首都圏の11月の発売は７年ぶり５千戸台

―本社調べ、契約率は10カ月連続で70％台

　不動産経済研究所は16日、11月の「首都圏マンション市場動向」を発表した。新規発売戸数は前年同月比22・３％増の５００６戸で、７カ月連続の２ケタ増となった。11月に５０００戸を上回るのは06年の６８５９戸以来７年ぶり。初月契約率は７・７ﾎﾟｲﾝﾄアップの79・６％で、10カ月連続で好調ラインの７割を上回っており、需給ともに好調が続いている。

　11月の発売は全１８７物件・５００６戸で、前年同月に比べ物件数で４物件減少したものの、１物件当たりの戸数が26・８戸で５・４戸拡大したため、全体の戸数は大幅に増加した。

　発売戸数をエリア別にみると、千葉県が54・１％減と半減したが、その他のエリアはいずれも増加しており、特に都下が１２３・７％増と大きく伸ばしている。都区部は22・９％増の２５８３戸で、シェアは51・６％と３カ月連続で50％を上回った。契約戸数は３９８４戸で、初月契約率は79・６％。エリア別にみると、千葉県が68・６％と７割を下回ったが、都区部は８割を突破している。

　戸当たり平均価格は前年同月比０・７％下落の４９６７万円、m²単価は３・７％下落の69・４万円。戸当たりは９カ月ぶり、単価は３カ月ぶりの下落。エリア別では、神奈川県、千葉県が戸当たり、単価ともに上昇したのに対し、都区部、都下、埼玉県はいずれも下落している。

　戸当たり平均専有面積は３・１％拡大の71・55m²。１００m²以上の住戸は都区部11物件・37戸、都下ゼロ、神奈川県３物件・１９６戸、埼玉県ゼロ、千葉県５物件・６戸の合計19物件・２３９戸で、シェアは４・８％。

　即日完売は19物件・２６６戸（シェア５・３％）、フラット35登録物件戸数は４６３５戸（92・６％）。11月末時点の販売在庫は３９４０戸で、前月末比で１６９戸増加したものの、２カ月連続で４０００戸を下回っている。

　なお、12月は８０００戸程度の発売が見込まれる。１～11月の累積発売戸数は、前年同期比27・５％増の４万８２３０戸で、今年の年間供給戸数は５・６万戸程度になる見通し。