ざっくり要約!
- バイオエタノール暖炉は煙が出ないため、煙突不要でマンションにも設置可能です。
- バイオエタノール暖炉には置き型と埋め込み型があり、置き型は置くだけですぐに利用できます。
バイオエタノール暖炉とは、薪ではなく、バイオエタノールを燃料とする暖炉です。煙や臭いが発生しないため、マンションでも設置可能なことから、近年注目を集めています。とはいえ、本当に暖かいのか分からないという方もいることでしょう。
この記事では、バイオエタノール暖炉の魅力や暖かさ、設置方法から注意点まで詳しく解説します。ご自宅に暖炉が欲しいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
記事サマリー
バイオエタノール暖炉とは
バイオエタノール暖炉とは、バイオエタノールを燃料とする暖炉です。
バイオエタノールは燃料用アルコールの一種で、動植物由来の資源を発酵させて生成されるエタノールです。たとえばトウモロコシやサトウキビ、わら、木材などが資源として使われています。
このバイオエタノールを薪の代わりに燃料として使用するのが、バイオエタノール暖炉です。燃焼時に発生するのは二酸化炭素と水分のみで、原料となる植物は二酸化炭素を吸収するため、カーボンニュートラルの観点からも注目を集めています。
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バイオエタノール暖炉の魅力
バイオエタノール暖炉には、デザイン性の高さだけではなく、使い勝手の良さや管理のしやすさといった実用面での魅力があります。
見た目がおしゃれ
バイオエタノール暖炉の魅力は、おしゃれな外観にあります。さまざまなデザインが展開されているため、空間になじみやすいのが特徴です。
単なる暖房機具としてだけでなく、上質なインテリアとして取り入れてみると良いでしょう。
炎を眺めることでリラックスできる
バイオエタノール暖炉の炎を眺めると、心地よいリラックス効果があります。
この効果は「1/fゆらぎ」と呼ばれる特有のリズムに由来しています。1/fゆらぎは、炎や小川のせせらぎに含まれており、リラックスしたときに脳内に現れる「α波」を増幅させる作用が確認されています。
この特別なリズムが、心地よい癒しの瞬間を生み出しているのです。
煙も臭いもない
従来の薪を使用した暖炉と比べて、バイオエタノール暖炉の燃焼時には、煙や有害物質、臭いがほとんど発生しません。エタノールには、燃焼しても煙が出ない特性があるためです。加えて、窒息死の原因となる一酸化炭素も排出されません。
排出されるのは二酸化炭素のみであり、この二酸化炭素は植物の光合成によって、酸素に変わります。植物由来で作り出されたエネルギーが、最終的に植物に戻るサイクルが成り立っており、地球環境にやさしい暖房設備となっています。
煙突不要!マンションでも設置可能
バイオエタノール暖炉は煙が出ないことから、煙突が不要です。そのため、煙突の工事が不可能なマンションでも設置が可能となります。リノベーションの際に計画すれば、インテリアに調和するオリジナルな暖炉をつくることができるでしょう。
バイオエタノール暖炉は、どこにでも設置できる手軽さが魅力となっています。
薪を置く場所も管理も不要
バイオエタノール暖炉では薪を使わないため、薪を置く場所や管理も不要です。
たとえば従来の暖炉を使う際には、薪棚やケースといった保管場所が必要でした。さらに、薪を乾燥させて害虫から守るために、日当たりや風通しが良いところに置くといった管理も必須です。
バイオエタノール暖炉なら、このような薪の管理が一切不要になり、簡単に使うことができます。
気になるバイオエタノール暖炉の暖かさ
バイオエタノール暖炉はインテリア性が際立つ一方で、実際に炎を燃やしているため、熱量と暖かさも備えています。
製品のサイズによりますが、約3~4.5kWhの熱量を発生しており、従来の暖炉や薪ストーブと同じ程度の暖かさが得られます。小さい熱量のものは、炎の揺らぎを楽しむための観賞用として用いられることもあります。
