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資産価値の高いマンションの条件とは?戸建てとの比較も紹介

執筆者プロフィール

桜木 理恵
資格情報: Webライター、宅地建物取引士、2級ファイナンシャル・プランニング技能士、管理業務主任者

大学在学中に宅地建物取引士に合格。新卒で大手不動産会社に入社し、売買仲介営業担当として約8年勤務。結婚・出産を機に大手ハウスメーカーのリフォームアドバイザーに転身し約5年勤務。その他信託銀行にて不動産事務として勤務経験あり。現在は不動産の知識と経験を活かし、フリーランスのWebライターとして活動。不動産や建築にまつわる記事を多数執筆。「宅地建物取引士」「2級ファイナンシャル・プランニング技能士」「管理業務主任者」所持。

ざっくり要約!

  • 土地の評価が高いマンションを選ぶことが、資産価値が高いマンションを選ぶことにつながる
  • 資産価値が高いマンションは、将来売却することになった際も売りやすく、また賃貸もしやすい傾向がある

マンションを購入するのであれば、「できるかぎり資産価値が高いマンションを買っておきたい」と考える方が多いのではないでしょうか。

ライフステージの変化により、住み替えをする可能性はあります。またマンション価格が高騰をし続けていることもあり、資産形成として購入を検討する方もいるでしょう。

将来売却することも見据えて、資産価値が落ちにくく、高値で売却しやすいマンションを選んでおきましょう。

この記事では、資産価値が高いマンションの条件や、資産価値を維持する方法を紹介します。マンションと戸建ての資産価値も比較しますので、マンションの購入を検討している方はぜひ参考にしてください。

資産価値の高いマンションの条件

まず、資産価値が高いマンションの条件を3つ紹介します。

アクセス良好

資産価値が高いマンションを希望するのであれば、アクセスがよいマンションを選びましょう。

マンションは古くなると劣化し、年数の経過により資産価値は下がります。これは中古マンションに限ったことではなく、新築マンションや戸建ての場合も同様です。

しかし土地の価値は年数によって減少することはなく、そのときの不動産市場によります。

したがって土地の評価が高いマンションを選ぶことが、結局は資産価値が高いマンションを選ぶことにつながります。

駅や商業施設へのアクセスが良好で、利便性がよいエリアにあるマンションは資産価値が落ちにくいでしょう。また、駅から遠くても都心にあるマンションは資産価値が高くなります。

築年数が浅い

中古マンションは、築年数が古くなると資産価値は下落しますが、古ければ古いほど下落率も大きくなります。

たとえば築年数が浅いマンションは設備や内装の状態がよいため、新築マンションと比べても、分譲価格と大きく変わることはありません。

しかし築20年以降は、給湯器やガスコンロなどの設備が寿命を迎える時期になることもあり、分譲時の価格の半分ほどになることもあります。

中古マンションは、売却するタイミングによっては購入時よりもかなり安くなってしまう可能性があります。資産価値が下がりにくいことを考慮するのであれば、なるべく築年数が浅いマンションを購入するようにしましょう。

・「築年数が古い物件の売却」に関する記事はこちら
築40年の家を好条件で売るには?リフォームをしなければ売れないのか

設備や共有スペースの充実

中古マンションを評価するうえでポイントとなるのは、立地や築年数だけではありません。マンションに備わっている設備や共用施設が充実しているかどうかも、資産価値を高める要素になります。

たとえばゲストルームやキッズコーナー、トレーニングルームなどがあり、所有者が住み続けたいと感じるような住み心地の良いマンションは、売りに出されることが少ないため希少性があり、結果的に資産価値が高くなります。

戸建てとマンションの資産価値の比較

「戸建てとマンション、買うならどっち?」とよく比較されることがありますが、同じ価格の戸建てとマンションを比較した場合、どちらがより資産価値が高いといえるのでしょうか。

ちなみに耐用年数で比較した場合、木造の一戸建ては22年、鉄筋コンクリート造のマンションは47年です。

築20年にもなると、木造の戸建ての建物部分については、耐用年数上ではほぼ評価がなくなり、立地条件や建物状況によっては売却に苦労するかもしれません。しかしマンションの場合、築20年程度でも十分流通性があり、場合によっては新築時とそう変わらない金額で売却できる可能性があります。

さらにいえば、都心部では新築マンションの価格高騰が影響し、中古マンションの相場価格も上昇し続けていることから、購入時よりも高く売却できるケースもあります。

不動産は需要が高い物件ほど、高値で売却しやすく、値崩れしにくくなります。

したがって都心部なのか郊外なのによってもそれぞれの評価は異なり、郊外など戸建ての方が人気のエリアでは資産価値が逆転することもあります。

・「マンションと戸建てはどっちが人気」に関する記事はこちら
マンションと戸建てはどっちが人気?どっちが売れる?【徹底比較】

資産価値の高いマンションを購入したいときのポイント

資産価値が高いマンションを購入したい場合に、押さえておきたいポイントを紹介します。

将来的な売却・賃貸の可能性

資産価値が高いマンションは、将来売却することになった際も売りやすく、また賃貸もしやすい傾向があります。

将来的にマンションを売却、もしくは賃貸しやすいマンションを選んでおきましょう。具体的には駅から近く、利便性がよいマンションがおすすめです。そして駅から近いだけでなく、住環境のよさも重視します。

また中古マンションを購入後に、自分の好みに合わせてリフォームすることがありますが、万人受けしないようなデザインや間取りにしてしまうと、売却や賃貸がしにくくなることがあります。

