ざっくり要約!
- 掃除をしてもマンションの査定額には影響しない
- マンション査定後、内覧前までに入念な掃除をしておく必要がある
マンション査定を受ける前に、部屋の掃除はしておく必要があるのでしょうか。もし査定額が上がるのであれば、念入りに掃除しておきたいものです。
今回は「マンション査定前に掃除は必要なのか?」「掃除をしたら査定額は上がるのか?」という疑問にお答えします。
内覧前に注意すべきポイントや、マンション査定前に掃除以外でするべきことも解説します。マンション査定や内覧を控えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
記事サマリー
マンション査定前の掃除は必要?

結論から言えば、マンション査定前は最低限の掃除でよく、念入りに掃除する必要はありません。なぜ最低限の掃除でよいのか、その理由について解説します。
掃除をしても不動産の査定額には影響しない
念入りに掃除をして部屋がきれいになったとしても、基本的には査定額が上がることはありません。
「きれいに掃除してから査定依頼しよう」などと査定の時期を遅らせるのではなく、好機を逃さないためにも、早めに査定依頼することをおすすめします。
マンション査定で査定額に影響するのは、おもに以下の項目です。
- 築年数
- 間取り・専有面積
- 日当たり・眺望
- 内装・設備の劣化具合
- 立地・利便性
- 維持管理のよさ
- 周辺環境
- 売主・施工会社
- 管理会社の規模
査定額と売却額は別
不動産会社が算出する査定額は、売却予想価格です。
査定額と売却額は別物であり、仮に部屋をきれいに掃除して査定額が高くなったとしても、その価格で買い手が付かなければ、値下げを検討することになるでしょう。
査定額を上げる努力をするのではなく、内覧者の購入意欲を高めることを優先させましょう。
マナーとして掃除をしておく
査定前だからといって、念入りに掃除する必要はありません。しかし査定をする担当者へのマナーとして、最低限の掃除はするべきでしょう。
あまりにも汚い場合は担当者の心証が悪くなりますし、売却が難航しそうだと思わせてしまうと、査定額にも影響しかねません。
担当者が室内を調査しやすいように、水回りの汚れは落とし、床になるべく物を置かないようにしましょう。
マンション査定後に掃除が必要なのは内覧前!注意点4つ

マンション査定の前の掃除は、最低限でも構いません。しかし査定後、内覧前までに入念な掃除をしておく必要があります。
汚れた部屋よりも清潔感のある部屋の方が、購入したい気持ちになるでしょう。大切な内覧に備えて、丁寧に掃除をしておくのがおすすめです。
ここでは、内覧に備えてとくに注意すべきポイントを4つ紹介します。
1.すべての部屋をきれいにする
内覧者は購入するかどうか判断するために、水回りや寝室はもちろん、ベランダや収納スペースも見たいと思うでしょう。
訪問した友人にも見せないような場所も、すべて見せることになります。躊躇せず見せられるように、掃除しておきましょう。
普段、整理整頓が行き届いていない場所を片付けようとすると、案外時間がかかるものです。内覧前日に始めるのではなく、なるべく早めに進めておきましょう。
2.不用品は処分して広く見せる
部屋の中に物があふれていると、実際の広さよりも狭く見えてしまいます。引っ越しするときまで引き延ばすのではなく、内覧前に不用品は処分するようにしてください。
内覧者の購入意欲を低下させないためにも、可能な範囲で生活感を抑えられるようにし、モデルルームのような空間を目指しましょう。
粗大ゴミは回収までに時間がかかることが多いため、不用品回収業者やリサイクルショップ、フリマアプリなどの活用も検討してみてください。
3.とくに念入りに掃除すべき場所がある
査定前は普段通りの掃除で構いませんが、内覧前には丁寧に掃除しましょう。内覧者によいイメージを持ってもらうためにも、これから紹介する4つの場所は、とくに念入りに掃除しましょう。
玄関
玄関は、内覧者が最初に目にする場所です。
玄関がきれいかどうかで第一印象が決まるため、内覧前に丁寧に掃除しておきましょう。
靴はシューズクロークに収納し、タイル部分は掃き掃除をして、土埃を取り除くようにしてください。
もし郵便物や宅配で届いたものがあれば玄関に置いたままにせず、スッキリとした印象になるように片付けましょう。
シューズクロークの汚れやカビは、においの原因になります。シューズクロークの中も水拭きし、必要に応じて消臭スプレーを使うなど、靴のニオイ対策もしておきましょう。
水回り
キッチンやトイレ、バスルームなど、毎日使う水回りは汚れやすく、内覧者もきれいかどうか気になる場所です。
キッチンシンクの水垢やガスコンロの油汚れ、バスルームやトイレの赤カビなどは、内覧前にできるだけきれいに掃除しておきましょう。
どうしても汚れが落ちないときは、ハウスクリーニングを依頼することも検討してみてください。ちなみに室内全体ではなく、バスルームだけ頼むことも可能です。
共用部分
内覧者にとって、マンションのエントランスや共用廊下、集合ポストなど、共用部分も気になるものです。
清掃が行き届いていれば印象が良くなりますが、逆に汚れが目立つと、候補から外れてしまうかもしれません。
日頃から汚れが気になる部分があれば、管理会社に相談しておきましょう。またできれば内覧前に共用部分もチェックし、ゴミや枯れ葉が落ちていれば拾うようにしましょう。
においがある場所
においが気になりそうな場所も、事前に対策しておきましょう。住んでいる人は慣れてしまい気づきにくいものですが、訪問者にとっては無視できないほどのにおいがするかもしれません。
特に最初に足を踏み入れる玄関、水回りの排水溝、リネン類やベッドはにおいが気になりやすいため注意しましょう。
もしペットを飼っている場合は要注意です。
洗濯できるものは洗濯し、においの原因になる汚れやカビは、専用の洗剤を使って除去しましょう。消臭スプレーや換気も有効です。各部屋のにおい対策も忘れないようにしてください。
破損部分
破損している部分は、意外と目につくものです。たとえば壁にできた穴やフローリングに目立つ傷があれば、専用の材料を使って修繕しておきましょう。
専用の材料や道具は、ホームセンターや100円ショップなどで見つけることができ、SNSなどで修復方法を紹介していることがあります。
給湯器の不具合など、生活に支障が出る破損は業者に依頼する必要があります。しかし生活するうえで支障がなく、高額な費用がかかるものについては、不動産会社の担当者に相談してから修繕するようにしましょう。
4.ハウスクリーニングも検討する
カビや水垢などがどうしてもきれいにならないときや、忙しくて掃除が難しい場合は、ハウスクリーニングを検討しましょう。
ただしハウスクリーニングにかかった費用を、売買価格に上乗せできるわけではありません。費用対効果をよく考えて、必要な場所だけ依頼するようにしてください。
ハウスクリーニング会社によっては、パック料金やキャンペーン価格を提示していることがあります。まとめて依頼した方がよいケースもありますので、複数の会社の料金を比較してみてください。
ハウスクリーニングの相場は下記の通りです。
- キッチン:17,000~20,000円
- 換気扇・レンジフード:8,000~18,000円
- バスルーム:15,000~20,000円
- トイレ:8,000~10,000円
- 洗面所:8,000~10,000円
・「ハウスクリーニングの相場」に関する記事はこちら
ハウスクリーニングの相場はいくら?水回りから一戸建てにかかる費用まで紹介
マンション査定前に掃除以外でするべきこと

