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2階リビングのメリット・デメリットとは?作る際のポイントも解説

ざっくり要約!

  • 2階リビングは機能性に優れた快適な空間を作れる
  • 1階の日当たりが悪い家や、人通りの多い道路に面している家におすすめ
  • 1階リビングにはないデメリットもあるので、事前の対策が重要

住宅の新築やリフォームで、2階にリビングを設置しようと考えている方も多いのではないでしょうか。

2階にリビングを設置することで、1階リビングにはない快適な空間を作り出せます。一方、2階リビングならではのデメリットもあるため注意が必要です。

そこで、この記事では2階リビングのメリット、デメリットや作る際のポイントを解説します。この記事を読んでいただければ、2階リビングの特徴がわかり後悔しない住宅づくりができるでしょう。

2階リビングを検討している方は、ぜひ参考にしてください。

2階リビングは機能性に優れており、快適に生活できる

2階リビングとは、名前のとおり2階にリビングがある住宅です。

通常の住宅では、1階にリビングを設置するのが一般的です。しかし、敷地と道路の関係や、近隣住宅との位置関係から2階にリビングを設置することも少なくありません。

とくに3階建て住宅の場合は、中間となる2階にリビングを設置するケースが多いです。

2階にリビングを設置することで、機能性に優れた住宅になります。具体的な内容を解説します。

2階リビングのメリット

2階リビングのメリットは以下のとおりです。

  • 日当たりが良い
  • プライバシーが保たれる
  • 天井を高くしやすい
  • 快適な生活動線になる
  • 耐震性が高い

それぞれについて解説します。

日当たりが良い

2階リビングは、1階リビングよりも日当たりが良くなります。

とくに建物が密集しているエリアや狭小地では、日が低い午前中の時間帯は室内に日が入りにくいため、2階にリビングを設置するケースが多いです。

リビングを設置する階数は、周辺環境も踏まえて検討しましょう。

プライバシーが保たれる

2階にリビングを設置することで、プライバシーが保たれやすくなります。

例えば、人通りが多い道路に面している住宅の場合、プライバシーの観点上、道路側に大きな開口部を作りにくいでしょう。

仮に大きな開口部を作ったとしても、窓やカーテンは閉めたままになる可能性もあります。

一方、2階であれば道路を気にする必要はありません。人目を気にせずに窓やカーテンを開けられるので、明るく開放感のあるリビングを実現できるでしょう。

天井を高くしやすい

2階リビングは、1階リビングよりも天高を確保しやすくなります。

1階リビングの場合、2階のことも考えて天高を決める必要があります。1階リビングの天井を高くするほど、2階の天高が低くなってしまうためです。ちなみに、一般的な天高は2m20cm〜2m40cm ほどです。

一方、2階リビングであれば上階を気にする必要がありません。ロフトとも相性が良いため、開放的な空間を作りたい方は、2階リビングを検討してみましょう。

快適な生活動線になる

2階リビングは1階リビングよりも快適な生活動線を作れます。なぜなら、水まわりとベランダが同じフロアにあるためです。

通常水まわりは、リビングがあるフロアに設置するのが一般的です。そのため、1階リビングの場合は1階に浴室やトイレ、洗濯機置き場を作ります。

しかし、ベランダは2階に作るのが一般的であるため、1階で洗濯したものを2階のベランダまで運ばなければいけません。

2階リビングであれば、洗濯したものをそのまま干せるため、日々の家事が楽になります。

耐震性が高い

2階をリビングにすることで建物の耐震性が高くなります。

1階に寝室や家族それぞれの居室を設けることで、建物を支える壁(耐力壁)が多くなるためです。

反対に、1階をリビングにすると2階を支える壁が少ない構造になり、2階にリビングを設置する場合よりも耐震性が下がってしまいます。

2階をリビングにすれば、より安定した構造を実現できます。

2階リビングのデメリット

2階リビングにはメリットがある一方で、デメリットもあります。

具体的には以下のとおりです。

  • 夏は熱がこもりやすい
  • 階段の上り下りが増える
  • 大型家具の搬入に手間がかかる
  • 家族のコミュニケーションが取りにくい
  • 水まわりの工事費用が割高になる可能性がある

それぞれについて解説します。

夏は熱がこもりやすい

2階リビングは日当たりが良い反面、熱がこもりやすく夏場は暑くなってしまいます。

暑い空気は上にあがることに加え、屋根から熱の影響を受けるためです。

3階建て住宅で2階にリビングを作る場合、屋根からの影響は受けなくなりますが、1階リビングと比べると暑くなるでしょう。

階段の上り下りが増える

2階にリビングを設置すると、階段の上り下りが増えます。

例えば、外出や宅配の受け取りなどです。1階リビングであれば、起床後1階に下りてからは基本的に1階で生活しますが、2階リビングの場合、同じようにはいきません。

また、買い物のあとに重い荷物を持って2階に上る必要があります。

今は問題がなくても、年を重ねると体力的に辛くなる恐れがあります。

大型家具の搬入に手間がかかる

2階にリビングを設置すると、以下のような大型家具の搬入に手間がかかります。

  • ベッド
  • ソファー
  • テレビ
  • 冷蔵庫
  • タンス など

家具を購入した際に搬入を依頼する方法もありますが、階段の幅の関係で搬入できない可能性もあるでしょう。

クレーンで窓から搬入する場合は、追加の費用がかかります。搬入するものやサイズ、重さにもよりますが1〜4万円程度 の費用がかかると考えましょう。

家族のコミュニケーションが取りにくい

2階で生活していると家族の帰宅に気づきにくいこともあり、家族間のコミュニケーションが取りにくくなります。

例えば、1階に子ども部屋がある場合、帰宅後すぐに自室に向かうこともあるでしょう。2階をリビングにすることで、家族で顔を合わせる時間が少なくなってしまう可能性があります。

