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ランドリールームの間取りや広さは?後悔しない選び方のコツ

執筆者プロフィール

桜木 理恵
資格情報: Webライター、宅地建物取引士、2級ファイナンシャル・プランニング技能士、管理業務主任者

大学在学中に宅地建物取引士に合格。新卒で大手不動産会社に入社し、売買仲介営業担当として約8年勤務。結婚・出産を機に大手ハウスメーカーのリフォームアドバイザーに転身し約5年勤務。その他信託銀行にて不動産事務として勤務経験あり。現在は不動産の知識と経験を活かし、フリーランスのWebライターとして活動。不動産や建築にまつわる記事を多数執筆。「宅地建物取引士」「2級ファイナンシャル・プランニング技能士」「管理業務主任者」所持。

ざっくり要約!

  • ランドリールームは洗濯に関する一連の流れを、効率よく行うことができる空間
  • ランドリールームは2畳から3畳がおすすめ

近年、自宅にランドリールームを設けたいというニーズが増えてきました。すでに室内干し専用の部屋があるという人は少なくないかもしれませんが、ランドリールームは洗濯物を干す以外にもさまざまな使い方ができます。

この記事では、そもそもランドリールームとはどんな部屋で何ができるのか、また家族の人数ごとの適切な広さなど解説します。

実際にランドリールームを作る場合の間取り例や、工事費の相場も紹介しますので参考にしてください。

ランドリールームとは?

ランドリールームと聞くと、室内干し専用の部屋をイメージする人が多いかもしれません。しかし、実際のランドリールームは洗濯に関する一連の流れを、効率よく行うことができる空間といえます。

ここではランドリールームの役割を詳しく紹介します。

洋服などの洗濯から収納までできるスペース

ランドリールームは一言でいうと「洗濯から洗濯物の収納までできるスペース」で、洗濯機で洗う・洗濯物を干す・畳む・アイロンをかける・収納するといったすべての作業を行う部屋です。

一般的に、洗濯物は洗面所などに置いてある洗濯機で洗い、バルコニーや庭などに干して、必要に応じてリビングなどでアイロンをかけてたたみ、それぞれの部屋に収納することが多いでしょう。ランドリールームはその一連の作業がすべてできるので、家の中を移動する必要がありません。時短になり、洗濯そのものが楽になるでしょう。

ランドリールームには基本的に洗濯機のほか、アイロンをかけられる作業台、室内干し用の物干し竿などが用意されており、洗濯に特化した家事スペースとも言えます。

家族数別・ランドリールームの広さの目安

ランドリールームは、当然ながら家族の人数によって必要な広さが変わるものです。ここでは家族数別にランドリールームの広さの目安を紹介するとともに、ランドリールームを設けるのが難しい場合の対処法も解説します。

2人家族の場合

2人家族の場合は洗濯する量も比較的少ないため、ランドリールームは1.5畳~2畳の広さを目安にしましょう。独立したランドリールームを設けるのが難しい場合は、洗面所の一角をランドリールームとして利用する方法もあります。また、一般的な洗面所は2畳ほどですが、例えば1畳分増やして3畳の広さにして洗面所兼ランドリールームにすることもできるでしょう。

洗面所の一角に物干しフックを設けて洗濯物を干せるコーナーと収納スペースを作り、さらにちょっとした作業台があれば、アイロンをかけたり洗濯物をたたんだりするときに便利です。スペースに余裕があるなら、折り畳み式のスツールがあると作業が楽になるでしょう。

4人家族の場合

4人家族の場合、洗濯物を1回6㎏と想定し、2~3畳の広さを目安にしましょう。2~3畳あれば、洗濯機や洗剤・柔軟剤などを置くスペースを考えても、2mの物干し竿を2本設置することができます。

