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縄文時代からの歴史と国際交流拠点としての機能を持つ街 千葉エリア

温暖な気候と豊かな自然をほこり、発展を続ける「千葉」

千葉市は、中央区・花見川区・稲毛区・若葉区・緑区・美浜区の6区からなり、面積は約270平方キロメートル。人口約97万人の政令指定都市だ。東京都心部まで約40kmの地点にあり、県内の幹線道路や鉄道のアクセスも良い。日本初・日本最長の総延長を誇る人口海浜を有するベイエリアでは、「幕張メッセ」などの国際交流拠点もある。

1873(明治6)年に県庁が千葉町に置かれ、県内の政治・経済・文化の中心地、また交通の要衝としても発展、1921(大正10)年の市制施行により千葉町から千葉市となった。多くの学校や病院、陸軍歩兵学校などの軍事施設も設置され、医療の街、軍隊の街として栄えた。戦後は近代的工業都市を目指し、臨海部への主要産業の誘致や大規模住宅団地の建設や近隣町村との合併や埋立により市域を拡大。多種業務機能が集積した国際情報都市として発展を続けている。

海辺とまちが調和する「ベイエリア」

日本一の長さを誇る3つの人工海浜、いなげの浜・検見川の浜・幕張の浜は、総延長約4.3kmに及ぶ。東京の高層ビル群、東京スカイツリーなども眺めることができ、東京湾越しに富士山の眺望が得られ、毎年2月・10月にはダイヤモンド富士が見られる。

葛飾北斎の「富岳三十六景」には、登戸浦の富士山と潮干狩りの様子が描かれている。「稲毛海浜公園」を中心としたエリアでは、施設整備など海辺の活性化に取り組んでおり、さらなる発展が期待できそうだ。

縄文時代から続く、暮らしの営み

千葉市には古くは縄文時代の初期より人々の営みが確認されている、日本最大級の貝塚「特別史跡 加曾利貝塚」などの史跡がある。平安時代後の1126(大治元)年に桓武平氏・高望王の子孫である平常重が、猪鼻台(いのはなだい)に居館を築いたことにより、都市としては千葉市の礎となったといわれ、2026(令和8)年には千葉開府900年を迎える。

「加曾利貝塚」に復元された竪穴住居

日本最大級の貝塚「特別史跡加曾利貝塚」

直径130mの縄文時代中期の北貝塚と、長径170mの南貝塚が連結した日本最大級の貝塚加曽利貝塚。今から7,000年ほど前に縄文人が住み始め、縄文中期の約5,000年前から貝塚ができ、その後、約2,000年もの間、この地での繁栄が続いたとされる。

貝塚からは、貝殻だけではなく炭になった木の実や魚の骨や猪や鹿の骨なども出土している。全国に約2,400か所ほどある貝塚のうち、千葉市に約120か所集中しており、豊かな自然環境に恵まれ、縄文時代から住みやすい場所だったと考えられている。

千葉のまちを築いた千葉氏と千葉発祥の地「亥鼻公園」

1126(大治元)年に桓武平氏の流れを汲む平常重(たいらのつねしげ)が、現在の中央区亥鼻付近に本拠を移し”千葉”を名乗ったことが千葉氏の始まり。

「亥鼻公園」にある千葉市立郷土博物館(通称・千葉城)

千葉氏の中興の祖とされている常重の子、常胤(つねたね)は、1180(治承4)年、石橋山の戦いに敗れ房総に逃れてきた源頼朝を支え、鎌倉を本拠とするよう進言するなど筆頭御家人として活躍した。常重が居館を構えた場所は、現在「亥鼻公園」として整備されている。古くから展望や桜の名所で、1861(文久元)年には「猪鼻山の望月」が千葉八景に選ばれている。

千葉常胤像と千葉城

蘭学者青木昆陽と甘藷(さつまいも)栽培の発祥の地

江戸中期の蘭学者である青木昆陽は、その著書「蕃薯考」(バンショコウ)で食糧としての甘藷(サツマイモ)の有用性を説いた。1735年(享保20)年、八代将軍徳川吉宗の命により、現在の花見川区幕張町で甘藷の試作に成功し、東日本各地にサツマイモが普及。約50年後の天明の大飢饉の際、この周辺の人々は餓死者を出さずにすんだ。そのため甘藷の試作地であった場所には「昆陽神社」が建立され「芋神さま」として祀られている。

千葉市花見川区の「秋葉神社」・「昆陽神社」

江戸時代末、中央区蘇我近辺でサツマイモを材料にしたでんぷん製造が始まった。さまざまな製品への用途が広がり、まちは繁栄し、サツマイモでんぷんの発祥の地として知られるように。1924(大正13)年には、水あめを製造する工場や、1937(昭和12)年にはサツマイモから航空用アルコール燃料や、工業用アルコールを生成する軍需工場(稲毛区稲毛東)が操業を開始し、戦中戦後の食糧難には再び多くの人々の命を救った。

本記事は、(株)ココロマチが情報収集し、作成したものです。
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