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デヴィ夫人の「豪邸」で聞く、豊かな暮らしを続ける秘訣

憧れのライフスタイルを送る話題の人に、暮らしと住まいのこだわりをお聞きする本企画。今回は、豪華爛漫な装飾と、ゴージャスな応接間、数々の美術品コレクションに囲まれた「豪邸」に暮らすデヴィ夫人にインタビュー。ご自宅と別宅へご招待いただき、煌びやかな私生活のこだわりと「挑戦」を続ける意義について伺いました。

デヴィ夫人プロフィール
1940年2月6日生まれ。インドネシアのスカルノ元大統領夫人であり、政変後1967年パリに亡命。1990年にはニューヨークに移住。現在は日本を拠点にタレント活動を行うほか、講演、コメンテーターとしても活躍。また、国際的な基盤を活かして、NPO アースエイド・ソサエティを発足し、地球規模で慈善活動を行っている。
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デヴィ夫人の暮らす“豪邸”へ

TV番組やメディアでもたびたび話題となっている、デヴィ夫人のご自宅。ブログやYouTubeなどで発信される煌びやかな私生活に、憧れを抱いている人も多いのではないでしょうか。

本宅 兼 事務所として使用している築50年のご自宅は、屋上付きの4階建て。2Fには、夫人のSNSやTV番組でもお馴染みの、ゴージャスな応接間が広がります。

インテリアの1つ1つにこだわりが詰まった応接間。たくさんのお花や植物に囲まれています。(オフィス・デヴィ・スカルノ提供)

海外で買い付けたこだわりの家具と、豪華な美術品、たくさんのお花、思い出の写真などが並び、なんとも煌びやかな雰囲気。ついつい、日本にいることを忘れてしまいそうな空間です。

美術品やインテリアは、出会ったときの直感を大事に選んでいるそうで、“これは素敵!”と思ったものは必ず購入するようにしているとのこと。

「家にあるもの、1つひとつに思い入れがあるので、断捨離できずに困っているの」と夫人は笑います。

現在9匹のかわいいワンちゃんとともに暮らす夫人。きめ細やかな人工芝が敷かれた屋上をドッグランにして走り回ることもあるそうです。(オフィス・デヴィ・スカルノ提供)

今回お話を伺ったのは、デヴィ夫人のご自宅からほど近い場所にある別宅の1室。ロマンティックな雰囲気に包まれたお部屋は、美しいベネチアングラスのシャンデリアと、可愛らしい花柄の壁紙、たくさんの美術品が印象的です。

「少女のお部屋をテーマに作ったお部屋です」と話すデヴィ夫人。ご自宅・別宅ともにベルサイユや、ルイ王朝時代のフランス貴族のお家をイメージしたインテリアで統一されています。

赤い椅子の刺繍は、なんと夫人のお手製だというのでびっくり
夫人自ら描かれたという絵画作品も。

別宅は、主にYouTube撮影や取材対応、来客のゲストルームとして使用しているそう。

「娘や孫が遊びに来たときに泊まってもらったり、外国からお友達がきたときに泊まっていただいたり。私が来るのは撮影があるときや、お客様をおもてなしするときくらいですね」

各部屋、階段や廊下の壁などに並ぶ美術品たちには、それぞれのエピソードが。出会いの場所や作者など、もれなく把握している夫人の記憶力に驚きます。

まだまだ飾りきれないものも多いとのことで、別宅の3Fは美術品の倉庫として使っているそうです。

家は“おもてなし”の場所

タレントやコメンテーターとして活躍する傍ら、会社経営や、自身で設立したNPO アースエイド・ソサエティを通じたチャリティ活動など、世界規模で幅広く活躍されるデヴィ夫人。

今年に入ってからは海外へ出向く機会も増え、家で過ごす時間は1年の“3分の1”ほどだと話します。

2023年1月にウクライナを訪問したデヴィ夫人。防寒下着の上下、使い捨てカイロ、懐中電灯、石油コンロ、便座シートなどの物資を直接届けた。(オフィス・デヴィ・スカルノ提供)
2023年2月にカンボジアへ。夫人が代表理事を務める一般財団法人アース・エイド・ソサエティより公益財団法人 School Aid Japan に寄付をし建設した学校を訪問されました。(オフィス・デヴィ・スカルノ提供)

「先日は、ウクライナとカンボジアへ行って、来週はベトナム、再来週はモンテカルロ、5月にはニューヨーク、6月末にはイタリアに行きますね。日本にいても、夕飯はほとんど外でいただいていますし、色々と出席しなければならないレセプションやパーティーがあるので、自宅にいる時間はかなり少ないです」

そんな多忙な生活を送る夫人にとって「家」とはどのような場所なのでしょうか。

「やっぱり“おもてなし”の場所ですね。19歳の頃から大統領官邸にいましたから、外国のお客様をお迎えしたり、色々な式典が行われたり、ディナーパーティーが開かれたりするのが日常だったんです。

最近はすごく忙しいので、なかなかできていないんですけど、うちでディナーパーティーをすることはよくありますね。外国からのお客様はもちろん、ここ最近は音楽家の方をお招きすることが多いです。テノール歌手の秋川雅史さんやバイオリニストの川井郁子さんなど、みなさまが知っているような方もいらしていますよ」

広々とした屋上の空間に、たくさんのお客様を招待して“ハワイアンナイト”を開催。(オフィス・デヴィ・スカルノ提供)

