ざっくり要約!
- 隙間風は主に窓や玄関ドアから入ってくる。
- 隙間風がどこから入っているのかわからない場合は、ろうそくや線香を使うとチェックしやすい。
- 隙間風が入ってくる原因は、窓、窓枠、玄関ドア、ドア枠の経年劣化や歪みなど。
- 余計な電気代がかからないようにするためにも、冷気や隙間風対策をしておくとよい。
湿度の高い気候でも過ごしやすいよう、古い日本の家は隙間が多く、風通しの良さを特徴としていました。しかし、冬が寒いというのがネックであったことは確かです。最近は、省エネなどの観点から気密性の高い一戸建てやマンションが建てられるようになってきましたが、今なお隙間風に悩まされている人も多いようです。
今回は隙間風がどこから入ってくるのか、隙間風が入ってくる原因、冷気や隙間風の対策方法について見ていきましょう。
隙間風はどこから入ってくる?
隙間風が入ってくることで、暖房がなかなかきかなかったり、くつろげなかったりと悩みを抱えている方も多いことと思います。では、冬の悩みのひとつである隙間風はどこから入ってくるものなのでしょうか。ここでは、隙間風がどこから入ってくるのかという点について解説していきます。
隙間風は窓や玄関ドアから入ってくる
冬になると特に気になってくる隙間風。主に窓や玄関ドアなどの経年劣化などによって発生した隙間から外気が入ってきてしまうわけですが、窓や玄関ドアは毎日の開け閉めだけでなく、片面が外気にさられているという状況から、他の建具より劣化しやすく、隙間もできやすい場所と言えます。まずは自宅のどこから隙間風が入ってきているかを確認し、それぞれに適した対策をしていくことがポイントとなります。
隙間風がどこから入っているかわからない場合の調べ方
室内がスースーしても、どこから隙間風が入ってきているのかがわからないことがあります。その点がはっきりしないと対策を取ることが難しいため、まずは隙間風がどこから入ってきているのかを調べるところから始めましょう。
室内を歩き回って確認するのもひとつの手ですが、風は目に見えるものではないので、目視では確認できません。風がどの方向からきているのか可視化するのが最も分かりやすい方法とはなりますが、人間の目だけで確かめるのは困難です。よって、道具の力を借りることになりますが、簡単に取り入れやすいのが、ろうそくや線香の火や煙を活用する方法です。
まずは隙間風だけを確認できるよう、家中のドアや窓を閉めます。さらに、換気扇を1カ所つけて空気の流れを一方向に保ちます。これらの準備が整ったら、ろうそくもしくは線香に火をつけて、隙間風が入ってきそうなところへ静かに近づけます。火や煙が、換気扇によってできた空気の流れと違う方向に揺らいだら、そこから隙間風が侵入していると判断できるというわけです。
隙間風と混同しやすいコールドドラフト現象とは
隙間風と混同しやすいものに、コールドドラフト現象というものがあります。コールドドラフト(cold draft)は、直訳すると隙間風という意味になるのですが、コールドドラフト現象は隙間風を意味するものではありません。
コールドドラフト現象とは、室内の暖まった空気が冷たい窓に触れることで冷気に変化し、冷気が下流することで、足元に冷たい空気が流れることです。
つまり、隙間風が入ってきたわけではなく、室内で暖かい空気が冷たい空気に変わって起こる現象となります。いくら暖房の温度を上げたとしても、外気によって窓が冷えきっていれば、室内の上部は暖かく、下部は冷たいという環境がずっと続くことになり、足は冷たいのにずっとのぼせているような状態になってしまいます。
このコールドドラフト現象を引き起こさないための対策としては、室内の温風が触れる窓が冷たくならないようにすることがポイントです。
リフォームなどで窓を二重ガラスにするなどし、外気の影響を受けにくくしておくといいでしょう。また、床まで届くカーテンを設置したり、サーキュレーターで空気を循環させたりするのも効果的です。
窓から隙間風が入ってくる原因
窓から隙間風が入ってくると、暖房をつけてもなかなかお部屋が暖かくなりません。ここでは窓から入ってくる隙間風の原因を解説していきます。
窓枠に歪みがある
窓から入ってくる隙間風は、経年劣化による窓枠の歪みが原因になることがあります。窓枠が歪んでいると、窓がしっかり閉まりません。そこに隙間ができて風が入ってきてしまうということです。
アルミサッシを使っている
アルミサッシの劣化や歪みなども、窓がきちんとしまらないことにつながるため、隙間風の発生原因となります。また、引き違い窓が設置されている場合は、初めから締め切った状態でもわずかな隙間があるので、そこから外気が入ってきます。さらにゴムパッキンが劣化すると、そこからもっとたくさんの隙間風が侵入してしまいます。
玄関ドアから隙間風が入ってくる原因
寒い冬の日に帰宅して最初にほっとするのが、玄関ドアを開けた瞬間です。しかし、玄関ドアから隙間風が入っていると、家の中に入っても寒さを感じてしまうことになります。ここでは、玄関ドアから入ってくる隙間風の原因について、確認していきましょう。
