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住宅の売却差額、マイナス幅が縮小

2015年10月28日

―FRK調査、建物検査は実施率15%

 不動産流通経営協会(FRK)は、15年度の「不動産流通業に関する消費者動向調査」をまとめた。住宅を売却した時の「マイナスの売却差額(購入時の価格から売却価格を差し引いた額。通常は減価償却によりマイナスになる)」は、拡大傾向が続いていたが、発生世帯は前年度比8・5ポイント減少し、76・7%となった。購入時の平均価格が下落したことと、売却時の額が上昇したことでマイナス幅が縮まった。調査は、買い換えのために住宅を売却したケースが対象。

 マイナスの売却差額発生世帯のうち、1000万円以下のマイナスの売却差額が発生している世帯は26・1%(前年度比15・7ポイント減)へと大幅に減少した。マイナスの売却差額発生世帯での従前住宅の平均購入価格は3782・8万円(75・5万円減)に下落。一方、売却した価格は2780・1万円(184・4万円増)に上昇したため、その差額は1002・7万円(259・9万円減)に差額が縮小した。

 既存住宅購入者における不動産会社等による住宅保証の利用状況をみると、住宅保証の利用率は41・4%。うち建物保証の利用が33・2%を占めた。既存住宅売買かし保険の利用率は8・7%だったが、利用者のうち既存住宅売買かし保険が「住宅購入に影響した」と答えた人の割合は76・6%と高かった。また、不動産会社による住宅保証もしくは既存住宅売買かし保険の利用の際に実施された検査を除いた「民間の建物検査(ホーム・インスペクション)の実施率」を調査したところ、「既に売主が行っていた」が12・9%、「売主に依頼して行ってもらった(費用の売主負担・買主負担合計)」は2・3%で合計15・2%だった。

 調査対象は首都圏で14年4月~15年3月に購入した住宅の引渡しを受けた世帯。有効回答数1083票。

(提供:日刊不動産経済通信)

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