佐久間宣行さんプロフィール |
1975年生まれ。福島県いわき市出身。テレビプロデューサー。2021年にテレビ東京を退社し、現在はフリー。「ゴッドタン」「あちこちオードリー」「オドオドハラハラ」YouTube「NobrockTV」ラジオ「佐久間宣行のANN0」Netflix「トークサバイバー」「LIGHTHOUSE」DMMTV「インシデンツ」など多方面で活躍。著作に「佐久間宣行のずるい仕事術」 |
憧れのライフスタイルを送る話題の人に、暮らしと住まいのこだわりをお聞きする本企画。今回登場いただくのは、「ゴッドタン」「トークサバイバー!」など、大人気バラエティ番組を数多く手がけるテレビプロデューサーであり、自身のYouTubeチャンネルやラジオ番組も持つ佐久間宣行さんです。テレビ業界の最前線で活躍する佐久間さんに、ご自宅での過ごし方や、高校生の娘さんとのエピソード、仕事に行き詰まったときの対処法などをうかがいました。
記事サマリー
義両親との半同居生活は「一番いい距離感」

言わずと知れたテレビ東京の名物プロデューサー、佐久間宣行さん。2021年に、20年以上勤めたテレビ東京を退社してフリーランスに転向。チャンネル登録者数242万人を超えるYouTubeチャンネル「佐久間宣行のNOBROCK TV」や、自身がパーソナリティを務めるラジオ番組「佐久間宣行のオールナイトニッポン0(ZERO)」などでも人気を集め、幅広いフィールドで活躍されています。
プライベートでは、テレビ東京社員の奥様と高校生の娘さんと3人で生活する佐久間さん。同じマンションの別の階には義両親が住んでおり、かれこれ17年間ほど“半同居”生活を送っているそうです。
「結婚当初は別のマンションに住んでいたのですが、娘が生まれたとき、周辺の幼稚園がまったく当たらなくて。妻の両親が暮らしているマンションの別の階に空き部屋があり、当時はほぼ新築だったこともあって、移り住むことを決めました」

テレビ東京社員時代に、職場内で知り合った奥様と結婚。多忙なおふたりにとって、義両親の存在はとても大きかったようで。
「(義両親とは)一番いい距離感でしたね。娘が小さい頃からちょっとしたときに預かってもらえましたし、いろいろな面でサポートしてもらいました。また、義両親の家には犬と猫がいて。僕らは共働きだからなかなか動物を飼えないので、それも娘にとってはよかったと思います。同年代で子育てをしている知り合いはほかにもいたけれど、僕たち夫婦は本当に恵まれていたなと感じますね。一方で、義両親には娘の成長を毎日見守ってもらうことができたので、これもある意味ですごく親孝行だなと」
自宅を仕事場にしたメリットは「娘と仲良くなれた」
華やかなテレビ業界に勤める佐久間さんですが、実はまったく物欲がないといいます。ご自宅の家具やインテリアにも、特にこだわりはなく。
「家具はすべて妻が買ってきて、あとで報告されます。家の中は妻と娘のものであふれていて、特にシューズクロークは妻と娘の靴でいっぱいなので、僕の靴は全部玄関に出されていて(笑)。自分の場所は、最近まで仕事場として使っていた部屋だけですかね」

独立してすぐの頃は、自宅を仕事場にしていた佐久間さん。コロナが明けて対面での打ち合わせが一気に増えたため、今は自宅の近くに事務所を借りています。
「夜にリモート会議をすると家族に迷惑なので、その点は事務所のほうがいいかもしれません。でも、自宅で仕事をしていた期間は、学校から帰ってきた娘とたくさん喋ることができたので、以前よりも仲良くなれたんじゃないかな。それは自宅で仕事をするメリットだったと思います」
流行りのカルチャーに敏感な高校生の娘さんや、局内で韓国ドラマを担当する奥様とのコミュニケーションは、佐久間さんのクリエイティブにも良い刺激を与えてくれるそうで。
「VTuber、アイドル、2.5次元ミュージカルとか、新しいものを娘から教えてもらい、それでアイデアが思いつくこともあります。あとは、妻と娘が厳選した韓国ドラマを見せてもらったり。まあ、うちは一家全員“オタク”なんですよ。それぞれの趣味嗜好があるので、旅行先でも行きたいところがバラバラで。3人とも違うところを観光して、グループラインに『いまここです』と写真を送り合ったり」
干渉しすぎず、遠すぎず、心地よい関係性の3人
それぞれの好きなものを、時には共有し、時にはひとりで楽しむ。日常生活においても、家族3人がほどよい距離感で自由に暮らしている様子が垣間見えます。
「リビングで妻が韓国ドラマを見ていて、僕は遅れて帰ってきてダイニングテーブルでビールを一杯くらい飲んで、お喋りをする。妻が同じ業界なので、僕の仕事のことをいろいろと理解してくれるのはありがたいなと思います。でも、アドバイスをし合うことはあまりないかもしれません。お互い、ただ愚痴を垂れ流すだけという感じ。