収納スペースを確保することを考えて、洗剤や柔軟剤などは壁に棚などを設置して浮かせる収納をしましょう。空間をうまく使うことによって、スペースにゆとりが生まれます。

新たにランドリールームを作る場合は、作業台の設置をオーダーしましょう。広さに余裕があればアイロンとアイロン台はすぐ使えるような形にし、しまい込まず見せる収納にするのがおすすめです。また、ミシンをよく使う方はランドリールームに置くと便利。専用スペースを作れば毎回ミシンを片付ける必要がないので、ちょっとした隙間時間を利用しながら作業を進めることができます。

小さい子どもがいる場合は、帰宅時に外遊びなどで汚れた手足を洗うだけでなく、さらに汚れた服を着替えることもあります。広さにゆとりがある場合は、子どもの服も収納できるとより便利でしょう。

ランドリールームの間取り例

次にランドリールームの間取りを考えてみましょう。間取りは日々の家事の仕方に合わせて、多少カスタムする必要があります。ここでは部屋干しする場合と、外干しする場合の間取り例を紹介します。

部屋干ししたい場合

部屋干ししたい場合は、バルコニーや庭との配置を考える必要がないため、室内の家事動線に合わせてレイアウトします。キッチンと浴室の間や、キッチンと浴室の並びなど、水回りに近いところにランドリールームを設けると、使いやすく家事動線も短くて便利です。

キッチンや浴室は、家の中で比較的陽当たりが良くない傾向がある北側に配置されるケースが多いですが、室内干しの場合は換気・乾燥設備を設置すれば問題ありません。自然光が欲しい場合は大きめの窓を設置、もしくは天窓を作ることで解決できます。

外干ししたい場合

ランドリールームで洗濯し外干したい場合は外との動線を考えなければなりません。
具体的にはバルコニーに隣接する場所や庭に出やすい場所にレイアウトするという方法があります。

ただし、水回りと隣接することも重要なので、キッチンや浴室が北側にあるとしたら、その南側に配置し、外への出入り口を作りましょう。

天気によっては外干しできないため、外干しを想定していたとしても室内干しできるように、ある程度の広さと物干し竿も必要になります。

ランドリールームのメリット・デメリット

ここではランドリールームのメリットとデメリットを紹介します。

メリットは洗濯がスムーズになること

ランドリールームの一番のメリットは、洗濯の一連の作業が1カ所でできるため、効率的で便利になることでしょう。室内干しはあまり見栄えが良くありませんが、ランドリールームがあれば急な来客時に洗濯物が見られることもなく安心です。

換気・乾燥設備を設置したランドリールームならすばやく乾燥させることができ、さらに洗濯物に花粉が付着することを防げるので、花粉症の家族がいる場合は重宝します。

また、アイロンがけは、アイロンとアイロン台の用意が面倒だったりしますが、ランドリールームであればアイロン台をそのまま出しておくことも可能で、片付けの手間も省くことができます。洗剤や柔軟剤も、棚などを使って見せる収納にすれば、洗剤の度にしまう必要がなくなるのです。

さらに、家族の下着などを収納する家具などを置けば、家族の部屋まで洗濯物を片付けに行く手間や、家族がお風呂に入る前に部屋から下着を持参する手間を省くこともできるでしょう。

デメリットは生活動線とのバランスに左右されること

ランドリールームがあること自体はメリットになりますが、どうしても建築コストがかかります。また、ランドリールームに面積を配分することによって、リビングや他の部屋が狭くなる可能性があります。

ランドリールームの動線や使い勝手が悪い場合、せっかく作ってもランドリールームを使わなくなるケースがあります。ランドリールームが欲しい場合は、本当に必要なのか、動線に無理がないかなど、よく検討した上で作るようにしましょう。

ランドリールームの相場

ここからはランドリールームを新築する場合と、増改築やリフォームで作る場合の相場を紹介します。

新築の場合

建物を新築する場合のコストは、構造や全体の広さによって異なりますが、1坪約50~70万円といわれています。ランドリールームを作るために1坪(2畳)広くする場合、約50~70万円に加えて建築費がかかります。ランドリールームに作業台や物干し竿の設置をする場合、プラスで20~30万円の費用を想定しましょう。