また、年に1回は屋上でパーティーを開くことも。BBQをしたり、寿司職人を呼んだり、約70〜80人ほどのお客様をお迎えするそうです。

夫人がカンボジアで買い付けた象のろうそく立て。(オフィス・デヴィ・スカルノ提供)

「ディナーのテーブルコーディネートをするのが大好きなんです。今回もカンボジアでとっても素敵な象のろうそく立てを買ってきました」と夫人。

細やかな気配りとセンスが光るテーブルコーディネートはゲストたちからも大変好評とのこと。

お話を聞いているうちに、華やかな世界に憧れる反面、常に多忙を極める夫人が、きちんと休息を取れているのか少し不安になってきました。自宅でゆっくり過ごす時間はあるのでしょうか。

「もちろん、家は“休息の場所”でもありますよ。夜中に1杯お酒を飲みながらTVを観て眠ったり、朝はコーヒーを飲みながらワンちゃんと一緒に8時のニュースを観るのが日課です。

ただ、2時間でも空いていれば何か予定を入れてしまうので、ダラダラ過ごすようなことはほとんどないですね(笑)」

朝と夜の数時間が、夫人にとって、唯一の休息時間とのこと。それ以外は、TVやSNSで観る夫人のイメージ通りパワフルに活動されているようです。

“バスルームは2つ”が絶対条件

自宅を“おもてなし”の場所と考えるデヴィ夫人。長年海外で暮らしてきたからこその、こんなこだわりも。

「“バスルームが2つ以上あること”は、絶対条件ですね。今のおうちはバスルームが2つと、トイレも全部で3つ。自分用とゲスト用はしっかり分けています。

日本のお家って、どんなに広くても、バスルームが1つしかないことが多いんです。それは、私にとってすごく最悪なこと。外国に40年間住んでいましたから、各ベッドルームにバスルームがついているのが当たり前だと思って生活していたんです」

また、美術品をたくさん所有する夫人ならではの、こんなご意見も。

「日本のお家はお高いにも関わらず、絵を飾れる壁がほとんどないのが残念ですね。壁があったとしても絵を飾るスペースがなかったり。うちには2m70cmくらいの絵がありますが、かける場所がないので、横にして廊下で寝かせていますよ。すごくもったいないですよね」

夫人宅のクリスマスイルミネーション。(オフィス・デヴィ・スカルノ提供)

また、夫人のご自宅といえば、毎年恒例の華やかなクリスマスイルミネーションも、メディアやネットニュースなどで話題に。

「このあたりじゃ、もう名物になっていますね(笑)。日本ではそこまで多くないですが、ニューヨークやフィリピンではクリスマスに飾り付けをするお家が多いんですよ。イルミネーションを飾ると、子どもも大人も喜んでくれますし、自分自身も華やいだ気分になるので、毎年飾るようにしています」

ハロウィンに合わせて「デヴィルマン」の仮装を披露する夫人。(オフィス・デヴィ・スカルノ提供)

季節の行事を大切にする夫人は、クリスマス以外も自宅の飾り付けを欠かしません。ハロウィン、お正月、雛祭り、5月の節句など、それぞれの行事に合わせた飾りをご自宅で楽しまれるそうです。

108歳まで生きるのも夢じゃない

今年の2月に83歳を迎えながら、変わらぬパワフルさで、さまざまなことに挑戦し続けるデヴィ夫人。バラエティ番組では、過酷な海外ロケに挑戦するなど、何事にも勇敢に立ち向かう姿が大きな反響を呼んでいます。

セレブのイメージが強い夫人が、そこまでストイックにチャレンジし続けるのには、どんな理由があるのでしょうか。

「“挑戦する”とか“挑む”ということがなくなったとき、自分は歳をとったと感じると思うんです。だから、常に挑戦し続けるし、挑み続ける。

好奇心や興味を失って、物事に感動しなくなったら、生きたままミイラになるのと同じです。“何でもやってやろう”って気持ちで生きていますね」

その考え方が生まれたのは夫人が50歳のとき、とある出来事がきっかけだったそうで。

「ホテルオークラに泊まっていたある日、ふとTVをつけたら『100歳以上の人が4,600人いる』と言っていたんです。私は、それにすごく衝撃を受けて。今50歳ということは、これから先あと50年も生きられるんだっていうことに感銘を受けたんです。だったら、まだまだ色々なことに挑戦できる!って。

それから33年、今では100歳以上の人は9万人以上いるそうです。私は、普段から『108歳まで生きる』と言っていますが、今はそれが夢じゃなくなりましたね」

そんな夫人が、モットーとして掲げる言葉に「秀雅(しゅうが)」があります。

「これは私が作った造語なのですが、3つの“ゆうが”(遊雅、裕雅、優雅)の究極を『秀雅(しゅうが)』と名付けています」

いかにも夫人らしい言葉ですが、そのモットーを守り抜くためにも「毎日が戦い」だといいます。

「外から見れば一見煌びやかに見えますが、毎日戦って、毎日へこたれていますよ」

さいごに、デヴィ夫人にとって「理想の住まい」とは?

「そうねぇ。ものすごくお金があったなら、もっと大きなお家に住みたいです。今の広さでは全然満足していないので。

絵画や美術品がたくさんあるので、それを飾れるような天井が高くて広い家が理想ですね。日本のお家って天井が低いんです。せめて3mは欲しい。その上吹き抜けもあれば、大きなシャンデリアをぶら下げられるのでいいですね。

やっぱり自分が愛して買ったものには、それぞれ愛着がありますから。好きなものに囲まれて生活する、それが私にとっての”理想の住まい”ですね

(写真:嶺倉崇/取材・文:辻 みを)

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