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犬と暮らす部屋選び・レイアウトのポイントは?飼う前・飼った後の注意点

執筆者プロフィール

悠木まちゃ
宅地建物取引士

ライター・編集者。ハウスメーカー勤務時に、新築戸建て住宅のほか、事務所建築や賃貸アパートの営業・設計を経験。
その後、2019年よりフリーライター・編集者として活動を開始。実務経験を活かし、不動産・金融系を中心に執筆から編集まで行う。ブックライターとしても活動するほか、ライター向けオンラインサロンの講師も担当している。

ざっくり要約!

  • 賃貸物件やマンションで犬を飼う際は、ペット可の物件であるかを確認し、事前に必要な申請を行いましょう。
  • 犬と暮らす際は、段差や階段のない部屋を選ぶか、ゲートを設置するなどの対策を施しましょう。
  • 屋上・庭付きの物件や24時間換気システムがある部屋を選ぶと、犬と快適に暮らしやすいです。

犬と暮らしたいと考えたとき、選択肢として室内での飼育を検討する方は多いでしょう。犬を迎え入れるためには、ペット可の条件をクリアするだけでなく、安心・安全な環境を整える必要があります。

この記事では、犬と快適に暮らすための部屋選びや準備すべきこと、レイアウトのポイントなどを解説します。ぜひ参考にしてください。

室内で犬を飼う前にしておくべきこと

室内で犬を飼う際には必須の手続きがあるほか、犬が安全に暮らすためにすべき準備があります。ひとつずつ見ていきましょう。

賃貸物件・マンションは申請を

賃貸物件やマンションで犬を飼う場合、事前に管理会社や大家さんから許可を得ることが必須です。ペット可の物件であっても、細かい条件やルールが設けられており、犬種や頭数、身体のサイズに制限がある場合も見られます。

違反すると契約解除や罰金の対象となることもあるため、犬を迎え入れる前に申請手続きや書類提出を行いましょう。

犬が誤飲するおそれのあるものは放置しない

犬は好奇心旺盛で何でも口にするため、誤飲事故を防ぐためにも危険な物は届かない場所に保管することが重要です。

特に薬品、小さな玩具、鋭利な物、食べられない小物などは犬が触れないようにしましょう。ゴミ箱は蓋付きのものを使用し、犬が簡単に開けられないように対策することが望ましいです。

必要に応じて建具や家具を保護しておく

犬を室内で飼う場合、家具や建具が傷つくことがあります。特に犬はかじる習慣があるため、ソファや木製の家具は保護カバーや傷防止テープで保護することをおすすめします。

また、壁や床の傷防止対策として、ペット用のマットやラグを敷くことも有効です。

犬にとって快適な部屋とは?

犬を迎え入れるには、安心・安全な部屋作りや、過ごしやすい環境を用意することが大切です。どのような部屋が犬にとって快適かを知り、準備を進めていきましょう。

安心・安全な部屋

安心・安全な部屋を作るには、危険な物や怪我のリスクを排除することから始めます。小さく飲み込みやすい物や電気コードは届かない場所に保管します。家具の角にはクッションをつけるなどして、犬が怪我をしないように配慮しましょう。

また、窓やバルコニーから犬が外に飛び出さないよう、ガードの設置などを行います。

トイレ・自分が過ごす場所がわかりやすい

犬が快適に過ごすためには、トイレの場所を明確にし、犬にとって自分のスペースを理解しやすいようにすることが大切です。たとえば、寝床や遊び場所はトイレエリアから離れた場所に設定し、犬がそれぞれの場所を自然と識別できるようにします。

また、定期的に掃除をすることでトイレエリアを清潔に保ち、犬が快適にトイレを使える環境を整えます。

快適な温度・湿度

犬は比較的暑さに弱く、快適な温度は犬種によりますが、おおよそ21~26度が目安といわれています。夏場はエアコンを使用して適温に調整し、熱中症を予防しましょう。冷やし過ぎると、外との温度差によって散歩の際に夏バテになることもあります。

また、湿度が高すぎると体の表面から熱を放出できず、体温調整がしにくくなります。40~60%を目安に調整してください。

犬と暮らす部屋を選ぶときのポイント

犬と暮らす際には、飼育に適した部屋を選ぶことが重要です。ポイントをあらかじめ把握した上で部屋選びを進めていくと、スムーズです。

段差や階段に注意

部屋選びで注意すべき点は、段差や階段の少ないフラットな間取りの物件を選ぶことです。

犬にとって、段差の上り下りは足腰の負担になるためです。猫と異なり、犬には高いところに上る習性がなく、段差の上り下りに適した体のつくりになっていません。

特に階段を下りる際には、体全体の重さが犬の足腰にかかるため、負担が大きくなります。日常的に階段の上り下りをする犬は、椎間板ヘルニアになりやすいといわれるほどです。段差や階段がある場合は、ゲートを設置するなどの対策をしましょう。

