、リビングでゆっくりくつろぎたい方におすすめです。
ただし、無垢フローリングには床暖房に対応できないものもあるため、床暖房を利用したい場合は事前に確認する必要があります。
キッチン
キッチンの床材は、耐水性やお手入れのしやすさが重要となります。
リビングとつながっているキッチンなら、機能性とデザイン性を兼ね備えた複合フローリングがおすすめです。なかでも木の風合いや香りを重視するなら挽き板フローリング、お手入れのしやすさを重視するならシートフローリングを選ぶと良いでしょう。
キッチンが独立している場合は、水に強く掃除もしやすいクッションフロアも適しています。
寝室
寝室と相性が良い床材は、踏み心地が柔らかいカーペットです。カーペットは、柔らかくリラックスできるだけでなく、冬の冷えを防ぐ効果もあります。ホコリが舞い上がりにくい点からも、寝室におすすめの床材です。
また、木のぬくもりが感じられる無垢フローリングも寝室に適しています。ただし、無垢フローリングは柔らかく、傷つきやすいため、家具を置く際は注意が必要です。ベッドの脚に厚手のフェルトをつけるなどの工夫が求められます。
トイレ
トイレの床材を選ぶ際は、水に強いことや掃除のしやすさに着目しましょう。クッションフロアは耐水性に優れており、掃除もしやすいため、トイレの床材として多く選ばれています。
木目調やアンティーク調、石目調などデザインや色のラインナップが豊富なので、来客の多い家庭にもおすすめです。おしゃれな雰囲気のヘリンボーン柄なども選べます。
また、クッションフロアと比べてより耐久性のあるフロアタイルも、トイレに人気の床材です。フロアタイルにはクッション性がなく、へこみにくいという特徴があります。クッションフロアと同様、デザインや色の選択肢が豊富です。
フローリングのリフォームで印象を大きく変えよう
床材の種類は、フローリング、タイル、クッションフロアなどさまざまです。さらに、フローリングにも、無垢フローリングや挽き板フローリングなどいくつか種類があります。
選ぶ床材により部屋の印象が大きく変わるのはもちろん、機能性や質感なども異なります。それぞれの床材のメリットとデメリットを理解したうえで、部屋の用途に合わせて床材を選びましょう。
この記事のポイント
- フローリングにはどんな種類がある?
フローリングの種類は大きく分けると、無垢材を加工した「単層フローリング」と合板などの基材に化粧材を合わせて加工した「複合フローリング」の2種類です。
さらに複合フローリングは、挽き板フローリング、突き板フローリング、シートフローリングの3つに分けられます。
なかでも、単層フローリングに近いのが挽き板フローリングです。また、挽き板よりは薄いものの、突き板フローリングも表面に天然木が貼られています。
一方、シートフローリングは、表面に木目柄などをプリントしたシートを表面に貼ったものです。天然木ならではの風合いは楽しめませんが、お手入れしやすい、安価であるなどメリットも多くあります。
詳しくは、「フローリングの種類」をご覧ください。
- フローリング以外の床材にはどんなものがある?
床材には、フローリング以外にも以下のような種類があります。
- クッションフロア
- フロアタイル
- タイル・石材
- 畳
- カーペット
見た目だけでなく耐水性やお手入れのしやすさ、柔らかさなどが異なるので、用途に合わせて選ぶことが大切です。
詳しくは、「フローリング以外の床材の種類」をご覧ください。
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