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ダイニングとは?リビングとの違いや家選びのポイントも解説

執筆者プロフィール

桜木 理恵
資格情報: Webライター、宅地建物取引士、2級ファイナンシャル・プランニング技能士、管理業務主任者

大学在学中に宅地建物取引士に合格。新卒で大手不動産会社に入社し、売買仲介営業担当として約8年勤務。結婚・出産を機に大手ハウスメーカーのリフォームアドバイザーに転身し約5年勤務。その他信託銀行にて不動産事務として勤務経験あり。現在は不動産の知識と経験を活かし、フリーランスのWebライターとして活動。不動産や建築にまつわる記事を多数執筆。「宅地建物取引士」「2級ファイナンシャル・プランニング技能士」「管理業務主任者」所持。

ざっくり要約!

  • ダイニングはダイニングルームの略で、食事をする以外にもリモートワークなどさまざまな使い方がある
  • リビングダイニングとはリビングとダイニングが一体化した空間で、限られた空間を最大限に利用したい場合に有効

ダイニングといえば、食事をする部屋をイメージするのではないでしょうか。ダイニングはダイニングルームの略ですが、現在の日本においてダイニングルームが独立した部屋であることは少なく、間取り図などでもLDKやDK と表記されているケースがほとんどです。ちなみにDはダイニングルームを表し、Lはリビングルーム、Kはキッチンです。

そう考えると「2DKにはリビングルームがないのか」という話になりますが、たとえば2DK の場合、独立した部屋2つの部屋のうちの1つをリビングとして利用していたり、ダイニングルームを居間として利用していたりします。

部屋の表記は便宜上のものであって、使い方は住む人の自由です。この記事ではダイニングの概要やリビングルームとの違いについて解説します。

間取りの選び方のポイントも紹介しますので、お部屋選びに迷ったらぜひ参考にしてください。

ダイニングとは?

ダイニングという呼び名はよく使っているけれど、そもそもどういう部屋なのか考えたことがないという人が意外と多いのではないでしょうか。

まずはダイニングルームの概要を紹介します。

「ダイニングルーム」の略

ダイニングは、ダイニングルームの略です。ダイニングは英語で「食事をすること」を意味し、英語のダイニングルームも日本と同じ意味で使われます。

ダイニングルームを日本語に置き換えるとしたら、食事室や食堂になります。しかし独立したダイニングルームがある家は少数派で、多くの場合キッチンやリビングに隣接する空間やコーナーをダイニングと呼んでいます。ダイニングセットや食器棚などが置かれた空間だと説明するとわかりやすいかもしれません。

もちろん食事をする場所ではありますが、最近ではリモートワークをしたり、子どもが宿題をしたりする場所として使っている家庭も多いのではないでしょうか。

また食後にコーヒーを飲みながら、家族で団らんをする空間でもあるかもしれません。部屋の使い方は住む人によって異なりますし、自由です。

ダイニングとその他の部屋の違い

次にダイニングルームとリビングルームの違いを解説します。また「リビングダイニング」とはどういう部屋なのかについても解説していきます。

リビング

リビングとは、リビングルームの略です。日本語に置き換えるとすれば「居間」がふさわしいかもしれません。少し古い言い方をすると「茶の間」ともいえます。

リビングも独立した部屋であることは少なく、ダイニングに隣接して設けていることが多いでしょう。間仕切りなどで区切っているケースもあるかもしれませんが、開け放し使っていることが多いのではないでしょうか。

一般的にはソファやテレビが置いてあり、「家族がくつろぐ空間」をリビングと呼びます。かつて応接間がある家もありましたが、現在では応接間を設けている家は少数派でしょう。リビングに友人を招く人が多いのではないでしょうか。

またリビングに子どもの勉強机を置いたり、書斎コーナーを設けたりするケースもみられます。リビングの使い方や過ごし方も多様化しています。

リビングダイニング

リビングダイニングとは、リビングとダイニングが一体化した空間をさします。もともとリビングとダイニングは隣接して設けているケースが多いですが、さらにそれを融合したような使い方です。