さらに、従来の暖炉や薪ストーブは煙突から外部に熱量を逃がしているのに対し、バイオエタノール暖炉では煙突が不要です。そのため、90%以上の熱量が室内で活用されています。
バイオエタノール暖炉の設置方法
バイオエタノール暖炉の設置方法には、置き型と埋め込み型があります。それぞれの特徴を見ていきましょう。
置き型
バイオエタノール暖炉の手軽さを活かせるのが、置き型タイプです。一般的によく見られるのは床に置くタイプですが、壁際に置くタイプや壁に掛けるタイプなど、多様な製品が展開されています。
なかでも特に使いやすいのは、卓上にも置ける小型タイプです。持ち運びが可能で、屋外でも使用できます。暖房兼照明として活用できるうえに、よい雰囲気を演出してくれるでしょう。
埋め込み型
埋め込み型のバイオエタノール暖炉は、従来の薪暖炉と同様に、リフォーム工事を施して部屋の一部に組み込むタイプです。埋め込み型の製品価格は置き型と比べて比較的高価であり、工事費も発生します。
しかし、部屋のデザインに調和させながら大型の暖炉を組み込むことができる点は魅力です。バイオエタノール暖炉は煙突が不要なため、設置場所に制約がなく配置できます。暖炉の炎を部屋のインテリアとして活かすことができるでしょう。
バイオエタノール暖炉を設置するときの注意点
バイオエタノール暖炉を利用する際には、安全性の観点から注意する点があります。バイオエタノール暖炉を十分に楽しむためにも、事前に把握しておきましょう。
置く場所には十分注意する
バイオエタノール暖炉は、取扱説明書に記載されている離隔距離を守って設置する必要があります。
目安としては、置き型の場合、暖炉の半径1m以内に可燃物を置かないようにしましょう。埋め込み型の場合は、暖炉の上下左右1mの範囲を不燃素材で覆います。
(※詳細の寸法は各製品の取扱説明書にてご確認ください。)
ただし、製品によっては必要な離隔距離が既に確保されています。そういった製品であれば、スムーズに設置することが可能です。
また、床が平らで安定しているところを選びます。急激に空気が流れ込む場所は、炎が急に立ち上がる恐れがあるため、避けるようにしましょう。
定期的に換気する
バイオエタノール暖炉は、燃焼時に煙や一酸化炭素を発生しないものの、酸素を消費して二酸化炭素を排出します。
閉め切った部屋で長時間使用すると酸素濃度が低下する恐れがあるため、適度な換気を心がけましょう。1~2時間ごとに数分の換気をおこなうことで、快適に利用できます。
消火用具を用意しておく
バイオエタノール暖炉を消火する際は、専用の消火器具を使います。製品によりますが、蓋を閉めることによって消火するタイプが多くなっています。
また、万が一に備えて、使用場所の近くに消火器などの消火用具を必ず用意しておきましょう。
まとめ
バイオエタノール暖炉は、見た目のおしゃれさと心地よい炎でリラックスできる暖房器具です。従来の暖炉と異なり、煙や臭いがなく、煙突不要なのでマンションにも最適です。置き型なら手軽に床に置くことができ、また、埋め込み型は従来の暖炉のように組み込めます。
ただし、設置場所に注意が必要なほか、工事費などもかかります。バイオエタノール暖炉の設置をお考えの場合は、管理会社や専門業者へ相談してみましょう。
この記事のポイント
- バイオエタノール暖炉とは何?
バイオエタノール暖炉とは、薪を使わず、バイオエタノールを燃料とする暖炉です。
詳しくは「バイオエタノール暖炉とは」をご覧ください。
- バイオエタノール暖炉の暖かさはどのくらい?
製品のサイズによりますが、従来の暖炉や薪ストーブと同じ程度の暖かさが得られます。
詳しくは「気になるバイオエタノール暖炉の暖かさ」をご覧ください。
- バイオエタノール暖炉の設置方法は?
バイオエタノール暖炉には、置き型と埋め込み型があります。
詳しくは「バイオエタノール暖炉の設置方法」をご覧ください。
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