ガーデニングに興味はあるけれど、何から手をつければ良いかと悩んでいる方も多いでしょう。また、「広い庭がないからガーデニングできない」「こまめに手入れできるか自信がない」と考えている方もいるかもしれません。
しかし、実際のところ、ガーデニングは少しの準備と空間、時間があれば手軽に始められます。基本となる手順や道具について解説するので、参考にしてください。
また、初心者でも育てやすい植物やガーデニングによって得られる効果も紹介します。
記事サマリー
ガーデニングとは?
ガーデニングとは、花や草木、野菜作りなど園芸や造園を庭やバルコニーで行うことです。
自宅の庭やベランダ、玄関ポーチなど、植物が育てられる環境があればすぐに始められます。植木鉢を使えば、窓辺やリビングなどの室内空間にもガーデニングのための場所を手軽に作ることができます。
ガーデニングによって期待できる効果
ガーデニングをすると、日常的に花やグリーンを目にすることになります。また、土や植物を触って作業をする行為も、ガーデニングを楽しむ方に影響を及ぼすことがあるでしょう。
ガーデニングによって期待できる効果としては、次の4つが挙げられます。
- ストレス軽減
- 認知機能の改善
- 社会性の向上
- 緊張の緩和
それぞれの効果の根拠を具体的に解説します。
① ストレス軽減
農研機構と筑波大学の共同研究によれば、花の観賞が脳の活動に影響を与え、心理的、生理的に生じたストレス反応を緩和させる効果があることがわかりました。
血圧の数値や、ストレスを感じると増加するホルモン(コルチゾール)の数値が、花を見ることで有意に減少することが明らかになっています。
ガーデニングをすることで日常的に花を目にすれば、ストレス軽減や血圧の抑制などの効果も期待できるでしょう。
➁ 認知機能の改善
広島大学の研究によれば、ガーデニングをすることで、認知機能の改善に効果を期待できるという報告もあります。
例えば、認知症患者にガーデニングを実施させたところ、自発的に作業を行うようになる、コミュニケーションが増えるなどの変化が見られた、あるいは単語記憶力が向上したなどの結果が得られています。
実際に、園芸療法として認知症患者のプログラムにガーデニングを組み込んでいる施設も少なくありません。
③ 社会性の向上
農研機構と茨城県立医療大学の共同研究によれば、高次脳機能障害者が日常生活で自立し、社会復帰するためのリハビリテーションに、フラワーアレンジメントの効果が見られたとの報告もあります。
フラワーアレンジメントの作成過程では、視空間認知能力や記憶力、注意力などさまざまな認知機能を要するため、認知リハビリテーションに適していると考えられています。
ガーデニングで花を育てれば、アレンジして飾るというクリエイティブな楽しみが得られるだけでなく、社会性向上の効果も期待できるでしょう。
④ 緊張の緩和
東京農業大学の研究では、空間に観葉植物や芳香性のある切り花、ハーブがある場合は、緊張の度合いを示す「RPP値」が低くなったという結果も得られています。
観葉植物のみの場合と比べ、切花とハーブの寄せ植えがあると、緊張感を緩和する効果がより顕著となっています。
グリーンや香りの良い花、ハーブは緊張緩和効果を期待できると考えられるでしょう。
ガーデニングの始め方
ガーデニングの始め方はシンプルです。次の3つのステップで始めましょう。
- 植物を育てる場所や規模を決める
- 育てたい植物を決める
- 道具を揃える
各ステップについて詳しく解説します。
① 植物を育てる場所や規模を決める
まず、ベランダで小規模に楽しむ、本格的に庭を充実させるなど、ガーデニングを行う場所と規模を決めましょう。
もし大規模な庭造りをする場合は、一人では難しいかもしれませんので、業者に頼むことを検討するのもよいでしょう。
スタイルを決めてガーデニングを行うのもおすすめです。
庭にはさまざまなスタイルのものがあります。主なスタイルをいくつか紹介します。
イングリッシュガーデン
グリーンを多用し、自然の景色を切り取って風景画のように仕上げるスタイル。建物を含めてバランスを取ることもある。
ロックガーデン