リビングとダイニングを分けて使うほど空間にゆとりがない場合や、限られた空間を最大限に利用したい場合に有効です。

最近では食事もできて、ソファのようにくつろぐことができるダイニングセットも見かけます。「リビングにはソファを置く」という固定概念を捨てれば、限られた空間でも十分快適に過ごすことができます。

たとえばダイニングセットを、リビングのソファのようなくつろぐスペースとしても活用できれば、空いたスペースをトレーニングするスペースとして使ったり、子どもの遊び場として使ったりすることもできます。

ダイニングに関連する間取り表記3つ

住宅の形態を表すものとして間取り表記がありますが、「どの間取りが自分のライフスタイルに合っているのか分からない」と感じている人も少ないのではないでしょうか。

ここでは代表的な3つの間取りである「2DK」「2LDK」「2K」について解説します。

2DK

2DKとは、2つの独立した部屋とダイニングとキッチンがある間取りになります。通常ダイニングとキッチンは1つの空間にあります。

ちなみに公益財団法人首都圏不動産公正取引協議会によると、2DKの場合のDKは6畳以上が最低限必要な広さの目安としています。

2DKには廊下がないことも多く、その場合は玄関からダイニングを通って居室に入ることになります。

ダイニングから2つの居室へそれぞれ入ることができる場合は「振り分けタイプ」と呼ばれます。たとえば2人暮らしの場合に1つずつ独立した部屋を使うことができ、プライバシーを守れることから人気があります。

一方で2DKであっても部屋の配置によっては、別の部屋を通らないともう一方の部屋に入ることができないタイプもあります。1人暮らしの場合や使い方によっては問題ありませんが、あらかじめ生活スタイルをイメージしておいた方がいいでしょう。

また2DKは1つの部屋をダイニングキッチンとつなげて使えば、1LDKのようにアレンジして使うことも可能です。

2DKを選ぶ際は2つの独立した部屋の配置や動線が重要です。実際に生活することをイメージして使いやすいかどうか判断しましょう。

出典:特定用語の使用基準| 公益財団法人首都圏不動産公正取引協議会

賃貸の相場

参考までに都内でも人気があるエリアの2DKの家賃相場を紹介します。同じ間取りでも地域によって家賃にも差があることが分かります。

予算内で希望の物件が見つからない場合は、エリアを変えて探せば案外気に入る物件が見つかるかもしれません。

2DKの家賃相場(2023年2月26日現在)
※管理費等は含みません
港区28.84万円
渋谷区19.17万円
新宿区15.86万円
練馬区10.60万円
町田市7.55万円
八王子市7.47万円

引用:東京都の家賃相場情報|LIFULL HOME’S

2LDK

2LDKの間取りは、2つの独立した部屋にリビングダイニングとキッチンがある間取です。基本的にはリビングダイニング、キッチンがひとつの空間にあります。

先に紹介した「最低必要な広さの目安」を参考にすると、2LDKの場合のLDK は10畳としています。

実は2DKと2LDKの間取りに大きな違いはありません。異なるのはリビングダイニングの広さです。2つの部屋の面積が広い場合には、2LDKよりも2DKの方が広い可能性もあります。

また専有面積が広い場合でも、廊下が設けられている場合は部屋として使える空間が2DKに比べて狭いこともあるので、全体的なバランスや使い勝手も確認して選ぶようにしましょう。

賃貸の相場

参考までに都内でも人気があるエリアの2LDKの家賃相場を紹介します。2DKよりも少し高いことがわかります。

2DKであっても、2LDKと大して専有面積が変わらない物件もあります。2LDKで気に入る物件が見つからない場合は、間取りを変えて探せば気に入る物件が見つかるかもしれません。

