タワマンに住むメリット・デメリットとは? 高層階…低層階ならではの魅力も解説
ざっくり要約!
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タワーマンションは立地の良さや充実した共用施設、防犯性の高さが魅力。耐震性や資産価値も高い反面、価格や家賃が高く、エレベーターの混雑や管理費が高額になるデメリットもある。
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高層階は眺望や日当たり、風通しの良さがメリット。外部の騒音が少なく、プライバシーも保ちやすい一方で、風や地震による揺れの影響が大きく、エレベーターの待ち時間や通信の不便さなどのデメリットもある。
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低層階は価格や家賃が高層階に比べて安く、外出や避難がしやすいという利便性がメリット。ただし、眺望や日当たりが悪く、騒音が気になりやすいことがある。
タワーマンションは、その立地の良さや利便性の高さで高い人気を誇りますが、住む前に知っておくべきメリットとデメリットがあります。
この記事では、タワーマンションならではの魅力をはじめ、移住する際に注意したいポイントを紹介します。さらに、高層階と低層階のそれぞれの特徴も解説しますので、タワーマンションへの引っ越しを検討している方は、ぜひ最後までご覧ください。
目次
タワーマンションに住むメリット
まずは、タワーマンションのメリットを大きく5つに分けてご紹介します。
総じて立地が良い
タワーマンションは、多くが駅近くや利便性の高いエリアに位置しています。商業施設や医療機関がマンションの周辺に揃っていることで、生活必需品を気軽に買いに行けたり、仕事の帰りに病院に立ち寄れたりと、快適な日常生活を送れる点は大きな魅力です。
一部、敷地内にコンビニやスーパーがあり、わざわざ外出しなくても日用品を購入できるマンションもあります。駅から近いマンションは通勤や通学に便利なだけでなく、防犯面でも安心度が高いため、子どものいる家庭でも安心して暮らせるでしょう。
共用施設が充実している
タワーマンションのもう一つの魅力として、共用施設が充実していることも挙げられます。タワーマンションの中には、ゲストルームやシアタールーム、パーティールーム、フィットネスジムなど、高級ホテル並みの施設が備わっていることも多く、住民であれば誰でも利用できます。
最近ではコワーキングスペースを備えた物件も増えており、テレワークをする際にも便利です。さらに、24時間利用可能なゴミ置き場がある物件や、コンシェルジュが常駐して住民の快適な暮らしをサポートする物件も多いです。
セキュリティが高い
タワーマンションはセキュリティの高さも特徴で、専用キーが必要な入り口やエレベーター、防犯カメラやセンサーが整備されている物件が多くあります。
さらに、入り口は正面エントランスの一箇所に限定されており、不特定多数の人が出入りできないようになっているケースも目立ちます。管理人や警備員が24時間常駐する物件では、人の出入りだけでなく、循環警備や清掃などもしてもらえるため安心・清潔に過ごせます。
セキュリティが高いタワーマンションは、一人暮らしの女性や芸能人にも人気があります。建物の構造上、窓や屋上からの侵入リスクが低いため、日中留守にすることが多い場合でも空き巣の被害にあうリスクを抑えられます。
収益性・資産性が高い
不動産投資や将来的な売却も視野に入れている方にとって、タワーマンションは収益性・資産性が高い点も魅力の1つです。
賃貸経営において最も懸念されるのは空室による家賃収入の減少ですが、人気のタワーマンションは入居者が見つかりやすく、安定した収益を確保しやすい傾向があります。適切な建物・入居者管理を行い入居率が維持できれば、長期間にわたる安定収入が期待できるでしょう。
また、リセールバリューに期待しやすいという点も、タワーマンションの特筆すべき特徴です。ここまで挙げてきたようにタワーマンションは魅力が大きいことから、築年数が経過した物件であっても、一般的なマンションと比較して需要の高い状態が維持されやすいといえます。
タワーマンションの「資産価値」に関する記事はこちら
資産価値が高いタワーマンションの選び方|魅力と購入時の注意点
資産価値の高いタワーマンションの特徴や魅力を解説。眺望の良さや共用施設の充実度、立地条件など、選ぶ際のポイントを詳しく紹介します。また、購入時に気をつけたい注意点も徹底解説。タワーマンション購入を検討中の方は必見です。
耐震性が高い
近年、広範囲で大規模地震が頻発しています。2024年8月には「南海トラフ地震臨時情報」が初めて出たこともあって、従来に増して地震への備えを徹底しておきたいところです。