玄関ドアとドア枠に隙間ができている
玄関ドアの劣化による歪みなどで、ドア枠との間に隙間ができてしまい、そこから隙間風が入ってくることがあります。
玄関ドアに郵便ポストがついている
ドアに備わっている郵便ポストから、隙間風が入ってくることもあります。ポストの受け入れ口は通常閉まっていますが、新聞や郵便物が大きい場合などは、半開きのこともあるでしょう。そこから、外気が隙間風として入ってくるわけですが、ドアに備わっているポストは金属製の場合がほとんどのため、冷たい空気がさらに金属によって冷やされて室内に侵入してくることになります。
窓からの冷気や隙間風の対策8選
窓からの冷気を受けたり、隙間風が入ってくると、なかなか部屋が暖まらず、電気代が余計にかかってしまうこともあります。冷気や隙間風の対策には、様々な方法がありますので、ぜひチェックして役立ててください。
ぷちぷち(バブルシート)を貼る|窓
商品を搬送する際などに緩衝材として使われているぷちぷち(バブルシート)。窓の断熱用のものが販売されているので、これを利用するといいでしょう。開閉しない窓の場合は、窓枠も含めて設置すると効果的です。最近は、100均やニトリなどでデザイン性の高い商品が出ているので、お部屋の雰囲気に合わせて探してみるのもいいでしょう。
カーテンボックスをつける|窓
カーテンの上部は、フックを付ける関係からどうしても隙間ができてしまいます。そんな時、カーテンボックスを設置すれば隙間が解消され、冷気をガードすることができます。
冷気ブロックパネルを設置する|窓
窓の下に立てかけるだけで冷気をブロックできるのが、冷気ブロックパネルです。あまり聞きなれない商品かと思いますが、ホームセンターなどに売られているのでぜひチェックしてみてください。こちらも、様々なデザインがあります。
窓下ヒーターを取り付ける|窓
取り付けることで、窓から入ってくる冷気をシャットアウトできます。暖房効率が上がるので、節電にもつながる優れものです。サイズも豊富に揃っているので、適したものを選ぶといいでしょう。
雨戸をつける|窓
一戸建てであれば、雨戸を設置することで、日没後は窓からの冷気や隙間風を防ぐことができます。ひとつひとつの開閉が面倒と感じる方は、電動タイプの雨戸がおすすめです。
隙間を塞ぐシートを貼る|窓・玄関
経年劣化によって、窓や玄関ドアに隙間ができてしまった場合はリフォームをおすすめしますが、「賃貸もしくは分譲マンションに住んでいて手を入れられない」、「あまりお金を掛けたくない」という場合は、隙間を防ぐシートの設置が適しています。ただし、ある程度時間が経つと劣化して効果がなくなってしまうため、定期的な張替えが必要です。冷気だけでなく、花粉の侵入も防いでくれるのがうれしいポイントです。
カーテンをつける|窓・玄関
窓枠より長い厚手のカーテンを設置することで、隙間風が室内へ侵入するのをある程度防ぐことができます。
リフォームする|窓・玄関
玄関ドアとドア枠との間、窓枠と窓の間に目で確認できるほどの隙間がある場合は、リフォームで一新したほうがいいでしょう。
ただし、賃貸の場合は勝手にリフォームすることができないので、まずは管理会社に相談する必要があります。
また、分譲マンションの場合も、窓や玄関ドアは共用部分になっているのが一般的なので、管理規約をチェックし、どの程度まで自己判断でリフォームできるのかを確認する必要があります。はっきりしない場合は、管理会社に問い合わせてみましょう。
隙間風を防いで快適なおうち時間を過ごしましょう
隙間風が入ってくると、室内が寒くなってしまうだけでなく、暖房効率が低下するなど様々なデメリットが発生してしまいます。よって、快適な居住空間を保つためにも、対策をしっかりと行うことは重要です。まずはできることから始めて、快適なおうち時間を過ごしましょう。
この記事のポイント
- 隙間風はどこから入ってくるのでしょうか?
主に、窓や玄関ドアの隙間から入ってきます。
詳しくは「隙間風はどこから入ってくる?」をご覧ください。
- コールドドラフト現象とは何ですか?
室内の暖かい空気か冷たい窓に触れることで冷気に変化し、それが下流したことで、足元に冷たい空気が流れることです。隙間風と混同されてしまうことが多いようですが、全く異なる現象です。
詳しくは「隙間風と混同しやすいコールドドラフト現象とは」をご覧ください。
- 冷気や隙間風対策にはどんなものがありますか?
窓にぷちぷち(バブルシート)を貼る、カーテンボックスをつける、窓に冷気ブロックパネルを設置する、窓下ヒーターを取り付ける、雨戸をつける、隙間を塞ぐシートを貼る、厚手のカーテンをつける、リフォームする、などの対策があります。
詳しくは「隙間風対策8選」をご覧ください。
物件探しや売却がもっと便利に。
無料登録で最新物件情報をお届けいたします。
Myリバブルのサービス詳細はこちら