子育てエコホーム支援事業 補助金
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子育てエコホーム支援事業とは? 補助金を得てお得に新築・リフォーム!

執筆者プロフィール

土岐さくら
FP2級

司法書士事務所の勤務時に、遺言書の作成や不動産登記といった相続実務に従事。実務経験を活かし、不動産・相続分野のライティングを得意とする。難しい不動産・相続の内容をわかりやすく執筆することを心掛けている。

ざっくり要約!

  • 子育てエコホーム支援事業は、新築・リフォームを対象に補助金が助成される制度です。
  • 先進的窓リノベ事業2024や、自治体による補助金などと子育てエコホーム支援事業は併用できます。
  • 予算上限に達し次第終了するため、早めに手続きを進めることが大切です。

子育てエコホーム支援事業が気になっていても、どのような支援事業かわからない方もいるのではないでしょうか。支援事業とは、新築やリフォームを対象とした補助金助成制度です。

この記事では、子育てエコホーム支援事業の概要や予算上限について解説します。併用できる制度や注意点まで解説するため、お得に住宅を建てたい・リフォームしたい方はぜひお読みください。

子育てエコホーム支援事業の対象は?

まずは、子育てエコホーム支援事業の対象となる建物や世帯を見ていきましょう。

補助対象は新築・リフォーム

子育て支援事業の補助対象は、以下の通りです。

  • 注文住宅の新築
  • 新築分譲住宅の購入
  • リフォーム

ただし、注文住宅の新築・新築分譲住宅の購入は、子育て世帯または若者夫婦世帯のみ対象となります。

対象となる子育て世帯・若者夫婦世帯とは?

対象となる子育て世帯・若者夫婦世帯とは、以下の通りです。

世帯概要
子育て世帯・申請時点で子どもがいる世帯
・原則子どもとは、2005年4月2日以降に生まれた人
・2024年3月末までに工事着手する場合、2004年4月2日以降に生まれた子ども
若者夫婦世帯・申請時点で夫婦
・2025年4月1日時点で、夫婦のどちらが1983年4月2日以降生まれである世帯
・2024年3月末までに工事着手する場合は、夫婦のどちらかが1982年4月2日以降の生まれである世帯

リフォームの補助金は一般世帯も対象

リフォームの場合、子育て世帯・若者夫婦世帯以外の以下の一般世帯も対象となります。

  • リフォームする世帯の所有者
  • エコホーム支援事業者と契約して工事する世帯

支援事業を利用したい場合は、リフォームを依頼する業者が支援事業者かどうか、あらかじめ確認しましょう。

新築住宅(注文・分譲)の条件と補助金額

続いて、新築住宅で支援事業を利用できる条件と補助金額を解説します。

新築住宅の条件

新築住宅は、まず以下のどちらかの条件を満たす必要があります。

  • 長期優良住宅
  • ZEH水準住宅

長期優良住宅とは、数世代に渡って住み続けられるような耐震・省エネ性能に優れている住宅です。

ZEH水準住宅とは、年間のエネルギー消費量の収支ゼロを目指す住宅を指します。

上記の条件を満たしたうえで、以下の条件をクリアしなければなりません。

  • 所有者自らが居住する
  • 住戸の床面積が50㎡以上240㎡以下である
  • 土砂災害防止法で定められた、土砂災害特別警戒区域又は災害危険区域に原則立地しない
  • 都市再生特別措置法第88条第5項の規定により、当該住宅の届出をした方が同条第3項の規定による勧告に従わなかったという公表がされていない
  • 交付申請時に一定以上の出来高の工事完了が確認できる

都市再生特別措置法第88条第5項の規定とは、災害危険区域や急傾斜地崩壊危険区などで一定規模以上で建築した場合のルールです。

また分譲住宅は上記に加えて「不動産売買契約締結時点で未完成・完成から1年以内であり、居住していない」という条件を満たす必要があります。

新築住宅の補助金額

新築住宅の補助上限額は、以下の通りです。

住宅の種類一戸あたりの補助上限額
長期優良住宅100万円
ZEH水準住宅80万円

ただし、立地条件によっては補助金額が減額される可能性があります。詳しくは「補助額が半額になるケースがある」で解説します。

リフォームの条件と補助金額

続いて、リフォームの条件と補助金額を見ていきましょう。

リフォームの条件

リフォームの条件は以下の通りです。

  • エコホーム支援事業者と工事請負契約を締結してリフォーム工事をする方
  • リフォームする住宅の所有者等であること

リフォームする住宅の所有者等とは、以下の通りです。

  • 住宅を所有し、居住する個人またはその家族
  • 住宅を所有し、賃貸に供する個人または法人
  • 賃借人
  • 共同住宅等の管理組合・管理組合法人

買取再販事業者も対象となりますが、別の工事施工者にリフォーム工事を発注する場合に限ります。

リフォームの補助金額

リフォームの補助上限額は工事内容ごとに異なりますが、原則1戸あたり20万円までです。

ただし、以下の場合は補助金額の上限が引き上げられます。

世帯リフォームの内容1戸あたりの上限補助額
・子育て世帯
・若者夫婦世帯
既存住宅を購入してリフォームを行う 60万円
自ら居住する住宅で、長期優良住宅の認定(増築・改築)を受ける 45万円
自ら居住する住宅で、上記以外のリフォームを行う 30万円
一般世帯 長期優良住宅の認定を受ける 30万円

既存住宅を購入してリフォームを行う場合は、以下の条件を満たさなければなりません。

  • 売買契約額が税込100万円以上である
  • 2023年11月2日以降に売買契約を締結した
  • 自らの居住目的で住宅を購入し、売買契約締結から3ヶ月以内にリフォームの請負契約を結んだ

子育てエコホーム支援事業と併用できる補助金制度は?