また、お掃除ロボットが乗り越えられない段差があると、掃除がしにくいといったデメリットもあります。

できる限り広い部屋を選ぶ

犬を飼育するには、ケージやトイレの設置スペースだけでなく、犬が歩き回れる広さが必要です。特に大型犬や活発な犬種の場合、狭い空間ではストレスが溜まりやすくなります。物件探しの際は、予算と相談しつつ、できる限り広い部屋を選ぶことをおすすめします。

必要な広さは犬種やサイズによって異なり、小型犬ならワンルームでも飼育が可能です。中型犬なら2LDK、大型犬なら2LDK~3LDK以上が望ましいです。また、個室で飼う場合は少なくても7畳以上、リビングで飼うなら13畳以上を目安にするとよいでしょう。

24時間換気システムがあると安心

室内で犬を飼う場合、ペット特有の臭いが部屋に残りやすくなります。来訪されるお客様を不快にさせないためや、将来的に物件の売却や退去をするときに備え、臭い対策をしておくことは重要です。

飼い主が留守にする時間が長い場合は、24時間換気システムがあると安心です。窓を開けなくても空気を入れ替えることができ、快適な環境を保てます。

屋上や庭があると重宝する

室内飼育がメインの場合も、屋上や庭付きの物件を選択肢に入れるとよいでしょう。犬が外で遊んだり運動したりする場所として重宝します。トイレトレーニングや日光浴をする際にも便利です。

屋上がある場合は、柵の高さや安全性をチェックしておきましょう。

犬がいる部屋をレイアウトするときのポイント

犬 部屋 レイアウト

物件を選び、犬を迎えることが決まったら、部屋のレイアウトを行います。犬との暮らしを快適にするためのポイントを押さえておきましょう。

犬に入ってもらいたくない場所は仕切る

犬に入ってほしくない場所は、柵やゲートを使って仕切ることが大切です。キッチンや玄関、階段の上り口などに設置すると効果的です。犬の安全を確保しながら、飼い主の生活空間を保つことができます。

柵は犬の大きさに合わせて選び、隙間から頭を出せないようにしましょう。犬が飛び越えられない高さであることも確認してください。

また、インテリアに合うデザインのものを選ぶと、部屋の雰囲気を損ねずに設置できます。

ケージやサークルは直射日光が当たらない場所に

ケージやサークルの設置場所は、直射日光が当たる場所を避け、室温が一定に保たれる所を選びましょう。温度が上昇しやすい場所に置くと、熱中症などを引き起こす恐れがあります。

エアコンの風が直接当たる位置も、犬が嫌がったり、体調を崩したりする可能性があるので避けましょう。また、騒音の少ない場所に設置することで、犬のストレスを軽減できます。

トイレの場所選びは慎重に

室内で飼う場合、トイレの場所選びは慎重に行う必要があります。犬はきれい好きのため、寝床やケージから離れた場所にトイレを設置するのが理想です。人がよく通る場所を避け、犬が落ち着いて排泄できるようにしましょう。

また、掃除のしやすさを考えると、床材はタイルやクッションフロアなどの水拭きできる素材が望ましいです。

まとめ

室内で犬を飼う際は、適切な部屋選びや準備が欠かせません。賃貸物件やマンションの場合はペット可の物件を選び、必要な申請を事前に行いましょう。

犬の健康や快適性を考慮し、できるだけ広く段差が少ない部屋を選ぶのが望ましいです。屋上や庭が利用できる物件も重宝します。

また、ペット可の物件でも、犬のサイズや種類に制限が設けられている場合があります。犬と暮らす部屋をお探しの場合は、不動産会社に相談してみるのがおすすめです。

この記事のポイント

室内で犬を飼う前に何をすればいい?

室内で犬を飼う際には必須の手続きがあるほか、犬が安全に暮らすためにすべき準備があります。

詳しくは「室内で犬を飼う前にしておくべきこと」をご覧ください。

犬が快適に過ごすためにはどうすればいい?

犬を迎え入れるには、安心・安全な部屋作りや、過ごしやすい環境を用意することが大切です。

詳しくは「犬にとって快適な部屋とは?」をご覧ください。

犬と暮らす部屋選びのポイントは?

犬と暮らす際には、飼育に適した部屋を選ぶことが重要です。ポイントをあらかじめ把握した上で部屋選びを進めていくと、スムーズです。

詳しくは「犬と暮らす部屋を選ぶときのポイント」をご覧ください。

ライターからのワンポイントアドバイス

ペット可の物件には、もともとペット可であるペット共生型物件と、空室を埋めるために後からペット可になった物件があります。

最近ペット可になった物件では、犬が苦手な居住者がいる場合もあり、住民同士でトラブルになるケースが見られます。後付けのペット可物件に住む場合は、近隣住民に配慮し、しつけやマナーを徹底しましょう。

また、ペット可の賃貸物件は家賃が高めなだけでなく、退去時費用がかかる場合もあります。ペットを飼うなかでついた汚れや傷、匂いなどの修復費用です。どこまでが入居者負担であるかを契約前に確認し、書類上にも明記されているかチェックしましょう。

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