第99回不動産経営者講座から・野本東京急行電鉄社長
2015年07月31日
◎渋谷再開発を推進、意識したのは外国人
―沿線は再生時期、人が集う場づくりを
東京急行電鉄社長 野本 弘文氏
東京急行電鉄は街づくりの会社だ。渋谷再開発はあと10数年かけて取り組むプロジェクト。ハード面だけでなく、ライフスタイルやワークスタイルに対するソフト面も提案していく。街の再開発は、人が集まる場をつくることが命題であり、訪れたいと思ってもらう街にすることが第1だ。
バブル期までは、渋谷が好きな街に挙げられることが多かったが、最近は地位が低下している。渋谷再生にあたって、意識したのは外国人だ。外国人が日本を旅行する際の訪問先として、渋谷が第1に選ばれている。渋谷駅の上に東棟・中央棟・西棟の3つのビルができるが、最も高い東棟の最上階に、ガラス張りの展望デッキを設ける。東急プラザ跡地開発には空港バスの発着場を整備するなど、都市観光の拠点をつくる。
沿線は再生の時期にきている。市街地だけでなく住宅地の再生でもある。二子玉川の再開発は33年かけて完成した。東京が元気になれば日本も元気になるだろう。
(提供:日刊不動産経済通信)