東急不、六本木の高級リノベ最高４億円超

―坪１０００万も、第２弾は元麻布で計画

　東急不動産は、優良な既存ストックの増加や都心立地の希少化などを背景に、リノベーション事業に参入、ハイ・リノベーションブランド「マジェス」をこのほど立ち上げた。都心３区を中心としたブランド立地に特化して供給する。年間１～２棟、売上高１００億円を目標に手掛けていく。

　麻布、赤坂、青山、恵比寿、中目黒、代官山などのブランド立地で、築15年程度までの賃貸マンションなどを１棟で仕入れて共用部・専有部とも改修、新築分譲マンションブランドの商品やサービス提供する。第１号物件の「マジェスタワー六本木」（東京・港区、総戸数83戸）は棟内にモデルルーム５戸を設置した。空室住戸より順次販売し、定期借家契約が終了する17年には全戸販売となる見込み。ターゲットは、賃貸居住者のほか起業家やライセンサー、インバウンドなど。樹齢３００年超のオリーブを配した外構のほか、共用部・専有部ともデザイナーを採用してリノベーション、防災倉庫も新設した。専有部は自由設計対応もするが、「スタンダード」「スーペリア」「プレミアム」の３段階のリノベーションプランを設けた。

　価格は周辺新築相場の７割程度の設定だが、内装プランにより異なり、坪単価は６００万半ば～１０００万円、最高価格住戸は４億円超の見込み。既に反響約２００件、来場約50件（うち20件は賃貸居住者）を得た。販売は東急リバブル、管理および共用部改修は東急コミュニティ、専有部改修は東急ホームズ。リノベーション住宅推進協議会の「Ｒ３住宅」適合。15年１月にアドバンスレジデンス投資法人よりバルクで取得した５物件（２５５億６０００万円）のうちの１つ。２号案件は元麻布で予定している。