子育てエコホーム支援事業 併用 補助金

子育てエコホーム支援事業は、以下の補助金制度を併用できます。

  • 先進的窓リノベ2024事業
  • 給湯省エネ2024事業
  • 自治体による補助金

それぞれの補助金の概要や申請方法などを見ていきましょう。

先進的窓リノベ2024事業

先進的窓リノベ2024事業とは、断熱性能が優れた窓を導入するリフォームに対して補助金を助成する制度です。

補助上限額一戸あたり200万円
補助対象・ガラス交換
・内窓設置
・外窓交換
・ドア交換
補助金の申請者工事業者

子育てエコホーム支援事業と同様に予算上限に達した段階で終了するため、早めに申請しましょう。

ただし、子育てエコホーム支援事業と重複した場所の補助金は申請できません。

給湯省エネ2024事業

給湯省エネ2024事業は、高効率給湯器導入に対して補助金を支給する事業です。

補助上限額給湯機の性能によって異なるが最高18万円
補助対象・給湯機の購入・工事
・リース利用
補助金の申請者対象によって異なる

また、先進的窓リノベ事業と同様に、同じ箇所は重複して補助金を得ることはできません。

自治体による補助金

自治体によっては、以下のような補助金を助成しています。

補助制度補助対象
世田谷区エコ住宅補助金・断熱材・太陽光パネルの設置
・窓の改修や屋根の高反射率塗装など
札幌市エコリフォーム補助制度・ユニットバス・トイレの交換
・階段・廊下の改修など

お住まいの自治体によって上記のような補助金を利用できるため、住宅の新築・改修する前に確認してください。

子育てエコホーム支援事業を利用するときの注意点

子育てエコホーム支援事業を利用するときには、以下の注意点があります。

  • 予算上限に達し次第終了
  • リフォームと新築の重複受給はできない
  • 補助額が半額になるケースがある

それぞれの注意点について詳しく解説します。

予算上限に達し次第終了

子育てエコホーム支援事業は、申請期限内であっても予算上限に達した時点で終了します。

同様の制度である2023年に実施されたこどもエコすまい支援事業は、申請期限内に予算上限を迎えて終了しました。

予算上限を達する前に、早めに申請手続きを進めましょう。

リフォームと新築の重複受給はできない

子育てエコホーム事業でリフォームとして受給した場合、新築の重複受給はできません。

どちらか片方しか受給できないため、補助額を考えながら対象を選びましょう。

補助額が半額になるケースがある

新築で以下の要件をどちらも満たす場合、補助金が半額になります。

  • 市街化調整区域
  • 土砂災害警戒区域又は浸水想定区域

上記の条件を満たす場合、長期優良住宅では補助金が50万円、ZEH住宅では40万円まで補助額が下がります。

補助金申請後に住宅の建築計画を再考しにくいため、土地購入する段階で上記の地域に該当するのかを確認しておきましょう。

まとめ

子育てエコホーム支援事業は、リフォームであれば子育て世帯以外にも一般世帯も利用できるお得な制度です。新築住宅・リフォームでそれぞれ条件が異なるため、要件を確認してから申請をしましょう。

子育てエコホーム支援事業は、併用できる補助金が限定されます。たとえば、先進的窓リノベ2024事業や給湯機省エネ2024事業などです。

支援事業や他の補助金は、予算上限に達し次第終了する制度が多いため、早めに申請しましょう。

この記事のポイント

子育てエコホーム支援事業の対象は?

子育てエコホーム支援事業で補助金を得るには条件があります。

対象となる建物や世帯について、「子育てエコホーム支援事業の対象は?」をご覧ください。

新築の場合はどのような建物が対象になりますか?

「長期優良住宅」か「ZEH水準住宅」のどちらかを満たす必要があります。

詳しくは「新築住宅(注文・分譲)の条件と補助金額」をご覧ください。

リフォームの場合はどのような建物が対象になりますか?

「エコホーム支援事業者と工事請負契約を締結してリフォーム工事をする方」「リフォームする住宅の所有者等であること」という条件があります。

詳しくは「リフォームの条件と補助金額」をご覧ください。

ライターからのワンポイントアドバイス

申込期限が近くなると申請ラッシュで、業者が見つからないことがあります。業者によっては、工事開始までに2~3カ月待ちになることも少なくありません。申請期限である年末に近づくにつれて、予算消化のスピードが一気に加速します。補助金を申請したい方は、早めに動き出しましょう。

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