マンション 水濡れ
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マンションで水漏れが起こったらどうする?原因や対処法を解説

執筆者プロフィール

悠木まちゃ
宅地建物取引士

ライター・編集者。ハウスメーカー勤務時に、新築戸建て住宅のほか、事務所建築や賃貸アパートの営業・設計を経験。
その後、2019年よりフリーライター・編集者として活動を開始。実務経験を活かし、不動産・金融系を中心に執筆から編集まで行う。ブックライターとしても活動するほか、ライター向けオンラインサロンの講師も担当している。

ざっくり要約!

  • マンションでの水漏れが発生した場合は、漏水場所の写真撮影や応急処置、管理会社への連絡を速やかに行いましょう。
  • 水漏れが発生した箇所によって、修理費用を負担する人は異なります。共有部分なら管理組合、専有部分であれば居住者が負担するケースが多いです。
  • マンションの水漏れの修理費用は、火災保険でカバーできる場合もあります。

マンションの水漏れが起こるリスクは、どの住戸にもあります。予期せぬ事態のため、どのように対処すればよいか分からない方も多いでしょう。

この記事では、マンションの水漏れが起こる原因や対処法、未然に防ぐ方法を解説します。修理費用の負担についても説明するので、ぜひ参考にしてください。

マンションで水漏れが起こる原因

マンションで水漏れが起こる原因は多岐にわたります。それぞれの原因に応じて対処法が異なるため、まずは原因を明らかにすることが重要です。

給排水管の詰まり・破損

経年劣化や接続部分の問題が原因で給排水管の詰まりや破損を引き起こし、水漏れが発生することがあります。

排水管は複数の管が接続されており、接続部分がずれていたり隙間ができていたりすると水漏れの原因になり得ます。

給湯器の故障

給湯器に故障や不具合が生じると、水漏れに繋がりやすくなります。

特にメンテナンスをしていない給湯器や、年数が経過している給湯器では、不具合が生じるリスクがあります。

上階からの水漏れ

上階からの水漏れは、マンション特有の問題として多く見られます。

上階の浴室やキッチン、トイレで水漏れが発生すると、下の階に影響を及ぼすことがあります。早期の発見と対処ができれば、被害を最小限に抑えることが可能です。

居住者の過失

居住者の過失による水漏れも珍しくありません。

たとえば、洗濯機の給水ホースが外れたり、蛇口を閉め忘れたりといったことが原因となるケースがあります。日々の生活の中で、注意を怠らないことが大切です。

マンションで漏水が起きたときの対処法

前の章で説明した原因を踏まえ、マンションで水漏れが発生した際は、すぐに対処することが重要です。早期に対応することで、被害を最小限に留めることが可能となります。

応急処置をする

マンションで漏水が発生した際は、応急処置を行います。

まず漏れている水を止めるために、可能であれば主水栓を閉めてください。次に、漏水部分を特定し、バケツやタオルで水を受け止め、さらなる被害の拡大を防ぎます。

電気機器やコンセント付近での漏水なら、安全のために電源を切断しましょう。

管理会社に連絡する

応急処置を施した後、直ちに管理会社へ連絡しましょう。連絡時には、漏水の状況や発見した時間、可能であれば原因や漏水箇所を伝えるのが望ましいです。

情報を詳細に伝えることで、管理会社は適切な修理業者の手配や、他の住居への影響を最小限に抑えるための措置を迅速に行えます。

漏水している場所を写真に収める

漏水箇所の写真撮影は、後の対応において非常に重要です。漏水の程度や被害状況を正確に記録することで、管理会社や修理業者への状況報告が正確になり、迅速な修理や保険申請の際に必要な証拠となります。

また、将来的に漏水に関するトラブルが生じた際の証拠資料としても有効です。被害状況をできるだけ詳細に捉えるために、複数の角度から写真を撮ることをおすすめします。

マンションの漏水の修理費用は誰が負担する?

