家の売却査定はどこに依頼するといい？事前準備や注意点などを解説

家の売却査定は、どこへ依頼したらよいのでしょうか。インターネットで検索すると無料査定を受け付けている不動産会社は多く、依頼先に迷ってしまう方は多いかもしれません。

今回は、売却査定を依頼する際の不動産会社の選び方と、事前に準備しておいたほうがよいことを解説します。

また無料査定を依頼するときの注意点も紹介しますので、家の売却を検討している方は参考にしてください。

家の売却査定はどこで頼む？

家の売却は、不動産会社に仲介を依頼するのが一般的です。まずは不動産会社へ相談し、売却査定を依頼しましょう。

不動産会社のホームページには、売却査定のための専用フォームがあることが多く、24時間365日申し込みできます。もし見つからないようであれば、メールや電話で申し込みます。

家の築年数や土地の面積がわかるとスムーズに依頼できるので、購入時の不動産売買契約書や重要事項説明書を手元に用意しておくとよいでしょう。

無料で査定してくれる不動産会社がおすすめ

家の査定は、無料で査定してくれる不動産会社がおすすめです。
無料と聞くと心配になる方もいるかもしれませんが、ほとんどの不動産会社は無料で査定を行っており、後から費用を請求されることはありません。

また査定報告書を受け取ったとしても、かならずしも売却する必要はありませんので安心してください。

不動産会社は無料査定を受けることで、媒介契約を結んでもらい、最終的に仲介手数料を得ることを目的としています。もちろんすべてが収入に結びつくわけではありませんが、営業活動や宣伝広告の一環として行なっているのです。

家の無料査定の種類

家の無料査定は、おもに3種類あります。それぞれの特徴を解説しますので、希望に合わせて選ぶようにしてください。

無料査定の事前準備

不動産会社に無料査定を依頼する前に、事前準備をしておきましょう。準備をしておくことで査定をスムーズに進めることができます。

住宅ローン残高を確認する

まず、住宅ローン残高がどのくらいあるのか確認してください。
買主へ所有権を移転する前に抵当権を抹消しなければならず、決済日に受領する売買代金で住宅ローンを完済できない場合は、足りない分を自己資金で充当することになります。

住宅ローンの残高は、金融機関が作成する返済予定表や残高証明書で確認できますが、ネットサービスを利用している場合はオンライン上でも確認できます。

また金融機関の窓口で確認する方法もあります。本人確認書類などが必要になるので、事前に電話などで確認しておくとよいでしょう。

必要書類を準備する

匿名査定や机上査定は、おおまかな家の情報のみでも査定依頼ができますが、訪問査定を依頼する場合は家の詳細な情報が必要になります。

全ての資料が揃っていないと依頼できない訳ではありませんが、情報量が多いことで、より精度の高い査定額を知ることができます。

戸建てとマンションの場合におけるそれぞれの必要書類の重要度を紹介します。

必要書類	戸建て	マンション
登記識別情報通知書 もしくは登記済権利証	◎	◎
登記事項証明書・公図	▲	▲
建築確認済証・検査済証	◎	―
建設工事請負契約書	○	―
境界確認書・土地測量図	◎	―
建物平面図・設計図書	◎	―
購入時の売買契約書	○	○
分譲時のパンフレット・図面集 （専有面積がわかる図面）	―	◎
管理規約・使用細則・総会の議案書など	―	○
固定資産税納税通知書（直近のもの）	○	○
住宅性能評価書 （設計住宅性能評価書・建設住宅性能評価書）	○	○
住宅瑕疵担保責任保険の付保証明書	▲	▲
リフォーム済みの場合は内容や時期が分かるもの	○	○
インスペクション（建物状況調査）を実施した場合はその結果報告書	▲	▲

◎：準備が必要
○：用意しておいた方がよい
▲：手元にあれば用意しておく

売却時期と目標額を設定する

売却希望時期と、目標額を設定しておきましょう。たとえば住み替えなどで現金化したい時期が決まっている場合と、1年以内を想定している場合では売り方が違ってきます。

査定額が想定よりも低い場合、住宅ローンの残高や自己資金によっては売却が難しくなります。おおまかでも資金計画を立てておくと、売却するかどうかの判断がしやすくなるでしょう。

