リフォームと物件購入一体型の普及促進
2011年02月03日
―国交省、保険開発で消費者の安心確保
国土交通省は、中古住宅・リフォーム市場の活性化に向けて、中古物件の購入時にリフォーム工事もセットで実施する売買モデルの普及を促進していく。民間の中古物件オークションサイトで瑕疵保険付き中古住宅の需要を探るほか、保険制度も整備する。宅建業者による再販モデルだけではなく、個人間売買のリフォーム工事一体型中古物件購入モデルの普及を目指す。
国交省によると、中古住宅の売買が伴うリフォームは、中古住宅の売主が宅建業者の場合が大半で、個人間売買でリフォームも同時に実施するケースは少ないという。国交省は、個人間売買で物件購入とリフォームを同時に実施するタイプも需要があると考えており、同モデルの普及に向けて市場の整備を図る。
国交省は、中古流通市場の活性化に向けて、消費者の安心を確保することが不可欠とみる。そのため、瑕疵保険を付けることで中古住宅の需要がどの程度高まるか検証する。国交省は、不動産オークションサイト「静岡不動産取引所」を運営する静岡宅建サポートセンターに対し、瑕疵保険付き中古住宅オークションの実施に協力。同オークションは今年度中に実施される予定。国交省は、需要が見込めれば、インターネット上の取引を通じて、リフォーム付きの中古物件売買モデルを促進したい考えを示している。
同モデルの普及促進に向けては、新しい保険の開発も不可欠。物件購入とリフォームを同時に実施する場合、任意ではあるが、既存住宅売買瑕疵保険とリフォーム瑕疵保険の両方に加入する必要がある。国交省は、この2つを1つにまとめた保険を開発し、費用負担の軽減と手続きの簡素化を行う方針。
(提供:日刊不動産経済通信)