都心5区のマンション賃料に底打ち感
2011年03月11日
―不動研、09年下期からの価格上昇は一服
日本不動産研究所が10日に発表した「住宅マーケットインデックス2010下期」によると、上昇傾向にあった新築・中古のマンション価格に一服感が見られる一方、マンション賃料はわずかながら上昇に転じ、賃料の底打ち感が表れてきている。同インデックスは東京23区の新築及び中古の賃貸・分譲マンションを対象に賃料・価格・平均利回りを分析している。
都心5区の新築マンション価格は、09年下期から上昇を続けてきたが、10年下期には上昇幅の大きかった大型タイプ(80m²以上)が10年上期比0・7%下落(前回25・3%上昇)と下落に転じたほか、標準タイプ(40~80m²)が6・6%上昇(0・6%下落)、小型タイプ(40m²未満)が3・5%上昇(4・3%上昇)と上昇幅が縮小。東京23区も同様で、全タイプで上昇を示した10年上期から一転。10年下期は大型が5・5%上昇(18・1%上昇)と上昇幅が縮小し、標準が1・5%下落(2・0%上昇)、小型が0・9%下落(3・5%上昇)と下落に転じている。
マンション賃料については、都心5区と東京23区における新築・中古マンションともに全てのタイプで上昇を記録。新築は都心5区は大型が3・9%上昇、標準が0・9%上昇、小型が1・4%上昇。東京23区は大型が2・9%上昇、標準が2・2%上昇、小型が0・2%上昇という状況。
また、賃貸マンションの年間賃料を同じ区分の分譲マンションの価格で除した平均利回りでみると、都心5区の大型は3・9%、標準が5・1%、小型が5・1%。東京23区の大型は5・4%、標準が5・5%、小型が4・8%で、概ね横ばいで推移している。
(提供:日刊不動産経済通信)