神奈川東部方面線（相鉄・東急直通線）レール締結式を開催！相鉄線の都心直通プロジェクト【2023年3月版】

新駅の開業、新たな商業施設のオープン、公共施設のリニューアルなど、行政や民間が手掛ける、暮らしに関係する再開発情報をお届けします。今回は、横浜・川崎エリアから2023（令和5）年に予定されている、相鉄・東急直通線鉄道事業をご紹介します。

神奈川東部方面線（相鉄・東急直通線）鉄道事業

神奈川東部方面線のレールが1本につながり、沿線はより便利に。

2022年7月8日、鉄道建設・運輸施設整備支援機構（JRTT）は、以下のように発表しました。

鉄道建設・運輸施設整備支援機構（JRTT）では、神奈川東部方面線、相鉄・東急直通線建設工事の2023（令和5）年3月の完成・開業に向けて工事を進めて参りました。このたび、「羽沢横浜国大」駅と「日吉」駅間の全線のレール敷設工事が完了し、相鉄本線「西谷」駅から東急東横線・目黒線「日吉」駅間のレールが1本につながることとなり、2022（令和4）年7月22日（金）にレール締結式を執り行いました。

■神奈川東部方面線の概要

神奈川東部方面線（相鉄・JR直通線、相鉄・東急直通線）は、都市鉄道等利便増進法に基づき、国、神奈川県および横浜市の支援を受けて、鉄道建設・運輸施設整備支援機構（JRTT）が整備主体として工事を行い、相模鉄道と東急電鉄が営業主体として事業を進めています。なお、相鉄・JR直通線は、2019（令和元）年 11月30日に開業しました。

■神奈川東部方面線の工事状況 

■都心直通プロジェクト

「都心直通プロジェクト」は、相鉄線とJR東海道貨物線を結ぶ「相鉄・JR直通線（SJ線）」と、相鉄線と東急線を結ぶ「相鉄・東急直通線（ST線）」の2つの路線を新たに開業することで、相鉄線の街と東京都心を直通運転で結ぶという事業です。

■「相鉄・東急直通線」の開業後、沿線に期待される変化や効果

相鉄・JR直通線と同様に、所要時間の短縮、乗り換え回数の減少といった効果が期待されています。また、新幹線へのアクセス性が向上することで、利便性が各段に向上します。
速達性に関しては、「二俣川」駅から「目黒」駅までの所要時間は【約16分】、「海老名」駅から「目黒」駅は【約15分】、「大和」駅から「新横浜」駅は【約23分】、「湘南台」駅から「新横浜」駅は【約26分】、それぞれ時間が短縮されます。

また、「新横浜」駅へのアクセスに関しては、これまで「横浜」駅や「菊名」駅などで乗り換えが必要でしたが、今後は相鉄線沿線、東急線沿線からは乗り換えなしでアクセスできるようになります。

■2つの新駅「新横浜」駅（仮称）・「新綱島」駅（仮称）

「相鉄・東急直通線」の開業にあたって、新横浜と綱島には新しい地下駅が生まれます。
ひとつは、「新横浜」駅（仮称）。「新横浜」駅（仮称）は、地下4階の駅になり、最下層の地下4階が、実際に電車が走る「ホーム階」です。
2つめは、「新綱島」駅（仮称）。「新横浜」駅（仮称）同様に地下4階の駅になります。

駅のデザインについては、「新横浜」駅（仮称）、「新綱島」駅（仮称）ともに、鉄道建設・運輸施設整備支援機構（JRTT）が地域の特徴を踏まえてデザインコンセプトを策定し、検討を進めています。

このうち、「新横浜」駅（仮称）のコンセプトについては、今回の開業が東海道新幹線、横浜市営地下鉄に続く、鉄道開通による変革の第3弾になるため、「新横浜 Ver3.0 ― 未来に向けて発展を続ける駅」としました。

デザインテーマは、「自然と調和した温もりと潤いの地下駅」。「新横浜」駅（仮称）の歴史、発展の積み重ねを表現するため、「新横浜」駅（仮称）付近の「地層」に着想を得たデザインウォールを設置する予定です。また、ホーム階では天井部に木目調のデザインを採用し、利用者が温かみを感じられるようなデザインとしています。

「新綱島」駅（仮称）のコンセプトは、「綱島の街の移り変わりを感じる駅」。「川の町、桃の町、温泉の町」と言われる、歴史深い綱島の街の移ろいを表現するようなデザインを目指しています。具体的には、地下1Fのコンコース階の壁面に、発光するガラスパネルを設置し、淡いピンクの色で「綱島の桃」を表現したり、地下4階のホーム階では、「鶴見川の近くで発展してきた街」という歴史を表現するために、ホーム両側の壁に水色のラインを入れたり、他の壁にも青色や水色を散りばめたデザインとする予定です。

まとめ

本記事では、暮らしと利便性の向上に繋がる、横浜・川崎エリアに関係する街の再開発情報をご案内しました。「相鉄・東急直通線」の開業によって沿線の利便性がますます高まることにくわえ、都心部、横浜中心部へのアクセスも良くなることで、地域の将来的な発展にも期待がもてるニュースです。