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マンションと団地の違いとは? メリット・デメリットの比較と注意点

執筆者プロフィール

悠木まちゃ
宅地建物取引士

ライター・編集者。ハウスメーカー勤務時に、新築戸建て住宅のほか、事務所建築や賃貸アパートの営業・設計を経験。
その後、2019年よりフリーライター・編集者として活動を開始。実務経験を活かし、不動産・金融系を中心に執筆から編集まで行う。ブックライターとしても活動するほか、ライター向けオンラインサロンの講師も担当している。

ざっくり要約!

  • 団地は主に公的機関によって供給され、マンションは民間の不動産会社やデベロッパーによって供給されています。
  • マンションのメリットは、耐震性や耐火性、遮音性が高いほか、共用設備が充実していることです。
  • マンションや団地を選ぶときは、リフォーム・リノベーションの規約や物件の管理状況、管理費や修繕積立金の金額を確認しましょう。

マンションと団地はどちらも集合住宅であるものの、供給主体や立地、構造などに違いがあります。その特性から家賃や価格が異なる傾向にあり、物件探しをするなかで、どちらを選ぶか迷う方もいるでしょう。

この記事では、マンションと団地の特徴を比較し、メリット・デメリットを解説します。マンションや団地を選ぶときの注意点も説明しますので、ぜひ参考にしてください。

マンションと団地の違い

はじめに、マンションと団地について、5つの違いを押さえておきましょう。

  • 供給主体
  • 立地特性
  • 住棟・住戸タイプ
  • 構造・耐震性
  • その他の違い

それぞれ説明していきます。

供給主体

マンションと団地の大きな違いに、供給主体が異なる点が挙げられます。

大規模な団地は、主に公的機関によって供給されています。例えば、UR都市機構(旧日本住宅公団)や地方住宅供給公社などがその代表です。一方、マンションは主に民間の不動産会社やデベロッパーによって供給されます。

供給主体の違いは、物件の価格・賃料や入居条件などにも影響しています。

立地特性

マンションと団地は立地にも違いがあり、団地は主に大都市近郊や郊外に多く見られます。高度経済成長期の人口増加に対応するため、広大な土地が確保できる郊外に建設されたことがその要因です。

一方、マンションは都市部の中心地や駅周辺などに多く建てられます。主に民間の不動産会社が供給主体であることから、採算性が重視されるためです。

利便性の高いエリアは住宅の需要が多く、資産価値の維持や向上が期待できるため、マンション建設地の候補になりやすいといえます。

加えて、マンションは広大な敷地を必要としないことも都市部に建てられる理由のひとつです。限られた土地に高層マンションを建設することで、多くの住戸を確保することが可能です。

住棟・住戸タイプ

団地は、低層・中高層、テラスハウスといった複数の住棟形式から成り立っていることも珍しくありません。特に大規模な団地では、同じ敷地内でも住棟ごとに立地条件が異なり、それに伴い住戸のタイプも多様化しています。

一方、マンションは1棟の建物内に各住戸が配置されており、住戸のタイプは限られる傾向があります。

構造・耐震性

1981年以前の旧耐震基準で建てられた団地の多くは、壁式構造で作られています。壁式構造は、壁が荷重を支える構造で、比較的高い耐震性を持つのが特徴です。

一方、同時期に建てられたマンションの大半はラーメン構造です。ラーメン構造とは、柱と梁で荷重を支えることによって大空間を作りやすい構造ですが、耐震性が不足する場合があるとされています。

ただし、1981年以降に建てられた新耐震基準の建物は、マンション・団地ともに高い耐震性を持っているといえます。

・「旧耐震と新耐震の違い」に関する記事はこちら
旧耐震と新耐震の違いは?地震発生時のリスクも解説

その他の違い

マンションはひとつの建物内で共有部分を持つのに対し、団地では複数の建物にまたがる土地や施設を共有するという違いがあります。

例えば、マンションでは建物内の廊下やエレベーター、エントランスなどを住民全員で共有します。一方、団地では複数の棟の区分所有者が、敷地内の集会所や広場などを共同で所有しています。

