小宮 哲郎
プロパティマネジメントから
2016年中途入社
前職では主にオフィスを中心としたファンド物件のプロパティマネジメントに携わり、通常のリーシングやテナント折衝だけでなく、遵法性の是正や立ち退き交渉、賃貸仲介業務、隣地の売買仲介業務など、オフィスの運用にまつわる一連の業務を広く経験しました。ファンドバブルの時期はダイナミックな仕事が多くやりがいを感じていたのですが、バブル崩壊後はテナントの引き止めやオーナーとの値下げ交渉、故障した設備の改修といった業務が増え、面白みを感じにくくなっていきました。
私は前職で東急リバブルのソリューション事業がディールする物件にもいくつか携わった経験もあり、取引事例や事業部の活躍をメディアで多く目にしていました。そこで、私も東急リバブルでよりダイナミックな仕事に関わり、活躍したいと考えて、転職を決意。当時、私は32歳であり、挑戦するならば体力も気力も充実している今しかないと自分を奮い立たせました。
ソリューション事業の業務は、入社前に想像していたよりはるかに難しいものでした。前職の業務ではターゲットが決まっており、やることが明確だったのですが、ソリューション事業において取り扱うアセットは多岐にわたり、全国の物件を扱うことができます。無限とも言えるような選択肢の多さに戸惑い、最初は自分が何をやるべきか上手く判断できませんでした。
そんな中、私は北陸の一般事業法人のお客様と出会い、別の地方にある10億円規模のオフィスビルを提案。その物件は好立地にありながら長いこと売れずにいた旧耐震基準のビルだったのですが、惜しみなくコストをかけられた堅固な物件であり、前職で築古物件を数多く管理してきた私の目から見ると良い物件であることがわかりました。そこで、リーシングや今後の管理、修繕サイクルなどの細かな提案を行った結果、お客様に安心して購入していただけることに。購入後のシナリオも予定通りに進み、私にとっての成功体験となりました。
2015年頃、千代田区にあるオフィスビルを入札で不動産業者のお客様に購入していただきました。千代田区は私が前職時に知り尽くしていたエリアでしたが、転職から数年を経て街も賃料相場も大きく変化していました。私は昔のネットワークをフル活用して最新の情報を集め、賃料設定、リニューアル、修繕コストを提案した結果、入札で一番手を取ることができました。購入後は提案したシナリオ通りに進むかどうか慎重に見守っていましたが、契約から2年後、契約時の想定を上回る高収益物件になっているとお客様からお礼を言われ、自分の提案が間違っていなかったのだと安心しました。
私たちの存在意義は、いかに売主様がリスクを少なく取引できるか、担当セクションの方の負担を軽減させられるかにかかっています。仲介の仕事は、曖昧な事柄を白黒はっきりさせていく仕事でもあり、プロフェッショナルとして伝えるべきことを率直に伝えていくことがお客様との信頼関係につながると考えています。
東急リバブルはさまざまな事業を行っており、その領域の広さが当社を選んだ理由の一つでもありました。ですが今、私はソリューション事業の仕事がもっとも面白いと感じています。他の事業も触ってみたい気持ちがないわけではありませんが、やはり私はソリューション事業をもっと突き詰めていきたい。一人のプレーヤーとしてのスキルを極めたいと考えています。繰り返しになりますが、全国のどの物件を、誰に紹介してもいい。しかも、動く金額も大きい。その多様性が私にとっては大きな魅力なのです。
キャリアとは面白いもので、プロパティマネジメントの経験が売買仲介で生きたこともあれば、税金の知識で交渉が有利に進んだこともありました。異なった知識が、まったく想像していなかった場面に生きることは多々あります。ぜひ、私のように今までの経験をソリューション事業で生かしていただきたいと思います。