資産価値を考慮するのであれば、あまり奇抜な内装やレイアウトにしないことをおすすめします。

住宅ローンの選び方

住宅ローンを借り入れる際は、金利だけを見て金融機関を選ぶのではなく、保証料や団体信用生命保険の内容なども比較して選ぶようにしましょう。

選ぶ金利やプランによって、総支払額が大きく異なる可能性もあるため、慎重に検討してください。

まず金利についてですが、変動金利と固定金利があり、それぞれ金利が異なります。今後住宅ローン金利が上昇する可能性はあるため、固定金利も利用することも視野にいれてプランを立てましょう。

また支払い方法には、毎月同じ額を返済していく「元利均等返済」と、返済額が年数とともに減っていく「元金均等返済」があります。

総返済額が少ないのは元金均等返済ですが、借り入れ当初の返済額が大きいため、子どもの学費がかかる時期などは負担になることもあるでしょう。支払い方式は、ライフプランに合わせて選択しましょう。

金利だけでなく、保証料や手数料も金融機関によって異なります。金利が安くても保証料や手数料が高いこともあり、また保証料を金利に上乗せして払う方法もあります。

繰り上げ返済にかかる手数料もそれぞれ異なるため、途中で返済する可能性がある場合は、手数料がなるべくかからない金融機関の方がお得です。

ちなみに、契約者がもしものときに備えるのが団体信用生命保険ですが、保障の範囲や内容も金融機関によって異なりますので、よく比較したうえで選ぶことをおすすめします。

・「住宅ローンを組む銀行の選び方」に関する記事はこちら
住宅ローンを組む銀行の選び方は?金利やポイントを解説

マンションの資産価値を維持するための管理と改修

マンションは経年により劣化しますが、定期的なメンテナンスやリフォームをすることで、その価値を維持しやすくなります。資産価値を維持するためにすべきメンテナンスとリフォームについて解説します。

定期的なメンテナンス

マンションによっては、排水管の高圧洗浄や火災報知機の点検などのメンテナンスを、定期的に行っているケースがあります。とくに配管の状態は目に見えないため、メンテナンスは定期的に受けるようにし、不具合が生じないように心がけましょう。

また日頃から清潔な状態を保っておくことも重要です。汚れをため込んでしまうと、落ちにくくなります。もし清掃が難しい場合は、数年に1度程度プロにハウスクリーニングを依頼することで、きれいな状態を保ちやすくなります。

リフォームを検討する

マンションの築年数によっては、浴室やキッチンがリフォームされているケースがあります。

たとえば築20年以降のマンションであっても、水回りのリフォームがされていることで評価が高くなります。

しかしマンションは区分所有建物であり、共用部分に影響するようなリフォームや改修はできません。リフォームを検討する場合は、管理規約や使用細則を確認するようにしてください。

東京で資産価値が高いマンションのエリア

東京でマンションの購入を検討している方のために、都心の人気エリアや、開発が進む新興エリアを紹介します。

実際には自分が住みやすいと感じるエリアを選ぶことで、購入後に高い満足感を得られます。しかしエリアの選定に迷っている場合は、資産価値が高いエリアで選ぶのも1つの方法です。ぜひ、自分の予算や希望に応じて選定してください。

都心の人気エリア

東京23区でマンションの平米単価が比較的高いのは、港区・渋谷区・千代田区です。

もちろんこのまま高い状況が続くかどうかは、社会情勢や不動産市場にもよります。しかし大幅に下落することは考えにくく、今後も人気のエリアといえるでしょう。

子どもの教育に熱心な方には、自治体の学習に対する支援が充実している千代田区・中央区・文京区なども人気があります。

何を求めるかによって住みたい街も異なるため、予算や条件などいろいろな角度から検討することをおすすめします。

開発が進む新興エリア

新たに開発が進むエリアも注目されることから人気があり、今まで以上に資産価値が上昇する可能性があります。

たとえば記憶に新しいのは、高輪ゲートウェイ駅ではないでしょうか。約50年ぶりに山手線に新しく駅が誕生したことで品川駅周辺が注目され、実際に高層マンションや商業施設の建設が進みました。

最近では、麻布台ヒルズが開業しました。住宅エリアにある高級マンションは、最高価格は200億円とも聞きますが、高額であるにもかかわらず売れ行きは好調のようです。

麻布台ヒルズは高額すぎると感じる方も、他エリアの資産価値が高いマンションを購入することは可能です。今後開発が進むエリアにも注目し、マンションの購入を検討しましょう。

通勤アクセスに優れた郊外エリア

複数路線の乗り入れがあるなど、特急列車が停車し都心部までのアクセスに優れた駅の周辺地域は郊外でも人気のエリアです。

特に駅に近いマンションの人気は高く、平米単価でいえば都心部の方が高いかもしれませんが値崩れしづらいという意味では資産価値の高いマンションは郊外にもあります。

この記事のポイント

戸建てとマンション、資産価値が高いのはどっち?

戸建てとマンションは、都心部にあるのか郊外にあるのかによってもそれぞれの評価が異なり、郊外など戸建ての方が人気のエリアでは資産価値が逆転することもあります。
そのため、一概にどちらのほうが資産価値が高いとはいえません。

詳しくは「戸建てとマンションの資産価値の比較」をご覧ください。

マンションの資産価値を維持するために必要なことは?

マンションは経年により劣化しますが、定期的なメンテナンスやリフォームをすることで、その価値を維持しやすくなります。

詳しくは「マンションの資産価値を維持するための管理と改修」をご覧ください。

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