東急住宅リース、賃貸住宅リノベを開始
2015年07月24日
―定額制パック、廉価・賃料アップ実現
東急住宅リースは、賃貸住宅専用の定額制リノベーションパック商品「リモデルアップ」の提供を開始した。首都圏の管理受託物件を対象に、既存顧客への提案と新規受託営業で活用していく。290万円から(60m²までの場合、税抜)の低廉な価格で分譲マンション仕様の設備を導入。築古物件の賃料アップにつなげる。今年度中に100件の受注を目指す。
同商品は①水まわり一式の交換(洗面・浴室・キッチン・トイレ)②建具一式の交換③天井・壁・クロス一式張替え④床(フローリング等)一式張替え⑤クリーニング―をセットにした。床の種類や色などが選択可能。キッチンや浴室設備は、タカラスタンダード、トクラス、LIXIL、TOTOなどのメーカーから選ぶことができる。工期は約30~45日。65m²までは300万円、70m²までは310万円、75m²までは320万円(全て税抜)。このほかオプションで給湯器交換、和室から洋室への変更、老朽配管交換、床の段差解消などにも対応する。
先行して試験的に工事を実施したところ、3物件6戸で旧賃料より工事後の賃料がアップした。6戸の賃料上昇率は、平均で20%程度。同社がこれまで行ってきた賃貸向けの原状回復工事では、一部既存の設備が残るため古さを感じさせるデメリットがあった。一方で、室内床や柱、壁などすべてを一新する工事は高額になり、コスト面でオーナー訴求が難しかった。そこで(株)シマックス(埼玉・川口市、島村篤社長)と提携、工事のパッケージ化を進め、同時に徹底的にコストを抑えた。原状回復工事を繰り返すだけでは経年とともに競争力が落ちる。リノベの同商品は、築年数の経った物件オーナーからの受注を見込む。
(提供:日刊不動産経済通信)