これは、多くの人が暮らしやすいように団地が設計されていることに起因します。各建物ごとに公園などを作ると無駄なスペースが増えてしまうため、団地全体で土地や施設を共有しているのです。

マンションのメリット・デメリット

前項では、マンションと団地には供給主体や立地に違いがあることをお伝えしました。

ここでは、その違いによって生じるマンションのメリット・デメリットや、マンションに向いている人を見ていきましょう。

メリット

マンションは、アパートや団地と比べて以下のようなメリットがあります。

  • 共用設備や共用施設が充実している
  • 防犯面で安心な物件が多い
  • 遮音性、耐火性、耐震性に優れている
  • 築年数が浅い物件を選びやすい

マンションは管理人の常駐やオートロック、防犯カメラの設置など、防犯設備が充実している傾向があり、安心して暮らしやすいといえます。宅配ボックスや24時間ゴミ出し可能なスペースといった共用設備が整っている物件も多く、快適な生活を送れるでしょう。団地と比較すると築年数が浅い物件を選びやすく、最新の設備が備わっていることも多いです。

さらに、マンションは主に鉄筋コンクリート造(RC造)や鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)で建設されており、木造よりも耐震性、耐火性、遮音性に優れています。特に新耐震基準(1981年以降)で建てられた物件は、震度6強から7程度の地震にも耐えられる設計です。

デメリット

マンションには多くのメリットがある一方で、次のデメリットも存在します。

  • 家賃や価格が高い傾向がある
  • 管理費・修繕積立金が高い場合がある

マンションは優れた構造や設備により、アパート・団地と比べて家賃や価格が高めに設定される傾向があります。また、共用施設が充実しているマンションは、管理費が高い場合もあります。

かかる費用と得られるメリットを比較し、過剰な設備が備わっている物件を避けることで、費用を抑えやすくなるでしょう。

マンションに住むのにおすすめなのはどんな人?

ここまでの内容をふまえると、マンションは以下のような人におすすめです。

  • 利便性を重視したい人
  • 防犯面で安心して暮らしたい人
  • 周囲の生活音や足音が気になる人
  • 地震や火災による被害を抑えたい人
  • 資産性を重視したい人

マンションは、防犯性や設備の充実度を重視する人におすすめです。特に、小さな子どもがいる家庭や共働きで留守にすることが多い家庭では、オートロックや防犯カメラがあると安心でしょう。

また、通勤や通学の利便性を重視する人にとっても、駅近くに立地するマンションは魅力的です。

団地のメリット・デメリット

続いて、団地のメリット・デメリットを見ていきましょう。

メリット

団地には、次のメリットがあります。

  • 家賃が安い傾向にある
  • 敷地が広い傾向にある
  • 採光・通風が良好な傾向にある

団地は、総じてマンションより賃料が安い傾向にあります。初期費用や更新料も比較的リーズナブルに設定されることが多く、住居にかかるコストを抑えやすい点がメリットです。若年層や単身者に限らず、予算を抑えたい方にとって魅力的な選択肢となるでしょう。

また、公共団地の敷地は総じて広く、敷地内に公園やベンチ、遊具が設置されていることも少なくありません。敷地が広く、ゆとりのある設計となっているため、採光・通風も良い傾向にあります。

デメリット

一方、団地には、次のようなデメリットがあります。

  • 築古の物件が多い
  • 「団地間」が採用されている物件も少なくない
  • エレベーターがない物件も多い

団地は昭和40年代から50年代が供給のピークのため、総じて築古です。また、畳のサイズは一般的な畳より小さい「団地間」が採用されている物件も少なくありません。不動産公正取引協議会連合会が定める1畳あたりの大きさは「1.62m以上」ですが、畳間は「1.44㎡」です。

総階数が5階を下回る古い団地は、エレベーターがないことも少なくありません。エレベーターがあったとしてもサイズが小さく、大型家具を運ぶのが難しい可能性もあります。団地は間口も広くないため、引っ越し費用が割増しになる可能性もあります。

団地に住むのにおすすめなのはどんな人?

