住宅取得時の重視項目に耐震・省エネ化
2011年12月14日
―住金調べ、コストアップ許容度は低下
住宅金融支援機構は、「民間住宅ローン利用者の実態調査」(利用予定者編)の11年度第2回調査(調査時期=10月18日~20日)の結果をまとめた。東日本大震災後に初めて実施した前回調査(調査時期=6月15~17日)では、震災を機に耐震性や省エネ性に対する関心が高まったことが伺えたが、今回の調査でもこの傾向が続いた。ただし、住宅性能の向上に伴うコストアップの許容度は前回からやや低下した。
住宅取得時に特に重視する項目(3つまで回答可)について、「耐震性」を重視するとの回答は前回調査から2・1ポイント増の47・4%。「省エネ性」は0・3ポイント増の21・9%だった。最も回答が集まったのは「価格・費用」(56・5%)だったが、前回調査から5・0ポイント減少。「立地」も3・1ポイント減の26・0%で、前回から目立って減少したのはこの2項目だった。
耐震性向上に対するコストアップの許容度は、前回調査から低下した。耐震性を重視すると回答した人のうち、「コストアップしても耐震性能を高めたい」と回答したのは、1・2ポイント増の50・0%。一方、耐震性を高めるために許容できるコストアップ幅は、住宅取得価額の「10%まで」が4・0ポイント減の38・8%、「5%まで」が4・1ポイント増の39・2%。「コストアップは許容できない」は1・4ポイント増の7・3%。
コストアップの許容度の低下は、省エネ性の向上に対しても見られた。省エネ性向上に許容できるコストアップ幅は、「10%まで」が2・6ポイント減の41・4%、「5%まで」が6・0ポイント増の36・6%、「コストアップは許容できない」が0・8ポイント増の7・5%だった。
(提供:日刊不動産経済通信)