全体的な費用としては70~100万円のイメージですが、これは最低限の金額です。電気の乾燥機を設置する場合はプラス20万円ほどかかり、作業台以外にも収納家具や棚をオーダーして設置するとなるとさらにコストが上がる可能性があります。既製品を設置する、もしくは自分で棚を作るなど、工夫次第でコストダウンも可能です。

新築の場合はどこまで工事を依頼するか、予算はいくらにするか明確にしておき、「予想以上に高い買い物になってしまった」とならないようにしたいものです。

増改築の場合

増改築でランドリールームを作る場合、どこに設置するかによって工事費がかなり異なります。

例えばキッチンやトイレなどの間取りを変更した上でランドリールームを設置する場合は、キッチンやトイレも新しくする必要があります。併せて配管の移動やフローリングなどを張り替える必要も出てきますので、コストがかさみがちです。

例えば、洗面所を広げてランドリールームを設置する場合の費用は30万円前後です。壁の位置が変わるため、大工工事や壁や床の張り替えの内装工事、電気工事などの費用が別途かかります。なお作業台や乾燥機は含まれていません。設置する場合はそれぞれ追加で試算しましょう。

ランドリールームを快適に使うポイント

最後にランドリールームを快適に使うポイントを紹介します。

湿気対策をしっかりと行う

ランドリールームは「洗濯物を干す」という目的がある部屋なので、湿気対策をしっかり行うことをおすすめします。

ランドリールームに重要なのは、実は採光性よりも湿気対策です。室内に湿気がこもるとニオイやカビの原因になるので、換気ができるように小さくてもよいので窓を設置しましょう。風通しを考えると、窓が2箇所あるとベストです。乾燥機やサーキュレーター、除湿器などを併用するとさらに風通しが良くなるでしょう。

新築でランドリールームを作る場合は乾燥機の設置をおすすめしますが、サーキュレーターでも湿気対策は可能です。予算に応じて選択しましょう。

適切な容量の収納を設ける

ランドリールームを用意するのであれば、収納力も重視したいポイントです。洗濯から収納まで一連の流れにすることによって、家事の効率がアップするため、家族の人数や洗濯物の量に合わせて十分な容量の収納を確保しましょう。

具体的には、以下がすべてしまえる収納家具を用意するのがおすすめです。

【ランドリールームに収納したいもの】

  • フェイスタオルやバスタオル
  • 家族分の下着や靴下
  • パジャマや部屋着
  • シーツや敷パッド
  • 子ども服

同じ広さのランドリールームでも、収納家具に統一感があるとスッキリ見えます。新しく収納家具をそろえる場合は、デザインや大きさなどを揃えるのがおすすめです。

デザインなどを統一したオシャレな空間があれば、面倒に感じる洗濯も楽しく行うことができます。こだわりのランドリールームを作って、ゆとりのある暮らしを実現しましょう。

この記事のポイント

ランドリールームとはどんな部屋ですか?

ランドリールームは一言でいうと「洗濯から洗濯物の収納までできるスペース」で、洗濯機で洗う・洗濯物を干す・畳む・アイロンをかける・収納するといったすべての作業を行う部屋です。

基本的に洗濯機のほか、アイロンをかけられる作業台、室内干し用の物干し竿などが用意されており、洗濯に特化した家事スペースとも言えます。

詳しくは「ランドリールームとは?」をご覧ください。

ランドリールームの間取り例は?

部屋干しをしたい場合は、室内の家事動線に合わせてレイアウトします。キッチンと浴室の間や、キッチンと浴室の並びなど、水回りに近いところにランドリールームを設けると、使いやすく家事動線も短くて便利です。

外干したい場合は、バルコニーに隣接する場所や庭に出やすい場所にレイアウトするという方法があります。ただし、水回りと隣接することも重要なので、キッチンや浴室が北側にあるとしたら、その南側に配置し、外への出入り口を作りましょう。

詳しくは「ランドリールームの間取り例」をご覧ください。

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