新駅の開業、新たな商業施設のオープン、公共施設のリニューアルなど、行政や民間が手掛ける、暮らしに関係する再開発情報をお届けします。今回は、湾岸エリアから2点、お台場エリア、ゆりかもめ「青海」駅前にかつてあったトヨタのショールーム施設「メガウェブ」跡地に建設される、次世代アリーナ、東京メトロこと、東京地下鉄株式会社から発表された、地下鉄有楽町線、南北線の延伸に関するニュースをご紹介します。
東京・お台場エリアで「TOKYO A-ARENA PROJECT」始動
東京・お台場エリアの「青海」に2025年秋 次世代アリーナ誕生
2022年8月29日、トヨタグループは以下のように発表しました。
トヨタ自動車株式会社(以下、トヨタ自動車)、トヨタ不動産株式会社(以下、トヨタ不動産)、トヨタアルバルク東京株式会社(以下、トヨタアルバルク東京)は、東京都江東区、トヨタのショールーム施設のメガウェブの跡地に、次世代アリーナを建設するとともに、「TOKYO A-ARENA PROJECT」を推進します。
1)コンセプト
TOKYO A-ARENA PROJECT は、「可能性にかけていこう」というコンセプトのもと、様々なパートナーの協力を得ながら、スポーツ、モビリティや、サスティナビリティといった領域を中心に、様々な可能性が集積し、さらには、その可能性が解き放たれる場所となることを目指します。
◇重点テーマ
・『次世代スポーツエクスペリエンス』~もっと観たくなる、やりたくなる~
B.LEAGUE1部に所属するアルバルク東京がホームアリーナとして利用する他、バレーや卓球などの室内競技、アーバンスポーツ、パラスポーツ、eスポーツ等の舞台として、幅広くスポーツの魅力を届けていきます。
また、多様な観戦の楽しみ方の提案や、最新テクノロジーの導入を通じて、次世代スポーツエクスペリエンスの実現を目指します。可能性に挑戦する様々なアスリートの熱気と情熱をより多くの皆さまにお届けすることで、多くの人を勇気づけ、笑顔にすることを目指します。
・『未来型モビリティサービス』~もっと便利になる、楽しくなる~
トヨタのモビリティテクノロジーを活用しながら、各企業のサービスや技術とも連携し、このアリーナでの体験を、もっと便利に、もっと楽しくすることを計画していきます。モビリティテクノロジーの可能性を拓いていくとともに、これまでにないアリーナ体験の創造を目指します。
・『持続型ライフスタイルデザイン』~もっとつながる、変わり続ける~
敷地内にある2つのパーク(屋外空間)活用による地域の賑わいへの貢献、アリーナ内のゴミ削減のほか、国内のアリーナ初となる、LEEDを検討中。青海に「青い海」を取り戻すために、地域、来場者の皆さまと、リサイクル、リユース等、持続可能なライフスタイルを一緒にデザインしていくアリーナを目指します。
*LEED:Leadership in Energy and Environmental Design(米国グリーンビルディング協会が運営する建築や都市の環境性能評価システム)
2)「TOKYO A-ARENA(トウキョウ エー アリーナ)PROJECT」 名称について
「可能性にかけていこう」というコンセプトのもと、「A」という文字にたくさんの想いを乗せた名称としました。
- 新アリーナをホームグランドとしてBリーグを牽引する役割となっていくアルバルク東京の頭文字のA
- 地域の皆さまから愛されてほしいという想いから、青海のA
- 人の可能性を広げたいという想いから、人の持つ力のAbilityのA
- アルファベットのはじまりであり、すべての始まりという想いをこめたA
3)施設概要
2030年代、有楽町線延伸(豊洲・住吉間)及び南北線延伸(品川・白金高輪間)
より便利で持続可能な社会を目指して
2022年3月28日、東京メトロは以下のように発表しました。
東京地下鉄株式会社は、2022年1月28日付で有楽町線延伸(豊洲・住吉間)及び南北線延伸(品川・白金高輪間)の第一種鉄道事業許可を申請しておりましたが、このたび、2022年3月28日付で国土交通大臣より許可を受けました。
この取組みにより、地下鉄ネットワークの充実を図ることで、東京のさらなる発展ならびに東京圏の国際競争力の強化に貢献します。
詳細は以下のとおりです。
有楽町線延伸(豊洲・住吉間)及び南北線延伸(品川・白金高輪間)鉄道事業許可 概要
1.事業概要
■有楽町線延伸(豊洲・住吉間)
- 建設キロ 4.8km
- 総建設費 約2,690億円
- 経由地 豊洲~東陽町~住吉
- 開業目標 2030年代半ば
■南北線延伸(品川・白金高輪間)
- 建設キロ 2.5km
- 総建設費 約1,310億円
- 経由地 品川~白金高輪
- 開業目標 2030年代半ば
2.整備効果
■有楽町線延伸(豊洲・住吉間)
・アクセス利便性の向上
東京東部・北部及び千葉方面と臨海副都心(国際競争力強化の拠点)とのアクセス
観光拠点(例:豊洲市場、東京スカイツリー)とのアクセス
・所要時間の短縮
所要時間(豊洲駅-住吉駅間)
約20分 → 約9分
・東西線の混雑緩和への寄与
混雑率(木場駅⇒門前仲町駅)
ピーク1時間あたり 約20%低減
■南北線延伸(品川・白金高輪間)
・アクセス利便性の向上
六本木・赤坂等の都心部とリニア中央新幹線の始発駅となる品川駅とのアクセス
羽田空港、品川開発(国際競争力強化の拠点)とのアクセス
・所要時間の短縮
所要時間(品川駅-六本木一丁目駅間)
約19分 → 約9分
※混雑率については、2019年度と比較した数値。
※所要時間及び混雑率については、現在の想定であり、今後変更の可能性があります。
※新駅の名称は仮称。
※両路線の建設にあたっては、地下高速鉄道整備事業費補助に加え、 鉄道・運輸機構による都市鉄道融資(財政融資資金)により実施予定。
※総建設費、開業目標等については、鉄道事業許可にあたり当社で取りまとめた現時点の内容であり、今後の検討や関係機関との協議等により、変更となる可能性があります。
まとめ
本記事では、暮らしと利便性の向上に繋がる、湾岸エリアに関係する街の再開発情報をご案内しました。ゆりかもめ「青海」駅に隣接するかつて一大観光スポットだった場所に、あらたなアリーナが建設され、また湾岸エリアがにぎわう日がくるのは楽しみです。また、地下鉄有楽町線、南北線の延伸による地下鉄ネットワークの充実によって、沿線住民の通勤利便性が増し、より快適な未来へつながります。