クーラー以外で部屋を涼しくする方法
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クーラー以外で部屋を涼しくする方法10選。節電にもおすすめ!

執筆者プロフィール

高山みさと
インテリアコーディネーター

CADオペレーター・大手住宅設備メーカー勤務を経て、住宅ライターとして開業。インテリアコーディネーター資格保有。元キッチンスペシャリスト。家づくりやリフォームにおける難しい知識を分かりやすく伝えている。プライベートでは築20年の戸建て住まい。リフォームやDIYで家づくりを楽しんでいる。

ざっくり要約!

  • クーラー以外で部屋を涼しくするには、窓を開けたり、打ち水をしたりする方法がある。遮熱カーテンをつけると、室温上昇を防ぐのに効果的
  • ジメジメした暑さには、除湿機の使用がおすすめ。ペットボトルで除湿する方法もある

夏に向けてエアコンを設置したくても、室外機を置く場所やコンセントの確保など、設置条件が揃わないと、エアコンは設置することができません。

また、電気料金は年々高騰を続けています。エアコンだけに頼らずに涼しく過ごせる方法は、生活の知恵として知っておくと便利です。

この記事では、クーラー以外で部屋を涼しくする方法10選を紹介。節電やエアコンのない部屋でお困りの方は、ぜひご覧ください。

1.窓を開ける

電気代がかからず、最も手軽に室温を下げられる方法は、窓を開けることです。
部屋の対角線上の窓を2か所開けると、停滞した暑い空気が外気と入れ替わります。窓が1か所しかない場合は、扇風機で空気の流れを作りましょう。

シンプルな方法ですが、同時に換気もできるので、窓を開けることは湿気やカビ対策としても有効です。

2.扇風機・サーキュレーターを回す

クーラー以外に手軽に涼をとれるのが、扇風機やサーキュレーターです。しかし、扇風機やサーキュレーター自体は、涼しい風を起こせる訳ではありません。

涼しく感じる理由は、体温によって暖められた周囲の空気を風で吹き飛ばすからです。お風呂上りのように皮膚が濡れている時は、気化熱によりさらに涼しさを感じることができます。

ただし、気温が37、38℃……と体温よりも高くなった場合は、扇風機で涼しさを感じることは難しくなります。

3.除湿機を使う

部屋が暑く感じる理由は、湿度も関係しています。快適に過ごせる湿度の目安は、40〜60%と言われ、日本の夏が不快なのは、湿度の高さも理由のひとつです。

梅雨の蒸し暑さは、部屋の湿度を下げるだけで不快が軽減することも。除湿機があれば、積極的に使ってみましょう。

除湿機がない場合は、水を入れて凍らせたペットボトルで除湿する方法も。凍らせたペットボトルに扇風機の風を当てると、涼しさも感じられます。

4.打ち水をする

クーラー以外で部屋を涼しくする方法 打ち水

昔ながらの方法ですが、打ち水で涼をとる方法もあります。地面に打ち水をすると、水がだんだんと蒸発していきますが、水が気体に変わる際に地面から熱を奪います。これが、打ち水が涼しく感じられる理由です。

打ち水は、水がすぐに蒸発しないように日陰にまくことがポイント。日中に打ち水をすると、蒸し暑さにつながる場合もあるので、朝や夕方に行いましょう。

5.保冷剤や氷枕を使用する

冷たさが持続する保冷剤や氷枕は、エアコンのない部屋で寝る場合に便利なアイテムです。首や脇の下を冷やすと、血液の巡りによって体全体を冷やすことができます。保冷剤や氷枕は、冷えすぎないようタオルで巻いて使いましょう。

また、起きている時には、外出時に使うネッククーラー(クールリング)が便利です。動作時でも涼をとることができるので、室内でも重宝します。

6.接触冷感の素材を取り入れる

夏が近づくと、接触冷感の素材を取り入れた商品が多く出回ります。接触冷感とは、熱伝導率の高い繊維を用いて、上昇した体温を繊維側に移すものです。体温を奪われることによって、涼しさを感じられます。

接触冷感は、シーツや枕カバー、衣類などに幅広く使われており、適材適所に取り入れることで快適に過ごしやすくなります。

7.天然素材を取り入れる

涼しさを感じられる素材には、接触冷感以外にも「天然素材」があります。
衣類であれば、リネン(麻)やガーゼ素材がおすすめです。汗を吸いやすい、乾きやすい、肌触りが良いなどのメリットがあり、夏のパジャマに取り入れると快適に過ごせるでしょう。