高層のタワーマンションは、特に厳しい建築基準によって設計されています。万が一地震が発生した場合でも、倒壊による被害を最小限に抑えるために、最新技術による耐震・制震・免震構造が取り入れられているのです。
また、マンション内に避難経路や防災設備を整備することで、災害発生時でも入居者が安全かつ迅速に避難できるように対策されています。
タワーマンションの「地震」に関する記事はこちら
タワーマンションは地震に強い?高層階の揺れと対策を解説
近年、日本では大規模の地震が頻発しています。2024年1月に発生した能登半島地震では、鉄筋コンクリート造のビルの損壊が見られました。8月の九州・日向灘の地震を受け、南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)が発表されるなど、巨大地震への警戒が強まっており、タワーマンションにおける地震のリスクを不安視する方もいるでしょう。
本記事では、タワーマンションの耐震性や、想定されるリスクを解説します。
タワーマンションに住むデメリット
生活の利便性・防犯性・耐震性など、様々なメリットを持つタワーマンションですが、居住するにあたっては以下のデメリットも理解しておくことが重要です。
価格・家賃が高い
タワーマンションは人気の高さから、一般のマンションと比較して購入費用や家賃が高額になる傾向があります。
タワーマンションでは充実した設備や厳重なセキュリティが整っているため、家賃も高く設定されています。東京都心にあるタワーマンションは、家賃が20万円、30万円を超えることも少なくありません。
購入を考える場合も同様で、立地や広さによって異なりますが、都心部のタワーマンションは、1億円以上の物件が多く見られます。高額な費用を払うだけの価値があるのか、どれだけのメリットを得られるのかを慎重に検討することが大切です。
エレベーターが混みやすい
タワーマンションの大きなデメリットの1つとして、エレベーターの混雑も挙げられます。高層階に住む場合、日常的にエレベーターの利用が欠かせませんが、総戸数が多いため、どうしても待機時間が長くなりがちです。特に平日の朝、通勤ラッシュや通学の時間帯には、多くの住民がエレベーターを利用するため、混雑は避けられません。
新しいタワーマンションでは、エレベーターの台数を増やしたり、階層ごとに分けたりする工夫がされている場合もあります。しかし、中古の物件ではこのような配慮が少ない場合が多く、特に住戸数に対してエレベーターの数が不十分な物件では、待っている間にストレスを感じることもあるでしょう。
ベランダが使用できない物件が多い
多くのタワーマンションでは、ベランダを使用してはならないと管理規則で定められています。これはマンションの美観維持や、高層階の強風対策が目的で、ベランダに洗濯物を干せない物件も多く存在します。
一部、サンルームのように部屋干しができるスペースを設けている物件はあるものの、窓が換気に必要なほどしか空かない場合やそもそもベランダ自体がない物件も見られます。タワーマンションに入居したら、多くの場合、洗濯物は原則として室内に干すか、洗濯乾燥機・浴室乾燥機が必須になる点は押さえておきましょう。
管理費が高額になりやすい
タワーマンションは一般的なマンションと比較して、管理費が高額になりがちという側面があります。
2023年に行われた国土交通省の調査によると、20階建以上のマンションの管理費は、管理費の平均額の約1.4倍に及びます。これは充実した設備やサービスを提供するために、人件費や維持管理費が多くかかることが理由です。
入居時はさほど気にならなくても、子育てを始めたり、働き方の変化があったりなどをきっかけに、管理費の高さが家計の負担に感じられるタイミングが来る可能性も否めません。
参考:国土交通省『令和5年度マンション総合調査(令和6年6月21日公表)』1.管理組合向け調査の結果(P.175)
タワマン高層階のメリット・デメリット
タワマンへの移住を検討する際、高層階と低層階のどちらを選ぶか迷う人も少なくありません。まずは高層階に住むメリットとデメリットを見ていきましょう。
メリット
タワマン高層階には以下のようなメリットがあります。
- 眺望が良い
- 日当たりや風通しがいい
- 外部からの騒音が少ない
- 害虫が侵入しにくい
- プライバシーを保てる
タワーマンションの高層階に住む魅力の一つは、なんといっても素晴らしい眺望です。すがすがしい開放感のある景色は、毎日の暮らしが特別なものにしてくれるでしょう。さらに、高層階は日当たりや風通しがいいというのも嬉しいポイント。近隣に窓の高さを超えるマンションが建設されるリスクも低いため、将来的に日当たりや風通しが変わる心配も少ないと言えます。