2LDKの家賃相場(2023年2月26日現在)
※管理費等は含みません
港区37.20万円
渋谷区36.25万円
新宿区29.89万円
練馬区16.31万円
町田市11.75万円
八王子市10.77万円

引用:東京都の家賃相場情報|LIFULL HOME’S

2K

2Kの間取りは、2つの独立した部屋にキッチン設備があるタイプです。ダイニングといえる空間はありません。食事をする場合は、2つの部屋のうちどちらかを利用することになります。

2DKや2LDKに比べると物件数が圧倒的に少なく、最近はあまり見かけないタイプです。あった場合でも築年数が古い物件が多いでしょう。

賃貸の相場

参考までに都内でも人気があるエリアの2Kの家賃相場を紹介します。2DKや2LDKと比べると物件の数は少なくなります。しかし相場を見ていただくとわかりますが、2DKの相場が28万円を超えていた港区でも、2Kなら相場は半分ほどの約14万円になります。 

最近2Kが新築されるケースは少ないため、見つかったとしても築年数が古い物件が多いですが、「築年数が古い=家賃が安い」というメリットはあります。人気のエリアに住みたいけれど、予算がない人は2Kを選ぶという方法もおすすめです。

2Kの家賃相場(2023年2月26日現在)
※管理費等は含みません
港区14.39万円
渋谷区16.63万円
新宿区13.72万円
練馬区9.31万円
町田市8.05万円
八王子市7.19万円

引用:東京都の家賃相場情報|LIFULL HOME’S

ダイニングに関連する間取りの選び方のポイント

住む人数ごとに間取りを選ぶポイントを紹介します。家族または友人なのかによっても、使い方は違ってきます。間取り選びに困ったら参考にしてみてください。

1人暮らしまたは2人暮らしなら2DK

1人暮らしもしくは2人暮らしの場合は2DK をおすすめします。ルームシェアをする場合や家族であってもプライベートな空間が欲しい場合などは、振り分けタイプの2DKが向いているでしょう。

1人暮らしの活用例

  • 2つの独立した部屋のうち1つをリビングとして使い、もう1つを寝室として利用する。
  • 2つある部屋のうち1つを寝室として使い、もう1つを納戸や趣味の部屋として使う。

2人暮らしの活用例

  • 新婚やカップルの場合は1つの部屋をリビングとして使い、もう1つを2人の寝室として使う。
  • 家族2人暮らしでそれぞれにプライベートな部屋が欲しい場合は、独立した部屋をそれぞれ1つずつ使い、ダイニングキッチンを共用にする。
  • 2人でルームシェアする場合はダイニングキッチンを共用にし、独立した部屋は1人1つずつ専用の部屋として利用する。

3人以上の家族で暮らすなら2LDK

子どもが小さい3人家族であれば、2DKもそれほど手狭に感じないかもしれません。しかし住み替えや買換え時の負担やそのタイミングを考えると、予算的に無理がなければ2LDKをおすすめします。

2LDKの場合、子どもが小さいうちは1つの部屋を3人の寝室にし、もう1つを納戸や書斎にしておき、子どもの成長に合わせて子ども部屋として使うようにするといいでしょう。

この記事のポイント

ダイニングに関連する間取り表記には何がありますか?

「2DK」「2LDK」「2K」があります。

それぞれの特徴を把握し、自分の生活スタイルに合ったタイプを選びましょう。

詳しくは「ダイニングに関連する間取り表記3つ」をご覧ください。

ダイニングに関連する間取りの選び方は?

1人暮らしもしくは2人暮らしの場合は2DK、3人以上の家族で暮らすなら2LDK以上の間取りが向いています。

子どもが小さい3人家族であれば、2DKもそれほど手狭に感じないかもしれませんが、住み替えや買換え時の負担やそのタイミングを考えると、予算的に無理がなければ2LDKがおすすめです。

詳しくは「ダイニングに関連する間取りの選び方のポイント」をご覧ください。

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