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琉球畳は和室にも洋室にも合わせられる!デメリットや張り替え費用の相場も解説

琉球畳とは、一般的に畳縁のない半畳サイズの畳を指します。元々沖縄で栽培されていた七島イ草を使った畳に畳縁がなかったことから、畳縁のないもの全般を「琉球畳」と呼ぶようになりました。

琉球畳は、デザイン性の高い見た目から、近年インテリアとしても注目を集めています。

本記事では、琉球畳のメリットとデメリットを解説します。サイズや費用の相場も説明するので、琉球畳に興味を持っている方や畳の張り替えを検討している方は、ぜひ参考にしてください。

琉球畳とは?

「琉球畳」とは、畳縁のない半畳サイズの畳のことです。

名前のとおり、「琉球畳」の本来の由来は、「琉球(沖縄)」からきています。沖縄の畳には、元々「七島イ草(しっとういぐさ)」というイ草が使われていました。「七島イ草」はイ草のなかでも太く丈夫であるため、畳縁がなくても問題ありませんでした。

現在では畳縁がないタイプの畳が増えており、おしゃれな見た目が人気を集めています。そこで、畳縁のない畳を総称して「琉球畳」と呼ぶようになったというわけです。

そのため、「琉球畳」と呼ばれているものがすべて七島イ草を使ったものだとは限りません。一般的なイ草や樹脂製、和紙製のものなどがあります。

本来は、七島イ草を使ったものを「琉球畳」と言うため、それ以外の素材でできたものは「琉球風」と呼ばれる場合もあります。素材により費用や特徴が変わるので、理解しておきましょう。

琉球畳は、和室に敷くのはもちろん、フローリングに敷いて部屋の一部を畳エリアにするなど、近年幅広く活用されています。

琉球畳のサイズ

琉球畳は、通常の畳の半分のサイズであり正方形です。一般的には、88cm×88cmのものが多く売られています。

ただし、82cm×82cmや85cm×85cmのものもあり、一概には言えません。また、サイズをオーダーできる場合もあるため、部屋にぴったり合わせて敷くことも可能です。

正方形の琉球畳を敷く際には、1枚ずつ向きを変えて市松模様にするのが一般的です。

琉球畳のメリット

琉球畳を敷く主なメリットは、以下のとおりです。

  • 和室・洋室のどちらにも合わせやすい
  • 色の選択肢が多く、デザイン性が高い
  • 部屋を広く見せることができる

以下で詳しくみていきましょう。

和室・洋室のどちらにも合わせやすい

琉球畳は、和室になじむのはもちろんですが、モダンな雰囲気で洋室にも合わせやすいのが特徴です。

洋室のインテリアとも相性が良いため、洋室とつながった和室に敷きたい方にもおすすめです。部屋全体に敷き詰めるだけでなく、一部を琉球畳に変えて狭いエリアに畳スペースを作ることもできます。

また、フローリングよりも柔らかくなるので、赤ちゃんが過ごすスペースにも適しているでしょう。子どもが昼寝をする場所や遊び場としても安心です。

古臭い和室の雰囲気をおしゃれに変えたい方や、リビングの一部にフローリングと相性の良いモダンな畳スペースを作りたい方にもおすすめです。

色の選択肢が多く、デザイン性が高い

デザイン性が高く、インテリアとして使えるのも琉球畳のメリットです。琉球畳は、一般的な畳とは違い、さまざまな色のものが売られています。

黒や紺でシックに見せる、ピンクで優しい印象にするなど、選ぶ色で部屋の雰囲気を変えることが可能です。そのため、部屋のイメージを大きく変えたいときにも活用できるでしょう。

また、琉球畳は、一般的に市松模様に敷くため、通常の畳とは違った雰囲気が楽しめます。2色を組み合わせて敷くこともでき、コーディネートの幅が広がります。

なお、色の選択肢が豊富なのは、樹脂製や和紙製の琉球畳です。部屋のコーディネートがしやすいだけでなく、カビやダニが発生しにくい、耐久性が高くお手入れしやすいなどさまざまなメリットがあります。

部屋を広く見せることができる

琉球畳には畳縁がありません。畳同士の区切りが目立たず、見た目がすっきりしているため、部屋が広く見えやすいのもメリットです。琉球畳に多い「目積表」は、通常の畳より織り幅が細かく、よりすっきりと見えます。

部屋をより広く見せるには、淡い色の畳を選ぶのがおすすめです。色の選択肢が多いため、好みのものを見つけやすいでしょう。そのほか、市松模様にせず通常の敷き方にする、2色を組み合わせずすべて同じ色にする、などの方法もあります。

