ざっくり要約!
- インナーガレージは風雨から車を守れるだけでなく、プライベート空間としても利用できます。
- インナーガレージのある物件を購入するときは、遮音性や換気対策をチェックするほか、実際にシャッターを開閉してみましょう。
住宅を購入する際に、要望のひとつとしてインナーガレージを挙げている方もいるのではないでしょうか。インナーガレージには多くの魅力がありますが、知っておくべきデメリットも存在します。
この記事では、インナーガレージのメリットやデメリット、購入するときの注意点を解説します。インナーガレージのある家に興味のある方は、ぜひ参考にしてください。
記事サマリー
インナーガレージ(ビルトインガレージ)とは
インナーガレージとは、住宅の一部に組み込まれたガレージのことです。ビルトインガレージとも呼ばれています。
駐車スペースを確保する際、一般的には住宅と別にガレージやカーポートをつくるケースが多いですが、インナーガレージは住宅と一体化していることが特徴です。
敷地面積が限られている日本特有の事情や、利便性の面においてもさまざまなメリットがあるためニーズが高まっています。
・「ビルトインガレージ」を含む物件一覧はこちら |
インナーガレージ(ビルトインガレージ)のメリット
インナーガレージは、車を保管するうえでメリットがあるだけではなく、家づくりや、建てた後の生活のなかでも大きな利点があります。インナーガレージのメリットを見ていきましょう。
狭小地でも駐車場を確保しやすい
インナーガレージは、特定の条件を満たすことで容積率が緩和されるため、都市部の狭小地でも車庫を確保しやすくなるという利点があります。容積率は土地の面積に対する延床面積の割合を指し、地域ごとに上限が定められているものです。
具体的には、インナーガレージにおいては延床面積の5分の1を上限として容積率の計算から除外されます。このメリットを活かして、都市部の狭小地では、1階にインナーガレージをつくり、2~3階を居住スペースとするケースが多く見られます。土地の広さが制約されるエリアでは、特に大きな利点となります。
車が風雨にさらされない
風の強い日や台風が襲来する際には、飛来物により車の窓や外装に傷がつくといった被害が発生することがあります。インナーガレージに駐車することで、こうしたリスクを回避することができます。
また、風雨だけではなく、屋外に駐車している車は紫外線に晒されることで、塗装の色あせや劣化、内装の日焼けが生じる問題もあります。
屋根のみがある屋外のカーポートなどでは、こうした破損や劣化のリスクを完全に防ぐことはできません。これに対し、インナーガレージでは風雨や紫外線から車両を保護することが可能です。
駐車場以外にも多種多様な用途がある
インナーガレージは、車をとめるだけでなく、趣味やアクティビティをおこなう場としても使えます。
シャッターを閉じるとプライベートな空間となり、お子様やペットの遊び場としても最適です。ボール遊びや、夏にはプール遊びなどもできるでしょう。ガレージとリビングの間に大きな窓を設けることで、子どもたちの様子を室内から見守ることも可能になります。
さらに、ホームパーティー開催にも適しており、シャッターを開放すればBBQなども楽しむことができます。
また、雨や強風の影響を気にせずに車やバイクの整備をおこなうことも可能です。ロードバイクやアウトドア用品の手入れなど、屋内では難しいことも、インナーガレージならおこなえます。
インナーガレージ(ビルトインガレージ)のデメリット
インナーガレージのある家を選ぶ際には、事前に知っておきたいデメリットもあります。
居住スペースが減る
インナーガレージは、住宅内にガレージを組み込むことから、他の居住スペースが減ってしまいます。敷地がそれほど広くない場合は、リビングや居室の面積を確保するために3階建てにするケースが少なくありません。
しかし、3階建てにすることで上下階の移動が増える点が懸念されます。歳を重ねるとともに体力が衰え、移動が大変に感じる場面が増えることが予測されます。
固定資産税が高くなる