団地に住むのにおすすめなのは、以下のような人です。

  • 家賃をできるだけ抑えたい人
  • 隣地との交流をいとわない人
  • 足腰が強い人

団地は、静かな環境やセキュリティの高さよりも、家賃の安さを重視する人におすすめです。生活コストを抑えたい単身者や学生のほか、初めての一人暮らしを始める方にも向いています。

また、団地には長く住んでいる方も多く、住人のコミュニティが形成されていることも少なくないため、地域との繋がりを持ちたい方にも向いています。

実際のところ、団地には高齢者も多く暮らしていますが、郊外に多い、エレベーターが無い物件が多い、敷地が広いという特徴から考えると、足腰が強い方のほうが向いているものと考えられます。

マンション・団地を選ぶときの注意点

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物件選びでは多くのチェックポイントがありますが、なかでもマンションや団地を選ぶときに注意したい点を3つ紹介します。

  • 価格・賃料以外の費用も確認する
  • 管理状態を見る
  • リフォーム・リノベーションの規約をチェックする

ひとつずつ見ていきましょう。

価格・賃料以外の費用も確認する

マンションや団地を選ぶ際は、共益費や管理費、修繕積立金などの費用も確認しましょう。月々の支払いが予想以上に高くなり、入居後の家計を圧迫する恐れがあるためです。

例えば築年数が経過した物件は、建物が劣化することで修繕の必要性が増え、修繕積立金が高くなる場合があります。共用施設が充実している物件も、管理費が高い傾向が見られます。

物件によって金額が異なるため、不動産会社や管理会社に問い合わせて確認するのが確実です。

管理状態を見る

物件の管理状態は、住環境の質や将来的な資産価値に直結します。管理組合が適切に機能しているかを確認しましょう。

特に古い団地では、居住者が自主管理を行っている場合がありますが、専門知識の不足や高齢化により管理が行き届かないリスクがあります。

長期修繕計画が策定され、修繕積立金が十分に積み立てられているかもチェックポイントです。積立金が不十分だと、将来的に大規模修繕の費用負担が増えるかもしれません。

管理体制を確認するには、管理組合の議事録の開示を求める方法があります。実際に物件を訪れ、共用部分の清掃状態や設備の管理状況を確認することも大切です。

リフォーム・リノベーションの規約をチェックする

購入後にリフォームやリノベーションを検討している場合、管理規約を事前に確認することが不可欠です。例えば、床材の変更が禁止されている場合や、工事可能な曜日・時間帯が制限されているケースも珍しくありません。

加えて、建物の構造による制約も確認が必要です。特に壁式構造の建物では取り外せない壁があり、自由な間取り変更を行えない可能性があります。

制約を把握せずにリフォームを計画すると、想定外の費用増加や工事中断などのリスクが考えられます。物件購入前に、管理組合や不動産会社に詳細を確認しておきましょう。

まとめ

マンションと団地には、供給主体や立地、構造などの違いがあります。団地は公的機関によって供給され、郊外に位置することが一般的です。

一方、マンションは主に民間企業によって都市部や駅周辺に建設されます。耐震性や遮音性、防犯性に優れているのが特徴です。マンションと団地の違いを把握し、予算やライフスタイルにあわせて最適な住まいを選びましょう。

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この記事のポイント

マンションと団地の違いは?

供給主体や立地特性、住棟・住戸タイプ、耐震性・構造などに違いがあります。

詳しくは「マンションと団地の違い」をご覧ください。

マンションに向いているのはどんな人?

利便性を重視したい人や防犯面で安心して暮らしたい人、資産性を重視したい人などがマンションに向いているものと考えられます。

詳しくは「マンションのメリット・デメリット」をご覧ください。

団地に向いているのはどんな人?

家賃をできるだけ抑えたい人や隣地との交流をいとわない人が向いているものと考えられます。

詳しくは「団地のメリット・デメリット」をご覧ください。

ライターからのワンポイントアドバイス

マンションと団地のどちらを選ぶべきかは、住居に求める条件や優先順位によって変わります。設備や立地を重視するならマンション、コストや環境の良さを優先するなら団地が選択肢になるでしょう。
また、物件を購入する際は、現在の生活スタイルだけでなく将来を視野に入れることも大切です。例えば、家族構成の変化に対応するためのリフォームが可能かどうかは重要なポイントです。物件購入前に、管理規約や構造による制約を確認しておきましょう。

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