頼本 永慶
不動産賃貸・営業から
2016年中途入社
沖縄から上京して大手芸能プロダクションに所属し、芸人として活動していました。地上波では年末のお笑い番組に5年連続出演したことも。もともと、人を笑わせることと人前に出ることが好きだったので芸人は性に合っていたのですが、結婚を機に8年間の芸人生活にピリオドを打ち、不動産業界の賃貸営業として新しいスタートを切りました。しかし、売上至上主義の方針とどうしても残業が多く休みづらい風土にもどかしさを感じていました。最終的には結婚式での休暇取得も一苦労だった経験から今後の家庭との両立を考え退職。
不動産業界から離れて一念発起したいと考えていましたが、当時の東急リバブルの募集に「人財」というフレーズや長い目で育成していく研修制度と書いてあるのを見て、心が大きく動かされました。面接でも丁寧に対応してもらい、ここならお客様の笑顔のために働くことができるという直感で、もう一度、不動産業界でのチャレンジを決心。
現在は練馬センターにて不動産売買仲介営業として、不動産を購入したいお客様と売却したいお客様の仲介業務を行っています。どのお客様との出会いも忘れられませんが、なかでも印象に残っているのは、約10年間不動産を探していた若いご夫婦のお客様でした。不動産会社を何社も回り、23区内で中古マンションを希望しているという条件を伝えてもいい物件がなく、ほとんど諦めているとのことでした。
通常、ご希望の条件に沿って物件をご紹介しますが、23区内の中古マンションという条件にもかかわらず10年以上見つかっていないのには当然理由があるはず。安易に物件の紹介を始めるのではなく、時には無料のFP相談を実施するなど様々な角度からヒアリングを実施。すると、実はペットを飼うことに対する強いこだわりや、生活環境を大きく変えることへの不安などお客様自身も気づけていなかった潜在的なニーズを把握することができました。
ペットを飼うならと、要望のあったマンションではなく戸建てを提案。エリアも、現在の住まいの近くを探したほうがいいとお伝えし、戸建てのリノベーション物件など今までにない提案を実施。結果として、お住まいから歩いて5分ほどの新築戸建をご購入いただきました。
私自身、前職での売上至上主義のもどかしさを感じた経験もあり、お客様との信頼関係を構築しながらも、お伝えすべきことはしっかりアドバイスし、お互いに納得感のあるご紹介にこだわっています。実は、先ほどのお客様もお住まいのエリアでルーフバルコニー付のリノベーション物件を気に入っていただき、決まりかけていたことがありました。気持ちが熱くなっていたので、そのままご契約を進めることは簡単だったかもしれませんが、冷静にデメリットもしっかり説明。説明した内容も踏まえ、落ち着かれてから再検討された結果、その物件はキャンセルとなりましたが、最終的に購入した物件のほうがニーズに沿ってコストも低く、心からお客様に満足していただけたと感じています。
お住まいを購入することは一生に一度の大きな買い物です。ワクワクしながら楽しい気分でいてほしいという想いから、芸人時代に培ってきた力を発揮できるよう心掛けています。例えば、お客様と物件を探すときにも、地図ではなく地球儀をお持ちして空気を和らげるなど、どうすれば楽しんでいただけるのかを常に考えています。先ほどのお客様に心を開いていただいたきっかけも自分でも気づかないうちに笑いを取りに行っていた結果かもしれませんね(笑)。
実はそのお客様から1ヵ月後、お礼のお手紙が届きました。とても快適に暮らしていて、ペットも無事飼うことができたという近況報告をいただいて、思わずうれしさがこみあげました。今でも近くを通ったときは立ち寄らせていただき、里帰りした際の沖縄のお土産をお渡しするなど、お客様とのつながりを大切にしています。入社して本当にやりたい営業を実現するほか、2人の子どもに恵まれて家族との時間を大切に過ごしています。プライベートを楽しめるからこそ、仕事も充実しています。将来的には経験を積み重ねて知見を広げていき、人財を育成する側にも挑戦してみたいと思っています。