シーツにはリネン素材もありますが、通気性が良く蒸れにくい「竹シーツ」もあります。ひんやりとした肌触りで、竹は天然の接触冷感とも言える素材です。

8.LED電球に替える

部屋の電球が白熱電球なら、LED電球に変えるだけで発生する熱が少なくなり、室温が下がる可能性があります。

また、LED電球は消費電力が減ることから、電気料金を抑えることも可能です。さらに、寿命にも違いがあります。白熱電球の寿命は約1000時間と言われる一方、LED電球の寿命は約4万時間。LED電球は、白熱電球の約40倍長持ちすると言えます。

出典:白熱電球からLED電球へ交換するポイント!違いと注意点を詳しく解説 |Panasonic

9.遮熱カーテンをつける

住まいの中で、熱の出入りが一番多いのは「窓」と言われています。そのため、カーテンを遮熱効果のあるものにすると、熱の侵入を抑え、室温上昇を防ぐのに効果的です。

遮熱カーテンは、夏に威力を発揮しますが、断熱性を備えた遮熱カーテンもあり、冬も継続して使用できる商品も多く見られます。

また、熱を遮るために、生地が厚手で遮光性を備えているものもありますが、部屋が暗く感じてしまうことも。部屋を明るくしたい場合には、窓に貼る「遮熱フィルム」で遮熱対策をすると良いでしょう。

10.工事不要のエアコンを使う

クーラー以外で部屋を涼しくするには、工事不要の「窓用エアコン(ウィンドクーラー)」を使う方法もあります。窓用エアコンは、開口した窓にはめ込むタイプのエアコンで、適合サイズの窓とコンセントがあれば、設置可能です。

窓用エアコンは、冷房能力に限りがあるので記載の畳数を確認し、設置条件をクリアできるか否かも、事前に確認しましょう。

また、窓用エアコンは室内機と室外機が一体となった構造です。排熱の都合上、窓用エアコン使用時は窓を閉められないため、防犯上の注意が必要になります。

【番外編】高断熱・高気密の家は夏も涼しい

エアコンのある部屋もない部屋も、夏は室内に熱気がこもりやすく、夜になっても涼しくならないことが悩みではないでしょうか。

そういった悩みを解消できるのが、高断熱・高気密の住まいです。外気温の影響を受けにくく、夏はもちろん、一年中快適に過ごすことができます。

冷暖房にかかる費用の削減や、ヒートショックの危険性を減らすなど、高断熱・高気密の家は、快適性以外にもメリットがたくさん。
住まいの居住性にお悩みなら、高断熱・高気密の家を検討してみてはいかがでしょうか。

まとめ

クーラー以外で部屋を涼しくするには、窓を開けたり、打ち水をしたり、ほとんどお金のかからない方法もあります。暑さを和らげるには、扇風機やサーキュレーターで空気を循環させたり、除湿機で湿度を下げたり、室内環境を変えることも大切です。

寝具には、接触冷感や天然素材を取り入れることで、寝苦しい夜も快適に過ごしやすくなります。

しかし、気温も湿度も高い日本の夏は、熱中症の危険と常に隣り合わせです。夜間でも安心はできません。無理はせずに、必要に応じてエアコンの使用も検討しましょう。

この記事のポイント

クーラー以外に涼しくする方法はある?

今すぐできる手軽な方法としては、窓を開けたり打ち水をしたりする方法が挙げられます。

詳しくは「1.窓を開ける」「4.打ち水をする」をご覧ください。

夏を涼しく過ごすコツはありますか?

遮熱カーテンを取り入れたり、電球をLEDに変えたりすることで家を涼しくする効果に期待できます。

詳しくは「8.LED電球に替える」「9.遮熱カーテンをつける」をご覧ください。

「涼しい家」にするにはどうすればいいですか?

高断熱・高気密の住まいは、外気温の影響を受けにくく、夏はもちろん一年中快適に過ごすことができます。

詳しくは「【番外編】高断熱・高気密の家は夏も涼しい」をご覧ください。

ライターからのワンポイントアドバイス

工事不要のエアコンは、窓用エアコンを紹介しましたが、さらに小型の「ポータブルクーラー」もあります。ポータブルクーラーは、キャスター付きで移動が可能。除湿機能を備えたタイプも多いので、衣類乾燥に使うこともできます。
窓用エアコンと同様に、ポータブルクーラーも快適に使うためには「排熱」がポイントになります。排気ダクトで熱を室外に逃がさないと、室温が上昇する恐れも。室内機と室外機が一体型のクーラーを導入する場合は、排熱方法をよく確認する必要があります。

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