マンションの査定前に、掃除以外でするべきことがいくつかあります。ここでは、おもな準備について解説します。
簡易査定をしてから訪問査定をする
不動産会社がおこなうマンション査定には、簡易査定と訪問査定があります。
簡易査定とは、マンションの情報のみで査定額を出す方法です。一方で訪問査定は、実際にマンションを現地調査してから査定額を出す方法です。
簡易査定は訪問査定に比べて精度は落ちますが、数日で結果が出るのがメリットです。訪問査定は現地調査に1~2時間、査定額が出るまでに1週間程度かかります。
まず複数の会社に簡易査定を依頼し、不動産会社の対応を確認したうえで、訪問査定を依頼する会社を選ぶとよいでしょう。
複数に依頼する
不動産会社によって得意分野が異なるため、査定額に差が出ることがあります。
簡易査定だけでなく、訪問査定も複数の不動産会社へ依頼しましょう。
担当者から査定額を算出した根拠を説明してもらい、救数の査定額を比較することで、相場を把握しやすくなるのがメリットです。
また複数の担当者と直接やりとりすることで、担当者のスキルや相性も確認できます。担当者の対応を確認し、信頼できると感じた担当者へ売却を依頼しましょう。
マンションの相場を把握しておく
不動産会社へマンションの査定を依頼する前に、自分でもマンションの相場を調べておきましょう。不動産会社が提示した査定額が、妥当な金額なのか判断しやすくなります。
複数の売り物件の価格を知ることで、おおよその相場を把握できるようになります。
不動産会社のホームページや不動産ポータルサイトなどを使って、同じマンションが売りに出ていないか、類似するマンションがいくらで売りに出ているのか検索してみましょう。
・東急リバブルの売出相場検索はこちら
書類を用意する
マンションの査定を依頼するにあたって、いくつか書類が必要になります。不動産会社が用意できる書類もあるため、すべて用意できなくても査定依頼できますが、なるべく揃えておきましょう。
必要書類は以下の通りです。
- 登記済証(権利証)または登記識別情報通知
- マンション購入時のパンフレット
- 間取図または図面集
- 売買契約書
- 重要事項説明書
- マンションの管理規約
- リフォームの履歴がわかる書類
・「マンションの査定額アップのポイント」に関する記事はこちら
マンションの査定額を上げるには?査定額アップのポイントを徹底解説
・「マンション査定のすべて」に関する記事はこちら
【後悔しない売却へ】マンション査定のすべて!シミュレーション査定や損しないための注意点も解説!
この記事のポイント
- マンション査定前の掃除は必要?
念入りに掃除をして部屋がきれいになったとしても、基本的には査定額が上がることはありません。
「きれいに掃除してから査定依頼しよう」などと査定の時期を遅らせるのではなく、好機を逃さないためにも、早めに査定依頼することをおすすめします。詳しくは「マンション査定前の掃除は必要?」をご覧ください。
- マンション査定後に掃除が必要なのはいつ?
マンション査定の前の掃除は、最低限でも構いません。しかし査定後、内覧前までに入念な掃除をしておく必要があります。
汚れた部屋よりも清潔感のある部屋の方が、購入したい気持ちになるでしょう。大切な内覧に備えて、丁寧に掃除をしておくのがおすすめです。詳しくは「マンション査定後に掃除が必要なのは内覧前!注意点4つ」をご覧ください。
ライターからのワンポイントアドバイス
マンションをなるべく高く売却したいと思い、不動産会社の査定前に念入りに掃除をしておこうと考えている方は多いかもしれません。もちろん不動産会社の担当者へのマナーとして、室内を清掃しておくことは大切です。
しかし本当に高く売却したいのであれば、査定前ではなく、ぜひ内覧前に清掃するようにしてください。内覧は当日に決まることもあり、急に対応しなければならないケースもあります。いつでも内覧に対応できるように、日々整理整頓を心がけ、きれいに掃除しておきましょう。

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