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高齢者住宅への転居は子がキーパーソン

2015年01月20日

―高齢者住研調べ、家族の負担もきっかけ

 社会福祉法人敬友会の高齢者住宅研究所(理事長=橋本俊明・メッセージ会長)が実施した「高齢者向けの住まいへの転居者を対象とした転居前の生活状況に関する調査」によると、高齢者向け住宅に転居する人の約6割が単独世帯だった。高齢者が独自に転居を決断するケースも多いが、子がキーパーソンとなって転居するケースも約5割あった。家族が何らかの形で、転居にかかわるケースが多く、同研究所は、「家族にも転居選択の情報を提供するための支援が必要」と、分析している。

 同調査は、近畿圏内の大都市圏とその周辺都市を中心に、有料老人ホームを含む高齢者向け住宅に転居した人を対象に実施。対象者は、調査開始時(14年6月)から遡って1年以下の期間に転居した人313名。このうち、転居前に単独世帯だった入居者が56%、夫婦のみが18%、子世帯などとの同居が26%となっている。平均年齢は84・5歳で、転居当時の介護度の認定状況は、軽介護者(自立~要介護2)が66%を占め、重介護者(要介護3~5)は23%だった。

 転居前の住まいは、自宅が46%、医療機関が36%など。入院後に自宅に戻らないケースが多いことが伺える。転居の経緯としては、内科・外科系の疾患の発生や独居の不安など、本人の事由によるケースが33%、本人以外の事由が7%、両方のケースが55%となっている。本人以外の事由では、子の介護負担などが挙げられ、高齢者向け住宅への転居では、子もキーパーソンとなっている。実際に、転居に関わるキーパーソンとして子を挙げた人が55%で、入居者本人(34%)を上回っている。

(提供:日刊不動産経済通信)

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