戸建ての場合は修繕履歴を確認

外壁塗装や屋根の改修、水回りのリフォーム、シロアリ予防などを実施している場合は、工事請負契約書（注文書）や領収書を探しておきましょう。

維持管理が適切にされた家は資産価値が高くなるため、その分査定額も高くなるかもしれません。また不動産会社だけでなく、買い手にも大きなアピールになります。早めに準備しておきましょう。

新築時の保証書や設計図書は買主へ引き継ぐことになるため、早めに準備しておきます。なお保証期間中でも、売却した場合買主へ引き継げないこともあります。保証条件や特約の有無も、合わせて確認しておきましょう。

マンションでも、浴室やキッチンをリフォームしている場合や、大規模修繕を実施済みの場合はアピールになります。

片付けやハウスクリーニングは不要

訪問査定前に、片付けやハウスクリーニングは不要です。そのままの状態を見てもらいましょう。

不動産会社によっては、必要に応じてハウスクリーニングなどのサービスを、媒介契約を結ぶことを条件に提供していることがあります。

ちなみに東急リバブルでは、売主様に寄り添うサービスを各種ご用意しています。
詳しくはこちらをご覧ください。

無料査定を依頼する時の注意点

無料査定を依頼する際の注意点を紹介します。

査定を受ける前に自分で相場を調べる

査定を依頼する前に、自分でも相場価格を確認しておきましょう。不動産会社から提示された査定額が高いのか（もしくは低いのか）判断しやすくなり、適正価格で売り出すことにも役立ちます。

築年数や広さなど、似たような条件の物件が家の近くにあれば比較するようにし、不動産価格を調べておくようにします。

たとえば不動産ポータルサイトや不動産会社のチラシをチェックすることで、売り出されている物件の相場を確認できます。

不動産の相場価格や取引事例を確認するツールとして、以下の2つのサイトをおすすめします。

・不動産情報ライブラリ｜国土交通省
不動産の取引価格や地価公示価格を検索できる、国土交通省が運営するWebサイトです。住所を入力することで、取引価格や成約価格を調べられます。

・レインズ・マーケット・インフォメーション｜不動産流通機構
国土交通大臣指定の不動産流通機構が運営する、不動産取引情報提供サイトです。マンションと戸建ての成約価格を検索できます。

不動産会社が近隣の物件情報をきちんと把握しているか確認

不動産会社に無料査定を依頼する際は、近隣で売り出されている物件の販売状況や成約事例を担当者が把握しているのか聞いてみましょう。

売却時に競合となる可能性がある、近隣の売り物件を把握できていないのであれば、そもそも査定を依頼する会社としてふさわしくない可能性があります。

不動産会社から近隣の販売実績は明示されたか確認

不動産会社に無料査定を依頼する際は、近隣で販売実績がどの程度あるのか聞いてみましょう。

そのエリアに精通しているかどうか、また同じような物件の販売を得意としているのかを確認できます。

不動産会社や担当者によっては、販売実績がわかる資料を準備してくれることもあります。とくに訪問査定など自宅で打ち合わせする場合は、事前にその旨を伝えてとよいでしょう。

複数の不動産会社に依頼する

不動産会社が提示する査定額は、売却想定価格です。中古住宅に同じものはなく、定価もありません。

不動産会社によって査定額は異なるため、複数の会社に査定依頼して、平均値を参考にするようにしましょう。

また高い査定額を提示した不動産会社が、高く売却できるとは限りません。媒介契約を結びたいがために高めに設定している可能性や、販売実績がないために適正価格を把握できていない可能性もあり注意が必要です。

信頼できる不動産会社に依頼する

売却を検討している際には信頼できる不動産会社に査定依頼しましょう。

無料とはいえ、査定額の根拠について丁寧に説明しない不動産会社や、高額すぎる（もしくは低額すぎる）査定額を提示する担当者は信用しないようにしましょう。

またこちらの質問に対して明確に答えない担当者は、不動産取引に精通していない可能性があります。

無料査定を依頼するときは査定額だけでなく、不動産会社の販売実績や対応、担当者のスキルや相性も確認してください。

ライターからのワンポイントアドバイス

基本的には家の相場価格を把握するために不動産会社へ査定を依頼しますが、査定額だけでなく、不動産会社の販売実績や対応、担当者のスキルや相性も同時に確認しましょう。

複数の会社に査定依頼することで、不動産会社や担当者が信頼できるのか判断しやすくなります。

家の売却は不動産会社選びが重要です。まずは、不動産会社に相談することから始めてみましょう。

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