国交省、保険制度充実化で「安心」創出
2011年02月10日
―中古住宅・リフォーム検討会が初会合
国土交通省は9日、中古住宅・リフォームトータルプラン検討会(座長=高木佳子・弁護士、元日弁連副会長)の初会合を開いた。政府は、中古住宅・リフォーム市場の活性化を新成長戦略に掲げている21の国家プロジェクトの1つと位置付け、20年までに倍増の20兆円市場にする目標を掲げている。国交省は、市場拡大に向けて、中古・リフォームのイメージアップと安心感の創出が不可欠としており、検討会の中で今後の施策の方向性を示した。
国交省は、中古・リフォームについて「安心」「魅力」をキーワードとし、今後の施策を検討する。「安心」の面として、リフォームと中古売買を組み合わせた保険商品の開発を検討。既存住宅売買瑕疵保険の対象にシロアリ被害の追加を検討するほか、マンションの戸単位での加入も検討する。インテリアも含めた総合的なリフォームの普及による「魅力」の向上や、リフォームへの新たな助成制度の創設も検討する方針。
国交省が同検討会のために策定した「リフォーム工事における消費者サイドの調査結果」(実施者=日経BP社、10年10月実施)によると、リフォームに対して不安を感じる消費者意識が改めて浮き彫りになった。「リフォーム業者の選定時の重視点」では、「価格の透明性・明朗さ」が約4割と最も多い。「リフォームを行いやすくするための改善すべき項目」では、保証が最も多く7割以上を占めた。
国交省は、同様の調査を中古住宅についても実施。リフォーム同様に、品質について不安を感じる消費者が多く、「中古住宅を購入しない理由」としては、構造や性能への不安を挙げる回答者が多かった。
(提供:日刊不動産経済通信)