インナーガレージをつくると、固定資産税が高くなる点がデメリットの一つとなっています。たとえば、屋外に柱と屋根だけでつくるカーポートの場合、建物としての固定資産税はかかりません。一方、インナーガレージは住宅の一部として固定資産税がかかります。その分、カーポートや青空駐車場と比べると税金の負担が増えるでしょう。
具体的な税額は、インナーガレージの仕様や自治体によって異なるため、一概にはいえません。中古住宅を検討している場合には、過去の固定資産税額を確認してみるとよいでしょう。
音・排気ガス・臭いが気になる場合も
インナーガレージは住宅に組み込まれているため、構造上、音が響きやすいという一面があります。
エンジン音の他にも、シャッターの開閉時に大きな音が発生することが懸念されます。昼間であれば問題になりませんが、朝早くや深夜などの時間帯においては、特に気になるかもしれません。
また、インナーガレージから車の排気が居住スペースに流れ込み、臭いが気になる場合も考えられます。
インナーガレージ(ビルトインガレージ)のある物件を購入するときの注意点
インナーガレージのある物件を購入するときには、注意すべき点があります。あらかじめポイントを押さえておきましょう。
遮音性・換気対策を確認する
インナーガレージがある場合、換気設備や小窓などを設けなければ、排気ガスが充満し、居住スペースに流れ込むといったリスクもあります。
換気扇が適切に設置されているか否かを必ず確認しましょう。シャッターの反対側に設置されていると効率よく換気できます。
また、エンジン音やシャッター音などの騒音対策も必要です。ガレージと寝室が離れていたり、開閉音が小さいシャッターを採用したりしていれば、音の問題を回避しやすいでしょう。
建物の強度をチェック
インナーガレージがある場合、車の出入口となる開口部には壁や柱を立てられません。そのため、何の対策も講じなければ耐震性が低くなったり、建物のバランスが悪くなったりしてしまいます。
強度を上げるには、構造計算をもとに梁を太くするほか、高強度の建材を使う方法などが挙げられます。そのような対策が取られているかを確認しましょう。
シャッターがある場合は開け閉めしてみる
インナーガレージのシャッターは、実際に開け閉めしてみましょう。シャッターの素材や形式により、開閉時の音の大きさが異なります。
たとえば、天井に沿ってスライドするオーバースライダーのシャッターなら、スチール製の巻き上げシャッターに比べて、開閉時の音が小さめです。
また、開けやすさもチェックしてみてください。手動タイプより電動タイプのほうが開閉が簡単なうえ、車に乗ったままで操作できるので、便利です。
まとめ
インナーガレージは、狭小地でも駐車場を確保できるだけでなく、風雨から車を守れます。また、子どもの遊び場やバーベキューなど、プライベート空間としても利用できる点が魅力です。
一方でデメリットもあるため、物件を購入する前に遮音性や換気対策のほか、建物の強度のチェックが欠かせません。インナーガレージのある物件を検討中の方は、不動産会社へ問い合わせしてみてください。
・「ガレージハウス」に関する記事はこちら ガレージハウスをおすすめできる人は?建てる際のチェックポイントも紹介 ・「ビルトインガレージ」を含む物件一覧はこちら |
この記事のポイント
- インナーガレージ(ビルトインガレージ)のメリットは?
狭小地でも駐車場を確保しやすいことや、車が風雨にさらされないこと、多種多様な用途に使えることです。
詳しくは「インナーガレージ(ビルトインガレージ)のメリット」をご覧ください。
- インナーガレージ(ビルトインガレージ)のデメリットは?
居住スペースが減ることや、固定資産税が高くなることです。そのほか、音・排気ガス・臭い臭いが気になる場合もあります。
詳しくは「インナーガレージ(ビルトインガレージ)のデメリット」をご覧ください。
- インナーガレージ(ビルトインガレージ)のある物件を購入するときの注意点は?
◯遮音性・換気対策や建物の強度をチェックすること、シャッタを実際に開け閉めしてみることです。
詳しくは「インナーガレージ(ビルトインガレージ)のある物件を購入するときの注意点」をご覧ください。
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