娘はいま受験生なんですけど、僕が娘の生活や勉強のスタイルに口を出すことはないですね。妻と僕の両方から言われたら辛いじゃないですか。今までの娘を見る限り、大きく道を踏み外すようなことはないだろうと思うし。ただ、そのせいで僕が娘の『遊び担当』みたいになってしまっているのは、ちょっと妻に対してずるいような気もするので気を付けないと(笑)」
面白い映画について話し合ったり、夜に二人で散歩をするなど、まるで友達のような関係性の佐久間さん親子。最近は、娘さんからこんな誘いもあったそうで。
「先日、娘が『M-1一緒に観ようよ』と言ってくれました。どうやら僕に解説をしてほしいらしく。父親として必要とされているわけではないような気がしますが、まあ嬉しいですね。あと、受験勉強のストレス発散なのか、娘がものすごい量のパンやお菓子を作るんですよ。常に冷蔵庫にストックがあるので『これは僕が食べてもいいものですか?』とおうかがいを立ててから食べるようにしています。レーズンロールが特においしかったです」
一方で、佐久間さんが娘さんにお料理を作ることも。
「僕は結構料理をするほうだと思います。娘のお弁当もたまに作ってますよ。この六年間で喜ばれたのは、オムライス、ナポリタン、ジャーマンポテト、生姜焼きとか、味つけがしっかりしているような料理でしたね」
つまんないアイデアも、数年後には「面白くなるかも」
家庭では優しいお父さんの顔を持つ佐久間さんですが、バラエティの世界では“天才・鬼才”と称される敏腕プロデューサーとして知られています。業界のトップをひた走る佐久間さんでも、仕事に行き詰まる瞬間はあるのでしょうか。
「サボりたくなるのはしょっちゅうですよ。それをどうコントロールするかですよね。僕は追い込まれたらすぐに寝て、翌日早朝に起きて作業をしてるかな。アイデア出しに詰まったときは、昔の企画書の一ページ目を見返したり、あとはお風呂に入ったり、散歩をしたり。その際、あまりスマホは持たないようにしています。

つまんないアイデアは一回思いつくんですよ。でも、なぜそれを思いついたのかを覚えておくことが大事で。いろんなものを掛け合わせていくと、数年後に『こういう視点にしたら面白くなるかも』というものが出来上がったりするんですよね」
また、無類の読書家である佐久間さんに、クリエイティブの仕事において参考になった書籍を聞いてみると。
「『ネガティブクリエイティブ つまらない人間こそおもしろいを生みだせる』(扶桑社/著・藤井亮)や『人生が変わるゲームのつくりかた』(筑摩書房/著・米光一成)は、視点を切り替えるのにすごく役立ちました。正攻法で考えていった結果、過去にやったものと同じような企画になってしまったとき、ほかの人の思考をトレースしてみると、引き出しが違うからまったく別のものが出てきたりするんですよね」
ストレスがなく、日々を楽しく生きるための選択を

斬新でユニークなアイデアを生み出し続けることが求められる、テレビプロデューサーという職業。精神的にかなり過酷なお仕事のように思えますが、佐久間さんは。
「僕はあまり野心がないほうなので、ストレスがなく、毎日楽しくやれる仕事を選んでいます。30~40代前半くらいまでは、会社の中で他の人がやっていないことをやるのが楽しかったんですけど、管理職になって現場から離れるとあまり楽しくない。だから会社を辞めて、現場中心のフリーランスを選びました。
ほかにラジオ番組なんかも持っているけれど、これも単純に楽しいからやっているだけですね。だってめちゃくちゃ稼ぎたかったらラジオなんてやらないでしょ(笑)。とにかく日々を楽しく生きるための選択をし続けています。それは妻も一緒かなと思いますね」
地位や名誉を追い求めるのではなく、自分が“楽しい”と思えることにチャレンジし続ける。そんな佐久間さんが見つめる、未来の暮らしとは。

「妻とは『50歳から遊ぼう』と話しています。僕は親父が55歳で亡くなっていて、妻も60歳で義父を亡くしている。だから僕たちも、その年代から終活を意識するというか、体力があるうちにやりたいことをたくさんしようと思っています。妻は海外移住をしてくれてもいいですし、僕も一人旅とかするでしょうし、仕事が楽しければ仕事をやってもいい。お互いが好きなように生きて、たまにグループラインで生存報告さえあればそれでいいですね(笑)」

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