岩石や粗目の砂の中に植物を配置するスタイル。植物が地中の温度の影響を受けにくくなるため、ハーブなどにも適している。
シェードガーデン
日陰や、1日に2~3時間ほど日光が当たる半日陰に植物を配置するスタイル。ヒューゲラなどの色合いのきれいな観葉植物に適している。
ナチュラルガーデン
自然そのままを楽しむスタイル。イングリッシュガーデンから誕生したスタイルで、できるだけ農薬や殺虫剤などを用いないようにすることがポイント。
② 育てたい植物を決める
次は育てたい植物を決めます。
ハーブや野菜など実用的な植物、観賞用の草木など、育てる場所やスタイルとも考え併せて決めましょう。
また、広さや季節に合うものかどうかも考えてみましょう。
さらに、同じ科の植物を混ぜて植えてしまうと害虫を呼びやすくなる、根の張り方が同じ植物は干渉してしまう可能性があるなど、植物によっては近くに植えると相性の悪いものがあります。組合せをよく考えて植える草花を検討しましょう。
③ 道具を揃える
最後に育てたい植物、目指すスタイル、広さなどに合わせて道具を選びます。
小規模に始めるのであればホームセンターに売っている園芸セットなどでも対応できますが、本格的な庭造りを行うにはさまざまな道具が必要になります。
詳しくは次項で解説します。
ガーデニングに必要なアイテム
ガーデニングに必要な基本的なアイテムは以下のとおりです。
- はさみ
- じょうろ
- スコップ
- 手袋
- 植木鉢やプランター(必要に応じて)
- 培養土、肥料、薬剤
庭がない、庭へ直接植物を植えない場合は、8~10号程度(直径24~30㎝)の植木鉢やプランターがおすすめです。
培養土、肥料、薬剤など、育てる時期や花苗の種類、場所に合ったものを選びましょう。
日光を好む植物を育てる場合は、よく日の当たる場所で栽培するため、水はけの良い土を用意します。
今まで使用していなかった土で育てる場合は、土をやわらかくする土壌改良材を利用し湿度を保ちながら水はけが良くなるようにしましょう。堆肥や腐葉土など腐植質を土に混ぜると、土そのものを栄養豊かにし、土壌菌により土に力を与えることもできます。
なお、土壌改良材そのものには肥料成分はあまり含まれていません。栄養分が不足していそうなときは、元肥を混ぜ込みましょう。
元肥は土壌菌が繁殖しやすい有機質系の肥料で、ナチュラルガーデンを目指す方にもおすすめです。土壌改良材と腐植質、元肥の3つで元気に植物が育つ土を作りましょう。
初心者でも育てやすい植物
育てやすさで選ぶなら、丈夫で暑さや寒さに強く、手入れがあまり必要ない種類を選びましょう。
例えばパンジー、ビオラ、コスモス、インパチェンス、ペチュニアなどの一年草は、手入れが簡単かつ比較的丈夫です。
また、植えっぱなしで毎年咲く多年草もおすすめです。カラー、グラジオラス、スイセン、クロッカスなどの球根も多年草で育てやすいでしょう。
イタリアンパセリやオレガノ、カモミール、クレソンなどのハーブも初心者に育てやすい植物です。食事やハーブティなどにも活用できる点も魅力です。
ガジュマルやモンステラ、ポトス、パキラなどの観葉植物は、初心者でも育てやすく室内に置けるので、室内で緑を楽しみたい方向けです。好みや育てる場所に合わせて、植物を選びましょう。
ガーデニングをはじめてみよう
花と緑のある生活を楽しむことで、ストレス軽減などの効果も期待できます。
また、初心者向けの育てやすい植物を選べば、手間がかからず手軽に始められるでしょう。
庭がなくても、ガーデニングはベランダや室内でも楽しめます。わからないことはガーデニングの道具や花苗を購入するお店で尋ね、ご自身のペースで楽しんでいきましょう。
この記事のポイント
- そもそもガーデニングってどんなこと?
ガーデニングとは、草木の手入れや野菜作りなど、趣味としての庭仕事のことを指します。
詳しくは「ガーデニングとは?」の項目をご確認ください。
- ガーデニングを始めるには?
まず植物を育てる場所や規模を決め、次に育てたい植物を決めたら、道具を揃えましょう。
詳しくは「ガーデニングの始め方」をご確認ください。
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