また、地上から離れた位置にあり、車の走行音や近隣の騒音が少ないため、静かな環境で過ごしたい方にもおすすめです。蚊などの害虫が侵入しにくい点や、プライバシーを確保しやすい点をメリットとして挙げる声も多く聞かれます。
デメリット
一方、タワマンの高層階には以下のようなデメリットもあります。
- 低層階と比べて家賃・価格が高い点
- 風が強い
- 地震の影響を受けやすい
- 地上に出るまでに時間がかかる
- 電波が繋がりにくいことがある
タワマンの高層階は、低層階と比べると家賃や価格が高い傾向にあります。また、タワマンの高層階には、風や地震で揺れやすいというデメリットがあります。高層階は風が強く、台風や強風で窓が揺れたり、外の音や振動を感じたりすることもあるでしょう。地震の際には、長周期地震動の影響で揺れが長く続くため、地震対策が必要不可欠です。
また、高層階に住んでいると、エレベーターを使って地上に出るまでに時間がかかり、外出や避難時に不便を感じることがあります。携帯電話やWi-Fiの電波が繋がりにくい傾向にあるため、入居前に通信状況やインターネット設備について確認しておくことをおすすめします。
タワマン低層階のメリット・デメリット
次に、タワマン低層階に住むメリットとデメリットを見ていきましょう。
メリット
タワマン低層階には、以下のようなメリットがあります。
- 高層階に比べると価格・家賃が安い
- 地上に出やすい
- 災害時も避難しやすい
タワーマンションの低層階は、高層階に比べて価格や家賃が安い点が魅力です。眺望をあまり重視しない人にとって、同じ広さや設備の部屋でも割安な条件で住めるため、コストパフォーマンスが高い選択肢と言えます。
また、地上に出やすく利便性が高い点も大きなメリットです。エレベーターの待ち時間が短く、ちょっとした外出やゴミ捨てが手軽にできるため、日常生活のフットワークが軽くなります。地震などの災害によりエレベーターが使えない場合でも、階段を利用して迅速に避難できるため、安心して生活できるでしょう。
デメリット
リーズナブルに居住でき外出しやすいことが魅力のタワマン低層階ですが、以下のようなデメリットも存在します。
- 眺望・日当たりが悪い
- 騒音が気になることも
- 階層に格差を感じる人もいる
タワマンの低層階に住む最も重要なデメリットとして、眺望や日当たりが悪い点が挙げられます。周辺に高い建物が多ければ、日当たりが遮られてしまい、タワマン特有の景色を楽しむのは難しいでしょう。また、低層階では車や人の声といった騒音が気になりやすく、特に駅近の立地では電車の音も響くケースもあります。
さらに、低層階に住むことで、高層階に住んでいる人に対して劣等感を抱く可能性も否めません。タワマンに住むことをステータスと感じている場合、低層階への移住は慎重に検討することをおすすめします。
「タワーマンション 低層階」に関する記事はこちら
タワマン低層階に住む人が得られるメリットとは? 家賃・価格など徹底解説!
タワーマンションは、その高さや素晴らしい眺望から高層階が特に人気ですが、実は低層階にも多くの魅力があります。本記事では、タワマンの低層階に住むメリットとデメリットを詳しく解説し、高層階との価格差についても具体的なデータを交えながらご紹介します。
まとめ
タワーマンションには、立地や利便性、セキュリティ面などの魅力がある一方で、費用面や管理規則などによるデメリットも存在します。移住を検討する際は、これらの特徴を踏まえ、自分のライフスタイルや予算、理想の暮らしと照らし合わせながら検討しましょう。
ワンポイントアドバイス
内見の際は、昼間だけでなく夜間や休日など、複数のシチュエーションで現地を確認することをおすすめします。特に日当たりや窓からの眺望、エレベーターの混雑状況や外の騒音などを確認しましょう。複数回の内見を行うことで、実際に住んだときの生活環境をよりリアルに把握でき、入居前後のギャップを少なくできます。
Q. タワーマンションに住むメリットはなんですか?
A.タワーマンションと普通のマンションはどう違うの?と考えている方もいらっしゃるかもしれません。まずはタワーマンションに住むとどんなメリットがあるのか、大きく分けて5つご紹介します。 詳しくは「タワーマンションに住むメリット」をご覧ください。
Q. タワーマンションの高層階に住むメリット・デメリットはありますか?
A.
タワマンへの移住を検討する際、高層階と低層階のどちらを選ぶか迷う人も少なくありません。まずは高層階に住むメリットとデメリットを見ていきましょう。
詳しくは「タワマン高層階のメリット・デメリット」をご覧ください。
Q.タワーマンションの低層階に住むメリット・デメリットはありますか?
A. タワマン低層階に住むメリットとデメリットを「タワマン低層階のメリット・デメリット」にて詳しく解説しています。