水まわりの工事費用が割高になる可能性がある

2階にリビングを設置すると、水まわりの工事費用が割高になる可能性があります。

水まわりはリビングと同じフロアに設置するのが一般的であるため、2階リビングの場合、水まわりも2階に設置することになります。

配管を延長する工事や、2階に十分な水量を送るための太い配管設置が必要になると考えましょう。

また、キッチンやトイレ、浴室などの重量に耐えるための補強工事が必要となる場合もあります。

いずれにせよ1階に設置する場合と2階に設置する場合で、どの程度の価格差があるのか、見積もりを踏まえたうえで判断するのがおすすめです。

2階にリビングを作る際のポイント

2階にリビングを作るメリット、デメリットがわかったところで、次に2階にリビングを作る際のポイントについて解説します。

具体的なポイントは以下のとおりです。

  • 階段の幅を確保し、傾斜を緩くする
  • 暑さ対策をする
  • 老後や将来のことを踏まえて間取りを考える

それぞれについて詳しく解説していきます。

階段の幅を確保し、傾斜を緩くする

2階にリビングを設置する場合、階段の上り下りが増えるため、階段の幅や傾斜に気をつける必要があります。

幅を広くすることで、家族がすれ違いやすくなり、日常生活を送るうえでのストレスを軽減できます。また、大型の家具も搬入しやすくなるでしょう。

さらに傾斜を緩くすれば転倒リスクも少なくなります。高齢の家族がいる家庭だけでなく、自分たちの将来のことを踏まえて安全な階段にしましょう。

暑さ対策をする

2階リビングは熱がこもり暑くなりやすいため、暑さ対策を徹底しましょう。

具体的にできる対策は以下の2つです。

  • シーリングファンの設置
  • 建物の断熱性を高める

リビングにシーリングファンを設置すると、空気が循環しやすくなります。室内の温度を均等に保つ効果があるため、冷暖房の効率も向上します。空気が滞りやすい2階リビングの必需品と言えるでしょう。

また、建物自体の断熱性を高めるのも大切です。とくに重要なのは窓の対策です。家のなかで熱の出入りが大きいのは窓であるため、断熱性能が高い窓にすることで、夏場でも快適に生活できます。

暑くなりやすい2階リビングの対策をして、快適に生活できる環境を整えましょう。

老後や将来のことを踏まえて間取りを考える

2階リビングにする際には、老後や将来のことを踏まえて間取りを考えましょう。

例えば、2階リビングは家族とのコミュニケーションが取りにくくなるため、あえて子ども部屋を2階に作るのもいいでしょう。

また、老後の生活を踏まえて、トイレを1階にも設置しておくなど、長く住むことを前提に考える必要があります。また、部屋同士を引き戸で仕切り、将来的に間取りを変更しやすくするのも1つの方法です。

年齢や家族構成によって、最適な間取りは異なります。現在の使いやすさだけでなく、将来のことも踏まえて考える必要があるでしょう。

2階リビングが向いているケース

2階リビングのメリット、デメリットや作る際の特徴を紹介しましたが、自宅を2階リビングにすべきか迷っている方も多いでしょう。

そこで、ここでは2階リビングが向いているケースを紹介します。

2階リビングが向いているのは、1階の日当たりが悪い住宅です。このような住宅で1階にリビングを設置すると、日が入りにくく、室内が暗くなります。生活を始めてから間取りの配置に後悔してしまうでしょう。

また、狭小地では道路が目の前にある、リビングの正面に向かいの住宅の玄関があるなど、カーテンを開けにくい問題も生じます。このような状況を避けてリビングで快適に生活するためにも、2階にリビングを設置して開放的な空間を作りましょう。

立地や家族構成をもとに2階リビングを検討しましょう

この記事では、2階リビングのメリット、デメリットや作る際のポイントを解説しました。

2階リビングは人目が気にならないため、カーテンを開けて開放的な空間で生活できます。また、生活動線も効率的であるため、日々の家事が楽になるでしょう。

しかし、大型家具の搬入や家族とのコミュニケーションの点ではデメリットもあります。

2階リビングが向いているかどうかは、立地や家族構成によっても異なるため、この記事で解説した内容を踏まえて、自宅を2階リビングにするべきか検討してみましょう。

この記事のポイント

2階リビングにはどんなメリットがあるの?

2階リビングのメリットは以下のとおりです。

  • 日当たりが良い
  • プライバシーが保たれる
  • 天井を高くしやすい
  • 快適な生活動線になる
  • 耐震性が高い

詳しくは「2階リビングのメリット」をご覧ください。

どんな人に2階リビングが向いている?

2階リビングが向いているのは、開放的なリビングで生活したい方です。また、立地によって1階の日当たりが良くない場合も、2階リビングが適しています。

詳しくは「2階リビングが向いているケース」をご覧ください。

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