ざっくり要約!
- トップライトは、採光や通保を確保できるほか、プライバシーが保てるメリットがあります。
- トップライトのデメリットは、暑さ・寒さを感じることがある点や雨漏りのリスクが上がることです。
おしゃれな戸建住宅などで見かけることがある、トップライト(天窓)。今度住む家はトップライトのある家にしたいと考えている人もいるのではないでしょうか。
この記事では、トップライトのメリットやデメリット、注意点を紹介します。トップライトのある家を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
記事サマリー
トップライト(天窓)とは
トップライト(天窓)とは、屋根に設置する窓のことです。室内へ光を採り入れる目的や、外観のアクセントとして設けられることがあります。
特に、高い建物に囲まれている立地や、住宅密集地のように日当たりが期待できない場所で、用いられる傾向があります。
開閉ができないフィックス(はめ殺し)のほか、窓を180度回して開ける回転式や、押し出して開ける押し出し式などが、トップライトの主な形状です。また、開閉方法は手動以外に電動のものもあります。
・「トップライト(天窓)」を含む物件一覧はこちら |
トップライト(天窓)のメリット
トップライトには、採光や通風を確保できるだけでなく、プライバシーを保つメリットもあります。それぞれ詳しく見ていきましょう。
部屋が明るくなる
屋根に面するトップライトは、壁面にある窓の3倍の光を取り入れると言われています。そのため、小さい窓であっても多くの太陽光を室内に入れることができます。
住宅密集地の中や北側で採光を取りにくい場所、小屋裏なども、トップライトを設置することで効果的に明るくすることが可能です。
プライバシーが保てる
住宅密集地の場合、隣家との距離が近いため、窓が大きく取れないケースも少なくありません。その点、トップライトは空に向けているため、よほど高い位置からでなければ、室内を覗きこまれることはないでしょう。
トップライトであれば、近隣からの視線が気になりにくく、プライバシー性を保ちながら採光も確保できます。
開閉できる窓なら通風も確保できる
開閉できるトップライトは、通風が確保できることもメリットです。
風通しがよくない住宅密集地のような立地でも、高い位置と低い位置でそれぞれ窓を開けると、自然に風が流れます。これは、高低差による温度差で上昇気流が生じるためです。
風通しがよくなることで、夏の暑い時期は節電につながるメリットもあります。
トップライト(天窓)のデメリット
トップライトには、壁面に設置された窓とは異なり、トップライトならではのデメリットがあります。あらかじめデメリットを踏まえたうえで、物件購入を検討しましょう。
暑い・寒いことも
直射日光が当たるような場所にトップライトを設置した場合、強い日差しにより、夏は室内の温度が上がります。対策としては、ブラインドや遮光カーテン、ロールスクリーンなどを設置するのが有効です。近年では、トップライトとカーテンが一体化した商品も登場しています。
一方で、冬期間には寒さを感じることがある点もデメリットです。窓を設けることでガラス面を通じて熱が逃げたり、窓周辺の気密性が悪いと寒い空気が下りてきたりします。
雨漏りのリスクが上がる
トップライトがついていると、一般的な住宅よりも雨漏りのリスクが上がります。
屋根の勾配が緩やかな場合、トップライトに水が溜まりやすく、雨漏りの原因になるためです。反対に、ある程度の勾配がある屋根への設置ならば、雨漏りの心配は少なくなります。
また、確実な施工がされていれば雨漏りは起きないので、信頼できる業者を選ぶことが大切です。築浅の物件でトップライト周辺から雨漏りした場合は、施工不良が原因だと考えられるため、早めに修繕を依頼しましょう。
掃除しにくい
フィックスタイプや押し出し式のトップライトの場合、外側を自分で掃除するのはほぼ不可能といえます。足場を組んで屋根に上がらなければ掃除できないので、業者に頼まなければなりません。
ただし、実際にはそれほど頻繁にトップライトの外側を掃除するものではなく、家のリフォームや屋根の修理をするタイミングで、あわせて行うのが一般的です。高額な清掃費用が定期的にかかる可能性は低いでしょう。
ただ、回転式のトップライトであれば、設置場所によっては室内側から掃除が可能です。こまめに自分で掃除をしたいという場合は、回転式のトップライトがおすすめです。
トップライト(天窓)のある物件を購入するときの注意点
トップライトのある物件を購入するときには、押さえておきたい注意点があります。
断熱性・気密性を確認する
トップライトのデメリットである暑さや寒さを軽減するには、窓の断熱性・気密性が重要です。トップライトであっても、一般的な窓と変わらない断熱性のものが取り付けられていることも珍しくありません。
室内環境をより快適にするには、断熱性・気密性のよい窓が採用されている住宅を選ぶとよいでしょう。メーカーによっては、断熱性の高いLow-E複層ガラスを標準仕様としている場合もあります。
雨染み・黒ずみ・カビをチェック
トップライト付近の室内側に、雨染み・黒ずみ・カビなどが発生していることがあります。黒ずみ・カビは、結露が継続することで木部が腐食して生じたものです。
冬期間、屋外の空気は冷えているため、トップライトのガラス面は冷たくなります。一方、室内側は暖房により温度が高くなっているうえ、日常生活で水蒸気が発生しています。冷えたトップライトに室内の湿度の高い空気が触れることで、結露が生じるのです。
黒ずみ・カビのほか、雨染みがないかもチェックが必要です。必要であればホームインスペクションをおこなうことも検討しましょう。ホームインスペクションとは、建築士などの専門家が第三者の立場から住宅の状況を診断するものです。
・「インスペクション」に関する記事はこちら インスペクションとは?メリットや費用、注意点、自治体の補助金を解説 |
メンテナンス・修繕費も考慮して購入する
トップライトは、一度取り付けた後もコーキングの補修など、部分的なメンテナンスが必要になることがあります。そのため、メンテナンス・修繕費も考慮して購入しましょう。
コーキングなどの部分補修は数万円程度、防水シートなどの補修は数万円~数十万円、トップライト交換は50万円程度からが目安となっています。
ただ、トップライトの交換は頻繁に行うものではありません。一般的には、屋根のリフォームとあわせて築20年程度で実施するケースが多くなっています。
まとめ
屋根に設置するトップライト(天窓)は、採光・通風に優れているほか、プライバシーを確保できるメリットもあります。
暑さ・寒さを感じるといったデメリットがあるものの、遮光カーテンやブラインドを設けることで解消は可能です。また、中古住宅を購入する際には、室内側の雨染みがないかを確認することで、雨漏りのリスクを回避しやすくなるでしょう。
心配な方は、ホームインスペクションを受けることも検討してみてください。トップライトのある家を検討している方は、不動産会社に一度相談してみましょう。
・「トップライト(天窓)」を含む物件一覧はこちら |
この記事のポイント
- トップライト(天窓)のメリットは?
採光・通風を確保できることや、プライバシーが保てることです。
詳しくは「トップライト(天窓)のメリット」をご覧ください。
- トップライト(天窓)のデメリットは?
暑さ・寒さを感じる場合があること、雨漏りのリスクが上がること、掃除しにくいことです。
詳しくは「トップライト(天窓)のデメリット」をご覧ください。
- トップライトのある物件を購入するときの注意点は?
断熱性・気密性のほか、雨染み・黒ずみ・カビをチェックすること、メンテナンス・修繕費も考慮することです。
詳しくは「トップライト(天窓)のある物件を購入するときの注意点」をご覧ください。
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