国交省、中古優良「プレミアム住宅」検討
2015年11月27日
―住生活計画、性能+外観で流動性高める
国土交通省は、中古住宅市場の活性化などを狙いに、中古優良住宅「(仮称)プレミアム住宅」創設を検討する。次期・住生活基本計画にも位置付ける方向で、住宅の性能に加え、流動性向上を念頭に外観などの整備も評価や支援の対象とする。
住宅の性能を確保しても、必ずしも流動性が得られるわけではないマーケットの実情に即し、中古優良住宅化リフォームなどで性能を確保しつつ、一定要件を満たせば、外装のリフォームも支援する。外装・外観が流動性に与える影響は無視できないとみている。中古住宅版の長期優良住宅創設案とは別に、「プレミアム住宅」などの名称と性能その他の新基準で、中古住宅市場活性化に向け、優良な住宅ストック形成を大きく拡大するとともに、中古住宅の流動性を高める。このほど、同省が開催した既存住宅市場活性化ラウンドテーブルでは、議題に「良質な既存住宅の魅力をいかに消費者へ伝え、市場活性化へ繋げるか」を挙げ、米国の中古住宅市場や、国内の中古車市場など他市場の動向をヒアリングした。ここでインターネットを介した取引が主流になる中、ネットに掲載される商材の外観などの写真や概要が取引のうえで極めて重要になっていることが確認された。ラウンドテーブルなどを踏まえ、性能に加え、そのほか流動性向上などの観点から、中古住宅市場を活性化させる優良ストックに関し見直す。
今回、特に検討対象としているのは戸建住宅。標準化されており、比較的流動化しやすい分譲マンションに対し、性能向上とともに流動性の向上が課題とされている。
(提供:日刊不動産経済通信)