地価LOOK、再開発効果で地価上昇
2012年08月27日
―墨田区で2期連続、梅田は4年ぶり上昇
国土交通省は24日、12年第2四半期(4月1日~7月1日)の主要都市150地区の地価動向報告「地価LOOKレポート」をまとめた。東京・墨田区の「とうきょうスカイツリー駅周辺」が、前期比3~6%の地価上昇を示すなど、注目の開発プロジェクトが最近あった地区は上昇を維持。上昇地点数も増加し、都市部での地価の底打ち感が伺える。
地価が上昇した地区は33地区(前回22地区)、横ばい82地区(80地区)、下落35地区(48地区)。東京圏(65地区)は、上昇12地区、横ばい39地区で、「東京スカイツリー駅周辺」や渋谷ヒカリエが開業した「渋谷」が2期連続の上昇。東京圏では、東急プラザ表参道原宿が開業した渋谷区の「表参道」をはじめ、神奈川・横浜市の「横浜駅西口」「都筑区センター南」「美しが丘」、千葉・市川市の「本八幡駅周辺」の5地区が、横ばいから上昇に転じた。
再開発の影響は大阪でもみられ、北ヤードの開発が進む大阪市の「梅田」は4年ぶりに上昇した。大阪圏(39地区)では、上昇8地区、横ばい26地区、下落5地区と、約4年ぶりに上昇地区数が下落地区数を上回った。大型商業施設「あべのキューズタウン」が開業して1年が経過した大阪市の「阿倍野」は4期連続の上昇となった。
住宅地区と商業地区に分けてみると、住宅地区(44地区)は上昇15地区、横ばい25地区。商業地区(106地区)は上昇18地区、横ばい57地区。住宅地区と比べると、商業地区の回復はやや鈍い。東京圏では、オフィス賃料が下落か低位横ばいで推移している。
(提供:日刊不動産経済通信)