マンションの漏水の修理費用を負担する人は、漏水が発生した箇所によって異なります。入居者が負担するケースもあるので、あらかじめ把握しておきましょう。

共用部の詰まり・破損の場合は管理組合

たとえば、廊下や外壁、屋上といったマンションの共用部分で発生した漏水問題に関する修理費用は、基本的に管理組合の負担になります。

共用部分のメンテナンスと修理は、管理組合の責任範囲内にあり、修理費用はマンションの管理費や修繕積立金を用いて賄われることが一般的です。

専有部で発生した場合は居住者

自宅の水まわりからの漏水など、マンションの専有部分で漏水が発生した場合、修理費用は原則として居住者の負担となります。

専有部分の管理は個々の居住者の責任になるため、賃貸と分譲のどちらであっても、居住者が負担します。

上層階からの水漏れは上層階の居住者

上層階からの水漏れが下層階に被害を与えた場合、その原因が上層階の専有部分にあると判断されれば、修理費用は上層階の居住者が負担します。

この場合、漏水の原因究明や責任の所在を巡ってトラブルになることもあります。

修理費用は火災保険でカバーできることも

漏水による修理費用は、火災保険に含まれる補償でカバーできる場合があります。保険適用の条件や補償範囲は保険会社や契約内容によって異なるため、事前に確認しておくことが重要です。

また、保険請求の際には漏水の証拠となる写真や、修理に関する見積書が必要となることもあります。

マンションの水漏れを未然に防ぐには?

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マンションの水漏れを未然に防ぐためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。管理状態が良好な物件を選ぶことも方法のひとつです。

マンション一斉の排水管清掃には必ず応じる

マンションで定期的に実施される排水管清掃には、必ず応じましょう。

日々の生活の中で油や食品カス、髪の毛などが排水管に流れ込み、詰まりの原因となることがあります。排水管清掃を定期的に行うことで、詰まりによる水漏れを未然に防げます。

給排水設備をメンテナンスをする

給排水設備のメンテナンスも水漏れ防止に有効です。給排水管の部品は永久に使えるわけではなく、経年劣化することがあります。早期の交換や修理によって、大きな水漏れを防げるでしょう。

ただし、入居者自身で行うことはできないため、管理組合に呼びかけるなどの対応が必要です。

築浅や管理状態が良好なマンションを選ぶ

マンションの漏水は、経年劣化やメンテナンス不足によるものが多く見られます。そのため、築年数が浅く、管理状態が良好な物件を選ぶことが重要です。

新しいマンションは、水漏れなどのトラブルが起こりにくい傾向にあります。また、定期的なメンテナンスが行われているマンションでは、問題が小さなうちに対処できるため、大きなトラブルを防ぎやすくなります。

まとめ

マンションでの水漏れは、誰にでも起こり得る問題です。発生した場合は、漏水場所の写真撮影や応急処置、管理会社への連絡を速やかに行いましょう。

共有部分で漏水した場合は、管理組合が修理費用を負担し、専有部分であれば発生した箇所の居住者が負担するケースが多いです。ただし、火災保険でカバーできる場合もあります。

築浅の物件や管理状態が良好なマンションへの入居を考えている場合は、不動産会社に物件選びの相談をするのがおすすめです。

この記事のポイント

マンションで水漏れが起こる原因は何?

給排水管の詰まり・破損や給湯器の故障、上階からの水漏れ、居住者の過失などが挙げられます。

詳しくは「マンションで水漏れが起こる原因」をご覧ください。

マンションで漏水が起きたときの対処法は?

応急処置を施し、管理会社に連絡することのほか、漏水している場所を写真に収めることも挙げられます。

詳しくは「マンションで漏水が起きたときの対処法」をご覧ください。

マンションの漏水の修理費用は誰が負担する?

共用部の詰まり・破損の場合は管理組合、専有部で発生した場合は居住者、上層階からの水漏れは上層階の居住者が負担します。

詳しくは「マンションの漏水の修理費用は誰が負担する?」をご覧ください。

ライターからのワンポイントアドバイス

マンションで発生する水漏れは、隣接する住戸にまで影響が及んでしまう可能性があるため、十分に注意しなければなりません。マンションは、構造上、雨漏りなどは発生しにくい住宅ですが、水漏れに関しては少なからず見られる事象です。とくに給排水管に劣化や損傷がある場合は、日常生活に加え災害時に大きな支障をきたすおそれがあります。マンションを購入するときには、給排水設備のメンテナンス履歴や修繕・交換の計画などにも目を向けるようにしましょう。

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