琉球畳のデメリット

デザイン性が高く洋室ともなじみやすいなどメリットの多い琉球畳ですが、購入前に知っておきたい注意点もあります。

  • 通常の畳と比較してコストがかかる
  • 縁に保護加工がされていないため傷みやすい

以下で詳しく解説します。

通常の畳と比較してコストがかかる

琉球畳は、使われている素材によっては費用が高くなります。なかでも、「七島イ草」を使用した琉球畳は希少性の高い高級素材です。

七島イ草は、元々沖縄で栽培されていましたが、生産量が減少しています。現在は大分県でも作られています。生産農家が少なく加工も手作業で行われるため、費用が高くなります。

また、琉球畳は半畳サイズなので枚数も多くなりやすく、コストがかかる傾向にあります。

ただし、七島イ草は一般的なイ草と比べて丈夫なため、長持ちしやすいです。初期費用はかかりますが、お手入れを怠らなければ長く使えるでしょう。

費用を抑えたいなら、置くだけで畳スペースが作れる「置き畳」を検討するのも手段の1つです。設置が簡単なだけでなく、使わないときは収納しておけるなど、より手軽に利用できます。

縁に保護加工がされていないため傷みやすい

琉球畳には畳縁がないため、一般的な畳と比べて劣化が早い傾向にあります。

七島イ草の琉球畳は丈夫ですが、一般的なイ草でできたものは傷みやすく、こまめなお手入れが必要です。手間はかかりますが、掃除機をかけるよりも、乾拭きするほうが傷みにくくなります。重い家具を置かないようにするなどの工夫もしましょう。

また、畳は湿気に弱く、イ草を使った琉球畳ではカビが発生してしまう可能性もあります。そのため、除湿器を使う、定期的に畳を干すなどの湿気対策も必要です。

なお、天然素材ではない樹脂や和紙の畳は、比較的耐久性に優れています。樹脂製であれば掃除機や水拭きもできるので、お手入れが面倒な方、こまめにお手入れできない方は天然素材ではない琉球畳も検討すると良いでしょう。

カビやダニが発生しにくくアルコール消毒もできるので、畳エリアを赤ちゃんが過ごすスペースにしたい方も安心です。

琉球畳の張り替え・リフォーム費用相場

琉球畳の張り替え費用は、使われている素材や部屋の広さによりさまざまです。なかでも、七島イ草を使用した本来の琉球畳は、希少性が高く費用がかさみます。

七島イ草:2万円前後(半畳)
和紙、イ草:1万円前後(半畳)

あくまでも目安ですが、上記の費用をもとに6畳の部屋に必要な金額を算出すると、七島イ草なら24万円程度、和紙やイ草は12万円程度かかる計算です。

張り替えを検討する際は、購入費用だけでなくメンテナンス費用にも目を向けましょう。樹脂製や和紙製の畳は比較的耐久性が高いため、長期的に見てさらに費用を抑えられる可能性があります。

デザイン性の高い琉球畳はおしゃれな部屋を作るのにおすすめ

琉球畳は、畳縁のない半畳サイズの畳を指します。本来は七島イ草のものを琉球畳と言いますが、一般的なイ草、樹脂製、和紙製のものなども琉球畳と呼ばれており、特徴はさまざまです。

すっきりとしたデザインの琉球畳は、和室と洋室のどちらにも合わせやすく、部屋の一部にもモダンな畳スペースが作れます。

通常の畳と比べてコストがかかる点やこまめなお手入れが必要な点などの注意点も理解したうえで、琉球畳を使ったおしゃれなリフォームを検討しましょう。

この記事のポイント

琉球畳ってどんなもの?

琉球畳とは、畳縁のない半畳タイプ(正方形)の畳です。元々は、七島イ草を使ったものを言いますが、現在は畳縁のないもの全般が「琉球畳」と呼ばれています。

サイズは、88cm×88cmのものが多く売られていますが、82cm×82cmや85cm×85cmのものもあります。

詳しくは、「琉球畳とは?」をご覧ください。

琉球畳はどれくらい費用がかかる?

琉球畳の張り替え費用は、使われている素材や部屋の広さによりさまざまです。目安であり一概には言えませんが、希少な七島イ草を使った琉球畳は費用が高くなります。

七島イ草:2万円前後(半畳)
和紙、イ草:1万円前後(半畳)

樹脂製や和紙製の琉球畳は、比較的耐久性に優れているため、メンテナンス費用を抑えられる傾向にあります。

詳しくは、「琉球畳の張り替え・リフォーム費用相場」をご覧ください。

執筆者プロフィール

松崎 観月
資格情報: CFP認定、FP2級、日商簿記2級

大学卒業後、金融機関にて個人営業を担当。資産運用の相談・保険販売などを経験する。退社後CFP認定を取得し、フリーのFPライターとして活動を行う。

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