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国交省、フラット35Sの優遇措置を継続

2011年10月03日

―来年度概算で公益施設証券化の調査など

 国土交通省は、12年度予算概算要求で前年度比2%増となる5兆1061億円を計上した。12年度予算は、復旧・復興、災害対応、低炭素・循環型社会の構築に向けた項目が中心。フラット35Sの金利引下げ幅拡大を継続するための予算を計上したほか、病院などの公益的施設について、不動産証券化手法を普及できないか検討するための調査費用なども計上した。

 3次補正予算でも計上する予定のフラット35Sの金利引下げ措置も、概算要求で計上した。国交省は、3次補正予算でフラット35Sの金利引下げ幅を、被災地は1・0%で据え置き、その他の地域は0・7%に引き下げて継続する方針。補正予算による継続措置は、1年程度とみられ、その後12年度当初予算による措置で金利引下げを継続する。当初予算に切り替わった後は、金利引下げ幅を全国一律で0・5%とする方向で検討している。

 不動産投資関連では、公益的施設の不動産証券化手法に向けた環境整備をするため、調査費用を計上した。国交省は、病院・介護施設や庁舎などの維持更新・再生について、不動産証券化手法を活用した資金調達を普及できないか検討する方針。公益施設の証券化に関するガイドラインも策定する予定。まず、制度・資金面などの課題や解決手法を検討したい考え。

 中古流通市場の活性化に向けて、不動産事業者が保険やリフォームなど、総合的なコンサルティング機能を果たせるような仕組みも普及したい考え。不動産購入の窓口となる不動産業者が保険やリフォームの相談にも対応できるようにすることで、消費者の安心創出と中古流通市場の活性化を図る。

(提供:日刊不動産経済通信)

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